「格闘する者に〇(まる)」就職活動は× | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

格闘する者に○ (新潮文庫)/三浦 しをん

笑い:ウケるウケる /5

軽い、読みやすい: GOODGOODGOOD/5 +BL注意(スパイス程度に)



三浦しをんさんのデビュー作・「格闘する者に〇(まる)」を読みました。

どうも正月休みのなまりきった体が戻らない……

眠くて書評が遅れ気味です(^^;)



大学生の藤崎可南子はまわりが就職活動を熱心にしている中、

のんびりと学生生活をおくっていた。

ぼんやりと大好きなマンガに携わる出版社に就職したいと

考えるもののさして積極的に活動せず、友達の砂子と

二木君とダラダラ過ごす日々。


少しずつすすめみた就職活動も疑問に感じることばかり。

家族のこと、友達のことにも悩みながら

可南子は無事に内定をとれるのか。



かるいです。

読みきり少女マンガを小説にした感じがしました。

文章がコミカルでところどころ笑えます。


可南子の妄想爆発させた独白も何だか共感してしまいます。


「懐かしい」というよりもあまり思い出したくない事を

思い出してしまいました。

「就職活動」、私のときはいわゆる氷河期で大変でした。


変なテーマで作文書かされたり、

意図のつかめない質問をされたり、

人格を否定するようなことを言われたり、

可南子の気持ちがすごく分かります。


新卒の就職活動は人生の中でもうやりたくないと思ったこと

ベスト5にランクインですよ。


ちなみに他には「受験」と「自由研究」、

「足の小指を打ち付ける」もランクインです。

あれ?何だかしょぼいランキングだ。

私人生であまり苦労してないのかも……


そんなわけで可南子ちゃんには大いに

感情移入できました。


でも軽いのが災いしてものたりない感じがする、

というのも否めません。


三浦しをんさんの文章の雰囲気がようやく

つかめてきました。