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鯉釣り -非現場主義ー

先人の知恵を元に、机の上で空想にふけり、自分なりの鯉釣り理論を再構築していこうというブログです。
内容は、誤解と偏見に満ち満ちていますので、取り扱いにご注意ください。


「環境に配慮して、鉛(ナマリ)のオモリはやめる」と、先日キレイごとを言ってしまいました。

これについて、いろいろ考えたので、今日はそれを発表します(フックのテストは実験装置を作成中です)。



まずクリアしなくてはならないのは、鉛以外でオモリを作ろうすると、モノがデカくなってしまうという問題です。


ちなみに、バス釣り用品では、タングステンでできたオモリがあります。脱ナマリ。環境への配慮です。すすんでます。

これは、比重が鉛より重いので、モノは小さくなります。しかし、タングステンは、いわゆるレアメタルの部類です。ですから、けっこう高価です。私には手が届かないので、今のところは保留としておきます。



そもそも、オモリが鉛になっている理由は、加工のしやすさと、できるだけ小さくして、目立たないようにしたい、ということからです。


まず、出来あいモノを使う場合、ほとんど加工の必要はありません。


一方、目立たないように、という点ですが、

他の魚釣りならまだしも、鯉釣りをするわたしたちは、他と比較すると、非常に大きなオモリを普段から使っています。目立つも目立たないも、鯉からすると、「コレって、オモリですよね?」ってな具合に、余裕でバレているはずです。


ですから、それが少々大きくなっても、鯉にとって、それほどインパクトがあるとは思えません。

3センチのオモリが、5センチになったところで、デカいことには変わりありません。ですから、釣果への影響は低いとしておいてもいいでしょう。


あるいは、逆に、オモリは水底にあるゴミや自然物のひとつとして認識され、鯉にとっては、あまり意識されていない存在なのかもしれません。なぜなら、鯉はオモリの真横にあるエサでも普通に食うからです。

それは、学習が未熟な鯉っ子のみならず、「頭がいいから長生きしているメーター鯉」でも同じです。


また、底に大量のオモリが沈んでいるという場所もあるでしょうから、見慣れている鯉もいるはずです。




ということから考えると、鯉釣り仕掛けで、オモリを小さくしなくてはいけない理由は、ほとんど無いということが言えます。


ゆえに、オモリが鉛である必要は無いのです。




で、少々デカくなりますが、鉛以外でオモリを考えました。



①ネリエサダンゴをオモリとして使


針を仕込んだバラけるダンゴとは別に、固く練りこんだダンゴを本来のオモリの位置にラセンで取り付けます。

これだと、寄せ効果が期待できますし、カカリに入られたとき、「捨てオモリ」としての機能も持ちます。

小学生の頃、『釣りの友』というネリエサを使っていました。マッシュうなどを混ぜずこれだけで練ると、水中で何日でも持つダンゴができます。今は『スイミー』がこれと同じ感じだと思います。


けど、この方法は、見た目にこだわる私としては、あまりスマートに感じられません。また、場合によってはエサのまき過ぎになってしまう可能性もあり、環境どうのと言えなくなります。本末転倒っぽいので、とりあえず、保留にしておきます。




②自然石を使う


私は中通し式のオモリしかイヤなので、自然石を使うとなると、石に穴をあける必要があります。

石に穴をあけるには、万力で固定して、振動ドリルでガリガリとやります。

相当な手間がかかりそうなので、これも保留です。

エコとしては満点なのですが・・・。




③陶器で作る


焼物で有名な観光地などに行くと、「あなたもロクロに挑戦してみよう」という看板のお店が何件かあるものです。陶芸を体験できるお店です。そこで作ったものを預けておけば、数日後に焼きあがるというシステムです(私は引き取りに行かず、引き換え書をもったまま3年くらい放置してあるものがありますが)。


