「八日目の蝉」ある意味長い | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

八日目の蝉/角田 光代

誘拐されて育つ子どもの話というあらすじを

見て面白そうだと思い

「八日目の蝉」

を読みました。



希和子はその夫婦の部屋に侵入した。

二人が20分程帰ってこないことも

鍵が掛かっていないことも知っている。

そしてその間二人の赤ん坊がそこにいることも。


初めは顔を見るだけのつもりだった。

しかし希和子は気付くと赤ん坊を抱きがむしゃらに

走っていた。


希和子は赤ん坊を連れ、名や出自を偽り、

ときに親切にしてくれた人々からも逃げるように

暮らす。

そして憎くむべき夫婦の子どもで

ある”薫”に本当の子どものような愛情を

注ぎ大切に育てる。


『逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの

 母になれるだろうか――』(帯より)



長編サスペンスらしいです。

その長編サスペンスってどんなジャンルのこと

だろうか(^^;)

何となく分かるような分からんような。


この作品は先が気になって

ページの進みがよかったです。

特に希和子が薫を連れて逃げている

1章が面白かった。


警察が追いかけてくるのを逃れながら、

色んな場所を転々とする姿は

そうか、なるほど、”サスペンス”っぽいかもしれない。


何となく2章はやりきれないというか

あまり知りたくない薫の未来だったというか(^^;)


(ちょっとだけネタばれ↓)


女同士の友情を描かれており

いいお話なんですが、

希和子にあんなに愛された薫の未来が

悲しくて、かわいそうで……


いっそのこと希和子と逃げ続けられたら

幸せだったんじゃないかと

思わずにいられなかったです。


すごく個人的な意見で聞き流してもらいたい

くらいなんですが、

1章と2章の最後だけの話だったら

もっと気に入ったかも(^^;)

そんな長編サスペンスでした。