ACLエリート2024/25ファイナルズ(AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25ファイナルズ)
ACLエリート2024/25には、東西アジアから12クラブずつがエントリーしました。
日本からは、
・2023Jリーグチャンピオンのヴィッセル神戸
・同2位の横浜Fマリノス(2023/24大会で決勝に進出)
・天皇杯チャンピオンの川崎Fが出場しました。
ACLエリート2024/25ファイナルズは、
そこから、東西4クラブずつが勝ち上がり、東西アジアのベスト8クラブがサウジアラビアに集まり、トーナメント形式での一発勝負でアジアのチャンピオンを決める新フォーマットです。昨年までのホーム&アウェー方式から改められました。
日本からは、横浜Fマリノスと川崎Fが勝ち上がりました。
なお、サウジアラビアでの集中開催は次年度である2025/26も確定しており、2028/29シーズンまでのその後3年間もサウジ開催が暫定的に決まっているようです。今回の決勝は川崎Fにとっては完全アウェーとなりましたが、ACLEのタイトルを獲るには当面はこの環境下で勝ち切ることが必要となります。
さて、そんな諸条件を踏まえたうえでの今回の川崎Fの戦いぶりを振り返ります。
3試合分のスタッツ
4.27準々決勝vsアル・サッドSC(サウジ)
川崎F 3 - 2 アル・サッド(延長 1 - 0)
川崎F得点者:エリソン、マルシーニョ、脇坂
ボール支配率:35%(アル・サッド 65%)
シュート:12本(アル・サッド13本)
枠内シュート:10本(アル・サッド7本)
短評:ボール保持こそされたものの、互角に打ち合い延長戦で勝ち切った。
4.30準決勝vsアル・ナスルFC(サウジ)
川崎F 3 - 2 アル・ナスル
川崎F得点者:伊藤、大関、家長
ボール支配率:33%(アル・ナスル 67%)
シュート:8本(アル・ナスル18本)
枠内シュート:5本(アル・ナスル10本)
短評:準々決勝以上にボール保持を許し、シュートも互角以上に打たれたものの、何とかしのぎ切った。
5.3決勝vsアル・アハリ・サウジFC(サウジ)
川崎F 0 - 2 アル・アハリ・サウジ
川崎F得点者:なし
ボール支配率:48%(アル・アハリ・サウジ52%)
シュート:8本(アル・アハリ・サウジ15本)
枠内シュート:2本(アル・アハリ・サウジ8本)
短評:前半は相手にボール保持を許し、シュートも打たれまくって2失点。後半に持ち直したがゴールは遠かった。
3試合に共通して、今シーズンのリーグ戦の姿がよく表れていたように感じました。今シーズンの特徴は以下の3点かなと。
①従来に比べてボール保持率が少ない
「相手に持たせても良いと考えている」と言うことも可能ですが、「攻め急いでボールを失っている」ようにも見えます。このまま夏シーズンに突入することを考えると、要修正のように感じますし、今大会の気温を考えると、最終的にはボディーブローのように効いてしまったかもしれません。
②パスが弱すぎるし、足元に出ていない
これが最も顕著に感じる特徴で、風間体制で散々改善したことがほぼほぼ失われている印象です。「何となくその辺に弱いパス」を出した結果、相手に詰められて次のプレーがしにくくなるし、最悪はパスカットされてカウンターというシーンが目立ちます。もちろん、DFの裏に抜け出す選手のスペースにパスを送ることは必要ですが、それ以外は、足元にビシッとしたパスを通すことで、ボールを失わず、相手を動かして疲弊させることができるので、そういうサッカーを取り戻してほしいです。少なくとも、準決勝・決勝の相手はそんなサッカーをしていたと思います。
③相手シュートへの寄せがなさすぎる
今大会で最も顕著に見られた特徴ですね。準決勝の失点も、寄せが甘くて思いっきりシュートを打たれた結果、DFのリフレクションが失点につながってしまいました。決勝の1失点目も、しっかり寄せていれば、シュート精度も落ちたかなと。ここも今回の相手はしっかりとブロックに来ていました。
良かった点は?
最終的に勝てなかったので課題ばかりが残った印象ですが、良かった点もありました。3点あげておきます。
①佐々木の安定した守備
今大会に限らず、このところの佐々木の守備力の成長は著しく感じます。危険察知が早く、カウンターなどのピンチを防いだり、守備範囲も広がったように感じます。それゆえに決勝の1失点目は佐々木のサイドでしたので、ちょっと残念でもあります。しかし、彼の守備がなければもっと大量失点していたかもしれません。代表に呼んでほしい選手です。
②大関の成長
フロンターレの課題として、ケンゴやリョウタの後継者は誰なのか?中央で安心してボールを預けられ、局面を打開してくれる選手は誰なのか?大きなテーマであると思います。現14番の脇坂はそういう選手ではないので、悩ましかったですが、その役割を大関がやってくれそうです。決勝でも大関が入ってから随分変わりましたし、準決勝のパフォーマンスは秀逸でした。決勝でもスタメン起用していれば、結果は変わっていたかもしれないなと。今後のリーグ戦が楽しみです。
③監督采配
最後に良かったのは長谷部監督采配ですね。リーグ戦でもそうですが、積極的に若手にチャンスを与え、準決勝での采配には驚きました。フロンターレの最終的な課題は、ユース育ちの能力高い選手をどうやって高めていくかにあると思っておりました。鬼木前監督はそれがあまり得意でないようで、鬼木体制で新たに育ったユース上がりの若手はいなかったように思います。まあ、高井がその一人かもしれませんが、彼は別格なのでね。今シーズン、どれだけの若手がブレイクするかは一番の楽しみで、それこそが将来のアジア青覇につながると信じています。
大会前は「なかなか勝てないだろうな」と予想していただけに、決勝にまで残ってくれ、夢を見させてもらった川崎Fには驚きを隠せないし、感謝しかありません。青覇ならなかったことは残念だけれど、見事な準優勝だったと思います。なので、クラブも明確な課題を感じたと思うので、リーグ戦で修正していってもらいましょう。それも今シーズンの楽しみです。
選手のみなさん、応援に駆けつけてくれたサポータたち、お疲れさまでした。気を付けて帰国してください。
以上