- 時の罠 (文春文庫)/文藝春秋
読みやすい: /5
面白い: /5
「時の罠」を読みました。
『タイムカプセルの八年』辻村深月
息子の幸臣は小学校の頃からの夢をかなえ、教師と
なって初出勤していった。大学教授の”私”は息子の
タイムカプセルにまつわる一連の事件を思い起こしていた。
『トシ&シュン』万城目学
小さな神社で縁結びの神様をやっていたが
受験シーズンということでヘルプに入ることになった。
さっそくやってきた男に声をかけてみることに。
『下津山縁起』米澤穂信
下津山と上津山、人々は歴史の中で繰り返し下津山を
崩そうと試みてきた。なぜそうしようとするのか
正確には分からぬまま。
『長井優介へ』湊かなえ
長井優介は暗い決意を胸にタイムカプセルの中身を
取りに向かった。ところが強風のため電車が止まり
かつての同級生寺田浩太に見つかってしまう。
豪華キャストによる
”時”にまつわるアンソロジーです。
どれもサラッと読みやすくて
小さなビックリが隠されている面白い作品でした。
辻村作品、万城目作品は心穏やかに読めましたし
米澤作品はもう最初から
騙されまいと警戒心むき出しで読みました。
でもビックリしました。
湊作品も別の意味で警戒しながら読んでましたが
裏をつかれました……。
アンソロジーって短いながらも
作家さんの特色をしっかり楽しめるので
お手軽ですよね。
特にこの文庫本、薄いので
持ち出しにちょうどいい感じでしたよ。