My sea 〜 まちつかれた「おつかれさま」5 | typの推しつ推されつ

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都内のメンタルクリニックに勤務しております。折々のお気に入りのコンテンツについて取り留めなく語ります。

「おつかれさま」はチェジュ島を舞台にしているだけあって海を背景にしたシーンが多い。



なかでも冒頭のエスンが海に向かって「お母さん」と叫ぶシーンと、クムミョンがグァンシクと船に乗り夜明けを見るシーンが、たまらなく胸を締め付ける。



エスンの母のグァンネは海女なのでまんま海の女だし、グァンシクは漁師だから海の男。


2人とも海のような深い娘への愛を具現化する人物である。


この2人の愛を一身に受けるエスンとクムミョンの母娘を驚異的な演技力で演じ分けたIUにはズバリMy sea (아이와 나의 바다 子供と私の海)という名曲がある。



これがまた聞くたびに涙が滲む神曲なのだが歌詞がエスンやクムミョンの心情となんともシンクロして、ドラマに合わせて作った曲みたい。


それでも時間が過ぎても
癒えないことがあるよね
私が私を完全に愛せなくて
心が貧しい夜


鏡の中に映る顔がぎこちなくて
習慣みたいに静かに目を閉じて
夜になったら急いで明日に行きたくて
たくさんの願いごとをして 毎日違う夢を見ていた

子供はそんなに長い時間

どうにか私になろうと苦しんだのかな


積もる一日ずつ遠ざかって
私たちは仲直りできない気がする
よくならない気がする


幼い日 私の心には永遠に
干上がらない海があったんだ
今は跡だけが残って薄れたあの場所には
ときめきで満たされた私の息と
頭の上でそよそよと吹く風


波になってどこへでも駆けていきたい
小さな恐怖の下でゆっくり目を開ければ
世界はそんなふうにすべての瞬間
私のところにやってきて眩しい贈り物になって


何度も疑っていた私はそのとき初めて
私に答えられるような気がする
線の向こうの記憶が

私を呼んでいる


すごく長い時間の間
忘れていた声に
波に逆らって私は戻っていく
私の中の海が生まれた場所へ

押し流されて道を失っても自由に
これ以上私を閉じ込める闇に目をつぶらない
二度と私を知らないふりはしない


それでもまだときには
人生に負ける日もあるだろうけど
またもう一度迷っても帰ってくる道を知ってる

この歌詞はIU自身の手によるもので自分の20代を要約した内容だという。

IUが20代の終わりに再発見した幼い頃に心の中にあった干上がらない海、それがエスンやクムミョンにとってのチェジュ島の海、そしてグァンネやグァンシクの深い愛と重なってまたこの歌の深みが増した気がする。