そこで、オリジナルのオモリを作って焼いてもらえばいいわけです。

ただ、「そんなの焼いたことないからねぇ」とかなんとか、店のオヤジさんにイヤな顔をされる可能性があります。気マズイ空気になったらツライので、これも保留です。




④鉄でできたモノ(代用品)を使う


鉛は非常に有害ですが、鉄はそれほどでもありません。むしろ、必要に応じて補給しなくてはいけないものです。

ちなみに、赤土は鉄分が豊富です。赤土だけで鯉釣りをしている人がいるというのを人伝いに聞いたことがあります。鯉はそのミネラル分を摂りにきているはずです(多分)。




ですから、鉄でできた「それっぽいモノ」を使うのが、最も安全確実かもしれません。


鉄でできたモノは、世の中にはたくさんあります。ホームセンターに行くと、あれもこれもと、オモリに使えそうなモノであふれています。手に入れやすさからすると、鉄モノは最適です。


で、


選んだのがコレ↓です。



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モノは、「ナットの長いの」です。


コレにアレをハンマーで叩き込みます。固定の具合が最高です。


できた形は、まさに弾丸が発射された後のカラ薬きょうです。大きさは、ダーティーハリーの44オートマグナム弾を、ひとまわり大きくしたくらいです(オモリの実際の長さは約50ミリです)。


ですから、これを薬きょう型オモリと名付けました。


少々大きなスイベルもスッポリと隠れてしまいまいます。

重さは約82グラムですから、号数に換算すると、約22号にあたります。ちょうどいい感じです。中はネジが切ってありますが、角度的に、ピンと張ったハリスがこすれることはありません。


これで、環境に配慮した脱ナマリオモリの出来上がりです。





ところで、


前述の(へ)理屈から、オモリを小さくしてカモフラージュする必要はなさそうだということがわかりました。


で、そのカモフラージュとはまったく逆の発想で、あえて目立たせるという興味深いアイデアがこちら→「ちょこっと鯉釣りとか!!」 さん(リンク)にありました。


丸いオモリをカラフルに塗装してあります。

ただし、ブログ管理人さんによると、『この実験で得たいのは鯉がやたら臆病で警戒心が強いわけではないっぽいってこと』とのことですから、本来の目的は、オモリをそれほど必死にカモフラージュしなくてもいいということの実証です。


しかし、このオモリはパッと見、ボイリーです。ですから、こちらの実験は明らかにオモリで鯉を寄せることができる可能性を示唆しています。

オモリをカモるのではなく、イミるという方向。これは鯉釣りセオリーでは、多分今までになかった発想です(あったらスミマセン)。まさにコペルニクス的です。

このすばらしいアイデアを、そのままいただきます。


で、できたのがコレ↓


画像




手の込んだことをすると長続きしません。ですから、これらは塗料にドボンとつけて乾かしただけで完成です。


わかりにくいですが、ひとつは「ネリエサ色」で、もうひとつは「パール色」です。

どちらも、鯉を寄せる効果を期待しています。


JーRIG(カラ針吸い込み式仕掛け)用のエサとして、細かな粉のみを使用する予定です。粒モノはほとんど入れないので、オモリの塗装は単一色でOKなのです。



パール色の理由は、岩元氏や片山氏の記事からいただきました。

片山氏や岩元氏による研究で、鯉釣りにはパールビーズが結構イケるということがわかりました。
パールビーズはボイリーから閃いたとのことですが、よく読んでみると、単にボイリーのイミテーションというわけではなさそうです。この
記事の抜粋を読めばわかります↓

「『パールアイ効果』すなわち貝殻やウロコなどのパール色は、自然界の中では極めてアピール度が高く、イコール『エサ』との知覚効果が重なり、視覚的な集魚効果が高いとされている」 (岩元氏)

つまり、パールビーズに対して、鯉は「ボイリーっぽさ」で反応しているのではなく、「パール色」自体に反応しているということです。


鯉がパール色が好きであるという証明として、カメダメさんの映像 (リンク)ご覧ください。リンク先一番下の「ビーズとボイリーの実験」です。鯉がボイリーを横目に、パールビーズに猛アタックしています。




ただ、私自身、もう少し勉強したい部分があります。
記事では、パールアイ効果とは、パール色が貝殻やウロコに似ていることがアピールの理由とのことですが、一方で、パールは、鈍いですが少し輝いているという特徴もあります。
「貝やウロコ」に反応しているのは、岩元氏のお話で間違いないと思いますが、あるいは、もう少し広く考えて、「光っていること」に反応しているのではないかとも考えられそうな点です。

