カラー
色褪せてしまった
写真の色は
もう取り戻せないから
えのぐを塗ってももとどおりにはならない
本当にほしかったもの 心から愛したかったもの
いつも 私の前から離れていく
さっきまで 触れていたはず
見えないキリトリセン
もし過去に戻れるなら私は何をする
他人の幸せのために自分の―。
カラー
色褪せてしまった
写真の色は
もう取り戻せないから
えのぐを塗ってももとどおりにはならない
本当にほしかったもの 心から愛したかったもの
いつも 私の前から離れていく
さっきまで 触れていたはず
見えないキリトリセン
もし過去に戻れるなら私は何をする
他人の幸せのために自分の―。
育 て て き た 友 情 は
い と も 簡 単 に ち ぎ ら れ て ゆ く
人物紹介→ http://ameblo.jp/tearfor/entry-10904993982.html
*1-1 → http://ameblo.jp/tearfor/entry-10905851855.html
* 1-3
この梅華(ばいか)高等学校は県内のトップを争う名門高校だ。
一般の人も入学できるが、ほとんどがお金を大量に払って入学してきた人ばかりで、正直言えばバカ共も少なくはなかった。
そんな中、咲は見事一般入学を果たした。
高校なんてどもでもよかったが、両親のため頑張ったものだった。両親はまったく私に関心がなく、仕事あるいは友人との付き合いで家にいるのは少ない。だが、唯一兄だけが私に構ってくれた。だけど兄も彼女が出来てから家を空けるようになり、ある日突然東京に行くといい出し、その三日後には旅立ってしまった。今では1年に1回。よくて2回しか家に帰ってこなかった。
だからこそ、振り向いて欲しかった。認めて欲しかった。
合格通知が届いた日。
母と父に合格した、と伝えた。だが、両親の口から放たれた文字はあまりにも残酷であった。
「そうか、よかったな。」
淡々と告げる父。
「何言い出すかと思ったら、そんなこと? 邪魔になるからもうどいてちょうだい」
私を見ることなく言う母。
「うん」
それだけしか言えなかった。ここで何を言っても、何も認めてもらえない。
すぐに自分の部屋にもどる。鍵を閉める。
孤独を知った。もう頑張っても意味がないと思った。
涙も出なかった。
育 て て き た 友 情 は
い と も 簡 単 に ち ぎ ら れ て ゆ く
人物紹介→ http://ameblo.jp/tearfor/entry-10904993982.html
*1-1 → http://ameblo.jp/tearfor/entry-10905851855.html
* 1-2
教室はまだ騒がしかった。
持ち込み禁止の雑誌を広げてきゃあきゃあと騒ぐ女子。中身はジャニーズ関連だろうか。モデル関連だろうか。どちらにしろ、咲は興味なかった。それよりも、邪魔である。女子が騒いでいる机は、咲の1つ後ろの席。
その周りに5、6人が囲むようにいるのだから、到底座れるわけなかった。
咲はわざとらしく強めにお弁当箱を机にたたいてみた。
(・・・散れっつうの)
それに気づいた女子の一人が咲の椅子のちょうど後ろにいる友達に合図をした。
「ごめんなさーい」
謝る気がない声。かすかな軽蔑が入った声。
もう慣れてしまった。
それから相変わらず、女子どもはかっこいーやらかわいーやらを連発していて鬱陶しかったが、
やがて先生が教室に入るとともに、急ぐようにして自分の席に戻った
「おーい、お前ら予鈴で席に座っとけよー」
「はあい」
甘えた声で返事をするのはこの高校一美人だとされている白崎 葉(しらさき よう)だった。
ぱちぱちとした目。くりくりにまいた髪。それと胸。男子に人気なのも分かる気がする。
さっきのキャピキャピした女子たちに混ざっていたが、私が唯一反応するのはなぜかというと、
友達だった、からだ。
今思えば本当にありえない話だが、彼女とはとても仲がよかった。
「まあ、次注意しろよー。今度やったら先生とにらめっこだぞー」
小さな笑いがおきる。先生とにらめっこするのはとても嫌らしい。
そんな調子で授業は終わる。
くだらない時間。つまらない時間。
けれど、なにがたりなくて、なにが欲しいのかも分からない咲は、考えることをすぐにやめてしまう。
何も考えなくても、時間は過ぎてゆくのだから。