いまさら後悔する




あの子がいるから


僕はいらないと思った


だってもともと君は僕がほしいわけじゃなかったし


あの子が代わりでもいいと思ったんだ


だからそんなメールよこさないでよ


冗談かどうか分からなくなる


なんて返そう


一言だけでいいかな


いやでも 君が見ても傷つかないように



今夜仕方なく会ってしまうけど


どうやって顔を合わせよう


いつもどおり


すこしきまずそうに


笑って許してくれるよね?


じゃないと僕はなにかしてしまいそうで怖いんだ





今日の夜は楽しみだったはずなのに


いやだなあ



嫌になってくる








ああ


空はこんなにも晴れているのに


君と僕の間だけ晴れないようだ




今君に抱く感情も微かな思い出も


いつのまにか消えてしまうものだって





あの日君に言うべきだったことは


もう届くことを知らない





育 て て き た 友 情 は

い と も 簡 単 に ち ぎ ら れ て ゆ く



Little story


人物紹介→  http://ameblo.jp/tearfor/entry-10904993982.html

*1-1   →  http://ameblo.jp/tearfor/entry-10905851855.html


順番に見ていただけると話が分かりやすいと思います


* 1-5



待つわけない。


咲は当然のように、家へ帰った。

正門にはあの小野がいると思い、裏口から帰った。

まあまあ遠回りだが、気にしない。

ここで私が待っていたところで、得することは1つもない。

あの目を思い出した。葉。まるで友達だったことを忘れるほどの眼差しは確かに私に向けられ、確かに憎みの意を持っていた。


家に帰ると、咲はバイトの用意をした。

バイトは5時から。現在4時を回る。バイト先は徒歩で10分と遠くはないので、まだゆったりできる。

きていた制服を脱いでジャージに着替える。

現在梅雨のはずだが、梅雨明けしたのではと思うぐらい外では日差しが照っていた。


(・・・傘、一応持っていこう)


咲は折りたたみの傘を鞄にしまった。

真っ赤な傘は咲が8歳のときに買ってもらったものだ。

誕生日に何が欲しい?といわれて赤い傘が欲しい、と言った。

それからずっとこの傘を使っていて、結構年季が入ってしまっている。

けれど、一向に壊れたりしないからずっと使っている。


バイトも無事終わって、帰ろうとしたとき店のお客が呟いた。


「雨…」


よく見てみると外にはぽつぽつと雨が降り始め、やがて大降りの雨となった。


「傘持ってきてねーわ」


「さっきまであんなに晴れてたのにねえ」


店内がざわつく。咲は持ってきていた傘を出して、広げる。

そのときふいに感じてしまった。何故だか分からない。けれど、思ってしまったのだ。


咲は小走りになっていた。

そしてその場所に着く。


やっぱりあの男はいた。

傘もささずに、頭は濡れきっている。

案の定、こっちに気づいてないらしい。


咲は傘で顔を隠し、男の元へと向かった。