ちなにみ、カレイやカワハギ、アジその他海釣りでは、光りモノに集魚効果があるというのが定説です。実際に私もキラキラ光るメッキ板をつつくカワハギの水中映像を見たことがあります。
もしかすると、鯉も光りモノが好きなのかもしれません。

この辺りはまだよくわからないので、今のところ、パール塗装にしておきます。

なお、「貝やウロコ」か、または広い意味で「光りモノ」か、というパールビーズのナゾが解明されれば、鯉釣りに革命が起きる可能性があります(というか、パールビーズですでに革命は起きていますが)。


というわけで、

長々と書きましたが、環境に配慮するだの、吸い込み仕掛けを再考するだの、エラソーなことを言っておきながら、オモリで鯉を寄せようということもコッソリ考えている自分の計算が見え隠れしてしまった、という記事でした。


あ、それと、日本の鯉釣りのオモリは半世紀以上同じモノです。
いくらマーケットが小さいからといっても、ちょっと放置プレーしすぎじゃないでしょうか。
メーカーのやる気の無さも、今回浮き彫りになってしまいました。




現在の鯉力(こいりょく)

54.5koi / 100koi

























以下、~その1~からの続きです。


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③スペシャルカープフック №2 バーブレス カモ カネリ



針先から軸を見て、左にヒネってあるのを「カネリ」と言います。

この針の特徴は、そのカネリ幅がとても大きいことです。実際にはわかりませんが、「ヒネリ、イコールとっかかり効果」とすると、その幅が大きいことは、その効果が高いと言えるのではないかと考えています。

また、カエシ無しは、有りの半分の力で刺さっていくので、その点も強みです。



ヒネリやカネリがあると、その構造上、針の強度が若干落ちるとのことですが、これもやはりフトコロで支えるようにかければ問題ないと考えています。



さらには、これは少し珍しいカモフラージュ塗装?がしてあります。一見するとウィード系なのですが、私は、迷彩と言うよりイミテーションとして使えるのではないかというとらえ方をしています。









④スペシャルカープフック ロングシャンク №4 カモ



長軸は刺さり込みが良いようです。

また、短軸と比較すると、吐き出しにくいこともあり、わずかですが、口の奥にかかることになります。



ここで長軸と短軸の比較です↓





大山俊治氏の記事です。



これによると、長軸は、短軸の1.5倍の力が針先にかかることがわかります。



吸い込み式ではとっかかり(記事中では『立ち』)が重要だと考えるとすると、針先にパワーがあれば、それは大きなメリットということになります。





ちなみに、前回のブログで、「ロングシャンクはほとんどがアウトポイント」と書きましたが、実はそれは間違いで、針先が外を向いているのではなく、正確には、針先を外向きにカットしてあるという加工のようです(スミマセン)。

私がイメージしていたのは、秋田袖やタラ針なんかの明らかに外を向いた針先ですが、カープ用ロングシャンクは、外に向いているわけではありません(注:人によっては外に向いているととらえる場合もあります。私のように)。



長軸というのは、フトコロに対して軸が長いという意味です。ですから、長軸にすると、必然的にフトコロがせまくなるので、その弊害をカバーするために、外向きにカットしてあるようです。








ハナシはそれましたが、長軸もメリットが多いということがわかります。


ただ、「長軸はカラ針吸い込み式に向かないかも」と前回のブログで書きました。その理由は、針がヘンな角度で口の中に入ることがあるから、軸が長いとジャマになるのではないかということですが、その問題は、解決できるかもしれません。



つまり、ヘンな角度で入らないようにしておけばいいのです。

逆に言うと、針が、いい角度で口の中に入るようにしておけばいいということです。

いい角度とは、つまり、針がフトコロ側から口の中に入ることです。






その方法は、針のウェイトコントロールです。





私が参考にさせていただいている大鯉研究所さんのWCCS (リンク)は、針の重さをコントロールすることが目的です。これは、発泡剤を使用して針を軽くすることだけでなく、オモリを付けて、針を重くすることも含まれています。まさにコントロールなのです。




