お手軽に歴史的超大作: /5
「源氏力」……?: /5
「寂聴と磨く『源氏力』全五十四帖一気読み!」を読みました。
驚くべきことに新書250ページくらいに
見事に納まっています。
そしておもしろかったです。
寂聴さんの想像を交えた解説は分かりやすくて
源氏を広めたいという情熱が伝わってきます。
寂聴さんは若い人は源氏をあまり読んでいない人が
多いと心配されていますが、そうなんでしょうか。
授業でやりますし、けっこう周りでは読んでいる人が
多い気がするのですが。
私はモチロン文学的というよりは昼ドラ的な意味合いで
好きです。
プレイボーイが顔と金にまかせて大暴れ。
もうあまりおぼえてませんが、オペラのドン・ファンとかも
好みだった気がします。
しかし長すぎちゃって途中で何がなにやら(^^;)
特に誰それの娘だとか、右大臣側、左大臣側、
などの人物の背景が読んでいるうちに
分からなくなっていくんですよね。
その点この本では相関図が状況が変わるごとに
作られているという親切っぷり。
とりあえずどんな話か知りたい人とか、
ちょっとおさらいして思い出したい人とかにはぴったりかも
しれません。
ただお気に入りのエピソードが紹介されていない
可能性は大です。
ものすごいスピードで話が進みますので(^^;)
「源氏力」の説明もありましたが、すごい存在感ないですよ。
どうしても「〇〇力」という言葉を入れたかったのでしょうか(-_-)