「人魚姫」童話モチーフのファンタジー&ミステリ | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

人魚姫 探偵グリムの手稿/徳間書店


ミステリ:001001001001 /5
ファンタジー:あったか気分あったか気分あったか気分あったか気分 /5


北山猛邦さんの
「人魚姫」を読みました。


1816年、デンマークのオーデンセに住む
11歳のハンス・クリスチャン・アンデルセンは
病気で父を亡くし途方にくれていた。
学校には全く行く気がしない。

そんなとき、死神のような姿の画家
ルートヴィッヒに出会う。
そして、2人は海岸に全裸で倒れていた
美少女セレナを助けるが、
彼女は歩くことが上手くできず、
何かにひどく焦っているようであった。



アンデルセンの童話
「人魚姫」がモチーフになっている
不思議な推理小説です。

人魚姫のストーリーの
その後、結婚した王子は何者かに殺害され、
泡になった人魚姫に嫌疑がかかるのですが、
その無実を証明し、真犯人を明かすため
彼女の姉である人魚のセレナが
魔女の力で人間になって調査にやってくるのです。

彼女とハンス(アンデルセン)、
ルートヴィッヒ(グリム)は
期限付きの調査にオーデンセの町を
走り回ります。

ファンタジーとミステリの
両面が楽しめる作品でした。

魔女の魔法や
不思議な出来事も起こりうる世界観なので
一緒に推理するのは難しかったですが、
どんでん返しの展開や
トリックの種明かしの雰囲気が
完全にミステリでおもしろかったです。

「ええ!?」って思うところも
ないこともないですが、
この雰囲気は好きなのでアリです。
別の童話でも是非やってみて欲しいですね。

シンデレラとか白雪姫とか
あと、桃太郎とか一寸法師とか……?


ファンタジー&ミステリーだと
この作品がすごく好きです。 (↓)


折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)/東京創元社