「さぶ」感動! | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

さぶ (新潮文庫)/新潮社

感動:かなしいねかなしいねかなしいねかなしいね /5
一気読み:17171717 /5


山本周五郎さんの
「さぶ」を読みました。

マロさまさんが
お好きな作品だそうなので
読んでみました。


江戸で名高い経師屋の芳古堂で
栄二とさぶは幼い頃より
住み込みで厳しい修行を受けた
職人であった。

栄二は器用で得意先でも覚えがよかったが、
さぶは糊の仕込みばかりをやらされていた。

だが、二人は独立したらともに店をやるという
夢を持っていたのだ。

そんなある日、栄二は
盗人という濡れ衣を着せられ、
人足寄場へ送られてしまう。
栄二の復讐に燃える日々が始まった。


すごくよかったです。
何故すぐ読まなかったんでしょうね。
もったいなかったです。

冤罪で、「人足寄場」という罪を犯した者たちが
働く場所送られ、復讐のことばかり考えていた栄二が
立ち直っていく、というお話なのですが、
いろんなシーンで地味に感動します。

心理描写が、何だかわかりませんが
すごいですねー。

自分のことを差し置いて栄二の心配ばかりする
お人好しの”さぶ”や、
行きつけのお店「すみよし」の”おのぶ”
一度は将来をともにしようとした”おすえ”に
いくら説得されても復讐の誓いを捨てようとしない栄二。

そのテコでも動かなさそうだった
栄二の心が動いていく様子にひきつけられて
一気読みでした。

読んでよかったです。
マロさまさん、ありがとうございました。

映画も見てみたいですね……。


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