これを参考にして考えたのが、針のチモト付近にオモリをつけておくという方法です。こうすれば、針がフトコロ側から吸い込まれる機会が多くなります。


オモリの位置は、あくまでチモト「付近」というイメージで、具体的な場所は決めていませんが、針がフトコロ側からコイの口に入るように、工夫しておけばいいわけです。スムースな吸い込みを妨げることなく、しかもいい角度で入っていくように考えるが今後の課題ですが。
















で、ようやく最後。






⑤⑥⑦トレーラーフック 2&1/0×2 



これもルアー釣り用の針です。

本来のルアーに補助的に取り付けて使用するようです。

ルアー(または針)が2つくっついているような仕掛けです。トレーラーが連結しているような見た目から、そういうネーミングになっているのでしょうか?



引っ掛け釣りのような印象があります。



引っ掛け釣り?


ってことは、とっかかりやすい設計ということです(多分)。


パッケージには、「ショートバイトを高確率でフックング」と書いてあります。いや、それは本来の使い方をしてはじめて成立するってことはわかっています。

ただ、「とっかかり」が期待できそうなことと、「長軸でストレートポイント」のフォルムが気に入りました。



というわけで、




長々と書きましたが、



あれもこれもと目移りしてしまい、なかなか決定することができません。



ですから、

わたしも


一度、



ヤってみようと思います。



コレを使って↓


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針は奥が深いです。



最後は、それぞれの「好み」というか、なにを優先するかで選ぶ針が決まってくるようです。



この前考えたコレ↓


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針が刺さり込む前段階の「とっかかり」を優先して、針先を外向きにし、さらに刺さり込みを優先してカエシを削りました。



しかし、その後、いろいろ調べたり、有識者からのご意見をうかがったりしたところ、




コレじゃあ、ぜんぜんダメだ。




ということがわかりました。予想通り、バラシやすさ満点です。コイに優しすぎる針のようです。


そもそも、市販の針は、専門的な技術者がちゃんと考えて設計したものなのだから、シロートがそれを加工したりするなんてこと事態、間違っているのかもしれません。


それと、プライヤーで曲げたり、ヤスリで磨いたりなんていうのは、とてもメンドーです。こういうことは、最初は楽しくてやってはみるものの、結局は長続きしないのは、自分の経験からわかっています。


ですから、市販の針から、自分にあったものをチョイスしてみようと思います。



選んだのはコレ↓です。


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ていうか、選びきれていませんが・・・(スキャナでとったのでピンボケがあります)。




とりあえず、それぞれ選んだ理由を書いてみます。


あ、これは、他人に教えるためではなく、自分の考えの整理みたいなものです。誤解や偏見が大いにありますので、ご注意ください。







①伊勢尼 14号 ヒネリ



短軸の長所は、吸い込みやすいことです。粉エサや周辺のゴミと一緒に、コイに吸い込んでもらうことができます。


また、14号だとフトコロが広くとれるので、ガッチリかかります。フトコロの広さは釣り針にとって、とても重要なことのようです。


バラさずに保持するためには、適正なフトコロが必要なのです。ただ、適正なフトコロの大きさがよくわからないので、だいたいのイメージで14号を選びました。


まあ、「適性なフトコロ」に関しては、最近のヘアリグシステムでものすごく小さな針が使われていることを考えると、ホントによくわかりませんが・・・。


さらに、この針は、針先が内側に向いているので、コイが動けば動くほど、深く刺さり込むことになります。



そして、最も大きなメリットは、ヒネリが入っていることです。

私が一番重要視していた「とっかかり」に、とても大きな効果があるというご意見をいただきました。ヒネリが入ることで、針が立体的になるようです。

針を横にして滑らせると、ヒネリがあれば簡単にとっかかるのがわかります。もちろん反対側にして滑らせるとまったくかかりませんが、そもそも平打ち(ヒネリなし)の場合、どちらを滑らせてもかかることがないわけですから、0%が50%になったと言えると思います。




