第89回天皇杯4回戦、今年5回目の神奈川ダービー。
今年のダービーマッチは川崎Fの2勝1敗1分。但し、ここ日産スタジアムでは1分(ナビスコ準決勝)、1敗(リーグ戦)と勝てていない。昨年はリーグ戦引き分け、一昨年はリーグ戦負け、ナビスコ勝ちと、2年ぶりの勝ちを目指す戦いとなった。
キックオフ1時間前。ゴール裏のメインスタンド側はけっこう埋まってきた。やはり、近場なだけはある。
それにしても、天皇杯なのにアウェー自由席はゴール裏のみ、コンコースにバリケートまで作っちゃって、いったいどういうことやら。わずか1万人の来場なのだから、バックスタンド中央の指定席で区切って半分ずつにするのが普通ではないのかな?コンコースにもバリケートなど作らずに。JFAなのか、神奈川サッカー協会なのか、マリノスなのか、誰が決めたか分からないけれど、ひどい仕打ちだった。
○それでは試合について
まずは戦力チェック。
代表やケガで、川崎は川島とケンゴを欠いている。ジュニも軽い捻挫らしい。ヴィトールは相変わらず不在。一方の横浜は中澤を欠いている程度。更に、川崎は水曜日に3回戦の富山戦を戦っており、この日のスタメンの8人が先発、多くの選手が中3日の厳しい試合となった。川崎の方が分が悪そうだ。
リーグ千葉戦、天皇杯富山戦、そして、天皇杯マリノス戦と、どうして、こうもむきになってくる相手との連戦が続くのだろうか?過密日程を乗り越えてきた選手は最後の力を振り絞っているが、非常に厳しい試合が続いている。
試合内容に入るが、マリノスはいつも通りに蹴り込んできた。バックラインから最前線の渡邉選手と坂田選手に当ててくる。ほとんどのケースでキクが対応している。水曜日にヒロキはフル出場、キクは休養だったからか?渡邉選手の動きは躍動感があるので、対応するキクはかなり消耗させられただろう。
それに引き換え、イガはなあ。。。
さすがに今季5度目となると、マリノスの蹴り込みにもだいぶ慣れたのだろうか?決定機は作らせない。一方のフロンターレは、タサがずいぶん効いていた感じがした。基本はサイドハーフ・ポジションだが、危険な局面では自陣のゴールラインまで戻り、チャンスのときには最前線に顔を出す。CK、FKも良かった。ケンゴ不在の穴を十分に埋める活躍であった。次回、ケンゴと一緒に出たら、キックはタサがやった方がいい。オフィシャルの「採点プリーズ」では10点だ。
○得点シーン
タサの左からのCK、ニアのヒロキがヘディングでそらし、ファーにいたジュニの足元へ、そしてゴール。CKの弾道とスピード、ヒロキのそらし方、ジュニのポジショニング、どれをとっても素晴らしいゴールだった。練習通りだろう。ただし、前半はこの1点だけ。
●失点シーン
起点は蹴り込んだボール、前半同様にキクは間に合っていた。しかし、山瀬功治に何度もフェイントをかけられ、がら空きのゴールライン側を抜かれてしまった。明らかにキクのミスである。
この局面、遠いゴール裏からは簡単に突破されたようにしか見えなかったが、ビデオで見たら実際は結構時間があったことがわかった。
山瀬選手はレフティ、ゴールライン側にディフェンスはいない、中には少なくともヒロキとヨコが間に合っていたという状況、キクは絶対に抜かれてはいけないゴールライン側を抜かれた。こういう点はキクも勉強しないといけない、さもなくば代表選手にはなれない。まあ、前半から散々走らされていたから仕方ないか。
※山瀬(兄)は右利きでした。弟がレフティなので兄弟ともにレフティと思っておりました。
同点後は両チームが点を取りに行く展開となった。そして、最後はレナトが小宮山選手のドリブルを奪ってヤジにパス、ヤジは練習通りに左足を振りぬき、決勝ゴールを奪った。
結局、ミスで1点ずつを献上し、きれいなCKの先制点が決勝ゴールとなったといえよう。
この試合、戦力劣勢の中、川崎は普段よりは大人のサッカーが出来たと思う。無論、「普段より」という比較感であり、絶対水準はまだまだである。その中心はタサではなかったか。あれだけ動いてくれる選手がいると、チームとしてだいぶ落ち着くことができる。それと、リッキも好判断でピンチを防いでいた。
残り15分でタニに変えてユウジを投入。これによって、タサが1段下がり、ボールがよりつながりやすくなった気がする。タサとユウジをセットで使えば、中盤を作れるような印象を持った。大分戦にケンゴが間に合わない場合の選択肢としてどうだろうか?
リーグ戦にもつながる、内容ある大きな勝利だったと思う。
結果 横浜FM 1 - 2 川崎F
観衆 10,120人
※4回戦では最多ではあるが、もう少し来ても良いと思う。
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