ハナシはそれますが、短軸は、ノドではなく口にかかるように設計されています(多分)。




岩元大介氏の記事より





この図を天地さかさまにしたものが、多分コイ釣りの針がかりです。



カメダメさんの映像 (リンク)を見ると、コイが針のついたボイリーをいったん吸い込んで吐き出すとき、わずかに後退しつつ、頭を持ち上げるというか、下に向いていた体を水平にしようとします、こうすることで、ハリスに下向きの角度がつくことになります。


つまり、コイのクチビルをハリスがこすれながら出て行くことになって、針のところまでくると、最終的に針がクルリと回ってクチビルに刺さることになります。



なので、このような場合、短軸は長軸と比較すると、うまく下クチビル(下顎)にかかりやすい針と言えます。


ただし、これはあくまでエサをつけた場合のことなので、カラ針吸い込み式となると、もう少し考える必要があるかもしれません。


関係ないですが、こう考えると、ヘアリグってのはよくできたシステムなんだな、と思います。

それと、ハリスにガン玉をつけたら針がかりが良くなったというのも、こういうメカニズムが理由なのだと思うと納得です。



②トーナメントグレイド1/0 329HD



ビッグバス用の針として売られていました。

これは、軸の細さと形の良さで選びました。


バス用にしてみれば太軸とのことですが、伊勢尼と比較すると明らかに細いです。それでいて高強度と高靭性(粘り)と、パッケージには書いてありました。

また、この針はロングテーパーポイントになっています。これは、針先の細い部分が長くとってあることです。


この2点により、カエシはあっても、かなり刺さり込みがいい針だといえそうです。


ただ、いくらビッグバス対応だといっても、メーター級のコイには・・・なんてこともあるかもしれませんが、個人的には、刺さり込みのよさもさることながら、フトコロが広いことと、粘りがあることで、それほど心配なないと考えています。


針がしっかり刺さり込めば、魚体は針のフトコロ部分で支えることになります。

針が伸びるとか、折れるとかの現象は、針先だけがちょこっとかかっている状態の場合だと考えています。





その2に続く・・・




















●ポイント:針先

●カーブポイントフック:針先が内側に向いたタイプの針

●アウトポイントフック:針先が外側に向いたタイプの針

●シャンク:針の軸



鯉釣り吸い込み仕掛けの歴史は、そんなに古くはありません。

中でもカラ針式は、やっている人自体が少ないので、洗練されているとは思えません。

ですから、システムをあらためて見なおす余地は、まだまだあると思います。



で、まず、着目したのが「針がかり」です。ていうか、これが最も重要な項目です。



ヘアリグを含むクワセ式仕掛けの場合、一応、エサを含めたフックを、鯉が意識して吸い込みます。ですから、結果的に針がかりするかどうかは別として、一応「いい角度」で、フックが口腔内に入ることになります。

つまり、理論上は、フックが刺さるきっかけというか、フックが口腔内にチクリと触れる「とっかかり」のようなものがあるといえます。


一方、吸い込み式は、フックが様々な角度で、なんとなく、フラリと口に入るわけですから、クワセ式と比較すると針がかりの前段階が整っていないと言えます。


では、


まず、


「針がかりとは、そもそもなんなのか」をあらためて考えてみます。

一概に「針がかり」といっても、そのアクションには段階があります。


①フックを吸い込む

②とっかかる(0.1ミリでも口腔内のどこかに引っかかる)

③刺さり込む(グサッと入っていく)

④キープする(取り込みまでバラさないように保持する)


こうして見てみると、私たちの会話の中で出てくる、針がかりが良いとか、悪いとかは、どの段階のことを言っているのか、ハッキリさせる必要があると言えます。



そんなことはさておき、



吸い込み式で最も重要となるのが、②の「とっかかり」だと、私は考えています。

前述したように、フックを意識せず吸い込むわけですから、「いい角度」で入っていくことは少ないはずです。ですから、ヘンな角度で入っても、とにかく口腔内のどこかに、まず、引っかかってほしいわけです。



で、どうのようなフックがいいのか、と考えたときに、ものすごく参考になる記事がありました。


6年ほど前の『大ゴイクラブ』の岩元大介氏の記事です。たいへん貴重な記事なので、過去に埋もれさせてはいけないと思い、無断でそのまんま貼り付けました。

私は雑誌でしかこの方の存在を知りませんが、かなり以前から鯉つりの新しいスタイルを模索され実践されている、鯉釣りシーンの先駆者のような方です。

知識の量も、それはもう半端ではありません。








この記事の情報と、私なりの推測(というかモーソー)を合わせて、理想のJ-RIG用フックを探してみます。







まず、針先が内側に曲がった(カーブポイント)フックと、外側に曲がった(アウトポイント)フックの比較をしてみましょう。


カーブポイントフックの特徴

①針先が内側を向いているので、とっかかりにくい

②針先に力が伝わりやすいので、グサッと刺さり込みやすい

③針が巻きこむような感じで刺さっていくので、浅くかかるが、保持力が高い



アウトポイントフックの特徴

①針先が外側を向いているので、とっかかりやすい

②針先に力が伝わりにくいので、刺さり込みにくい

③針が開くような感じで刺さっていくので、深く刺さるが、保持力が低い


※わかりやすいように、一方に対してどうかという書き方にしてあります。



こうして見ると、吸い込み式に適したフックというのは、アウトポイントだといえそうです。もちろん、これは、私が「とっかかり」を重視している立場からの判断です。


ですから、まずは、J-RIGのフックとして、アウトポイントフックを選択することにしました。




しかし、


いくつかの不都合というか、これを使用するうえでの課題のようなものがあります。




まずは、「刺さりこみにくさ」です。


だいぶ以前のブログ(カープフックのナゾ) で、シュリンクチューブなんかを使って「どんだけ内側に曲げるねん的なフック」を使用する疑問を書きましたが、これは、刺さりこみを重視したことが理由だということがわかりました(とっかかりは、あることが前提です)。


ですから、その反対で、ポイントが外側に向いているのは、刺さりこみにくいフックなのです。


その対応策としては、ポイントをピンッピンに砥いでおくこと。それから、重いオモリを使用することです。

アワセを入れるのもひとつの手段かと思いますが、ロッドを常に持っているわけではないので少し難しいです(いや、持てばいいのですが、カップラーメンを作ったり、カメラの準備をしたりで忙しいもので・・・)。


あと、記事からもわかるように、カエシが無いフックは、カエシがあるフックの半分の力で刺さり込むわけですから、バーブレスフックという選択になります。




次に、アウトポイントフックは、バラしやすいという特徴があります。


その形状を考えると、もっともだな、とも思います。

針先が向いている方向に向かって、全体が刺さっていくわけですから、極端に言うと、刺さりこむにつれて、フックが外側に開いていくことになります。


これでは、バラしが多くなり、釣り針としての機能が果たせません。

というか、開くとか、バラしやすいとかは、私の想像なので、実は正しい根拠はないのですが、市場にアウトポイントのフックが販売されていないことを考えると、そうなんじゃないだろうか、と思っているわけです。



でも、ヨーロッパでは、鯉釣り用としていくつかのアウトポイントフックが販売されています。

しかし、そのほとんどが、いや、ほぼすべてが「ロングシャンク(長軸)」タイプなのです。



ちなみに、ネタ元はまったく忘れましたが、「長軸はバラしにくい」と書いてあった本だか、ネットだか、なんだかを読んだことがあります。


そう考えると、もしかすると、フックが開いていくという、アウトポイントの短所をロングシャンクでカバーすることになっているのではないかという仮説が立ちます(ここちょっと強引です)。


となると、フックのネーミングはロングシャンクフックではなく、『アウトポイントフック』がメインで、補足説明として「ロングシャンクタイプ」ということにしないといけないのですが、話がそれそうなのでやめときます。



いずれにしても、アウトポイントを使用する場合は、ロングシャンクタイプにしないといけないことになります。



これはちょっと困ります。


長い軸のフックとなると、針がかりの第一段階である「吸い込み」に影響するのではないかという懸念があるのです。前述した、ヘンは角度で入るという意味の中には、フックがハリス側から吸い込まれる可能性も入っています。


口の中に、逆さに向いた(チモト側から吸い込まれた)フックが入った場合、その軸が長いと、うまく針がかりするとは思えないのです。



となると、吸い込みやすさや、針がかりを重視した場合、「短軸でアウトポイント」という選択になるのですが、すでに「バーブレス」も選択しているわけで、そうなると、最強にバラしやすいフックを使用することになり、最初っから釣り上げる気が無いことになってしまいます。


テクニックでカバーだ!とか、そういう問題ではなく、物理的にバラしやすいフックを使用することは、なにか本質的な間違いをしている、原理を逸脱していることになります・・・。




まとまると、



岩元氏の記事を参考にして、自分なりの吸い込み式の理想のフックは、

①アウトポイント(外向き)

②バーブレス(カエシ無し)

②ショートシャンク(短軸)


なのですが、


このすべてを選択することはダメだという結論になりました。



しかし、



どんなことでも、進歩するためのキーワードは、


破壊と再生です。



既成概念を打ち壊すことで、新しい道が拓けるのです!(ていうか、すでに記事中でカイズを外向きに曲げておられるので、新しい道云々は、この時点でもう無いですが)。


ま、とにかく、今の時点ではとりあえず、OBS(アウトポイント バーブレス ショートシャンク)で行くことにしましょう!(けど、明日になれば気が変わるかも)





みなさんのいいアイデアをお待ちしております!↓

team-kolda@hotmail.co.jp



あと、文章には「わずかに」とか「少し」とかの表現が抜けていますのでご注意ください。



現在の鯉力(こいりょく)

53koi / 100koi













JーRIGとは、カラ針1本針の吸い込み式仕掛けのことですが(ていうか、この前、勝手にそう決めたわけですが)、具体的なイメージを考える前に、まずは、吸い込み式仕掛けの定義を確認してみます。


クドいようですが、全部私の勝手な考えです。ものすごく間違っていることもありますので、ご注意ください。そういう場合は、ご指摘いただければありがたいです。




さて、ここで言う「吸い込み式」とは、「クワセ式仕掛け」に対しての、吸い込み式仕掛けという意味です。


鯉はエサを吸い込んで食うわけだから、ボイリーも、ルアーも吸い込み式と言えばそうなりますが、それは置いておいて、ここでは以前から鯉釣りの仕掛けでそう呼ばれていた「いわゆる」吸い込み式仕掛けということを指しています。


いわゆる吸い込み式とは、以前のブログでも述べたように、鯉が意識せずハリを吸い込む方式の仕掛けのことです。

主な特徴は、ハリにエサをつけないことです。いや、エサなりなんなりを付けたとしても、それ(ハリ)を意識して食わせることを目的としていないシステムです。後に詳しく。


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鯉釣り吸い込み式仕掛けの歴史


クロダイ(チヌ)を釣るスタンダードな方法で、バクダン釣りと呼ばれる釣法があります。

諸説はありますが、「紀州釣り」というのがバクダン釣りの元のようで、起源は文政元年(1818年)とのことですから、かなり歴史は古いようです。


方法は、オキアミなどのクワセエサ(つけエサ)を団子で包むというものです。

昔は、団子には赤土をつなぎとして、ヌカ、ムギ、サナギ粉などが使われていたようなので、鯉釣りのそれと、ほとんど同じです。今でもディープな鯉師は赤土を使います。


バクダン釣りには、発祥地とされるところがいろいろあって、微妙にスタイルが違うようですが、クワセを団子で包むという点は共通しています。私たちから見れば、ひっくるめてバクダン釣り、ってことでいいでしょう。





で、これが、鯉釣り吸い込み式のルーツだと言いいたいのかというと、


そうではありません。


わたし的な分類をすると、紀州バクダン釣りは、クワセ方式になります。団子で寄せてクワセエサを食わすというシステムだからです。



鯉釣りの仕掛けに非常に近いとは思いますが、紀州バクダン釣りは、カラ針ではないので、なんとなく系統がちがうのかなと思います。

いや、もしかすると、鯉釣りの団子で包んだクワセ1本針仕掛けのルーツとも言えそうですが、ハナシがややこしくなりそうなので、やめときます。


しかし、やっぱりスタイルは似ています。

ので、もうちょい調べてみると、バクダン釣りの中でも、他とは異なったマイナーバクダンがありました。



それは、


九州大分のバクダン釣りです。


これは、クワセをつけない、完全なカラ針釣法です。

団子のなかに複数本のカラ針を仕込んでおくというシステムです。


多分、コッチが鯉釣り吸い込み式仕掛けのルーツです。



J-RIG発祥の地は、大分県なのです。


九州では「鯉釣りのブッコミ釣りをバクダン釣りと言う」というのを雑誌の記事で読んだことがあります。内地でもバクダンと言うこともありますが、それは本来のバクダン釣りが知れ渡ったから、知識としてあるのであって、「バクダンとも言うらしいな」程度の認識です。

しかし、九州の人は最初からバクダンなのです。「吸い込みとも言らしいな」という認識なのです(多分)。


クロダイ釣りを「吸い込み」と表現していれば、鯉釣り吸い込み式が先だと言えますが、実際は、九州では鯉釣り吸い込み式をバクダンと呼んでいます。


このことから、やはり、バクダン釣りが先にあって、それを元にして鯉釣り吸い込み式が開発されたと考えられるでしょう。


鯉釣り吸い込み式が後発ということは、吸い込みの歴史は浅いということなので、もしかすると、大分には「オレのじいちゃんが最初にやった」という人がいるかもしれません。あるいは、開発者本人が生きている可能性もあります。


いずれにしても、


はるか昔から、魚釣りは、ハリにエサを付けておこなうことが当り前だったはずです。

しかし、ハリにエサを付けないで魚を釣ってやろうと考えたチャレンジャーが、日本にはいたということです。そして、それを鯉釣りに応用したパイオニアが、大分県にいたのです。


というわけで、大分バクダン釣りが、J-RIGのルーツです(多分)。

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吸い込み式仕掛けの定義


何度も繰り返しになりますが、

①クワセ式は、鯉が意識してハリ(クワセ)を口にするシステム。

②吸い込み式は、鯉が意識せずハリを口にするシステム。


という分け方になります(と、思います)。


あと、これも繰り返しになりますが、ボイリーだからクワセ式、団子だから吸い込み式というわけでもありません(と、私は考えています)。



ボイリーをクワセとして付けていても、鯉がそれを狙って食うわけではなく、ヨセエサをスパスパやっているうちに、思わずクワセボイリーが口に入ってハリがかりしてしてしまった場合、もう、これは吸い込み式なのです。


しかし、これは結果的にそうなった場合のハナシですから、陸からは判断できません。

ですから、クワセエサを付けているのに、それが吸い込み式だと判断できる材料としては、「クワセボイリーをあえて目立たせる工夫をしていない」ことが挙げられます。


例えば、小さなボイリーをクワセとし、PVAバッグに同じボイリーを入れておく、というケースです。

色、形、大きさ、フレイバーでヨセエサと変わらないのであれば、釣り人側としては、「鯉がヨセエサと一緒に間違って食ってくれないかな」という期待があるはずです。


つまり、「意識せず」のパターンになるので、これは吸い込み式となります。

youtubeで海外の鯉釣りの水中映像を見ていると、こういった映像はよくあります。

ヨセエサとして、コーンや麻の実やボイリーにをPVAに入れて、フックベイツに10ミリもないようなボイリーが付いています。

鯉がヨセエサをスパスパやっているうちに、思わず針がかりしてしまう映像を見ると、「そんなの、もう、カラ針でいいんじゃないの?」と思ってしまいます。



クワセ式というのは、フックベイツを食わせるために、それをアピールしていないことには、成立しないのです。


言いかえれば、「鯉に意識してクワセエサを食わせるというコンセプト」が無いものは、全部吸い込み式です。



ただ、デカイボイリーをクワセとして使用した場合、あるいは、ダブル、トリプルで使用した場合、PVAに同じボイリーを入れていたとしても、これはクワセ式です。

意識して吸い込まないと食えないからです。





一方、団子を用いた場合ですが、ヨセエサである団子とは明らかに違うクワセエサをハリに付けた場合、「スパスパしているうちに間違って・・・」ということはありません。


この場合は、団子で寄って来た鯉が、ハリに付いたクワセを「意識して食うシステム」になっているので、団子を使っていたとしても、クワセ式になります。


たとえクワセエサが小さくても、色やフレイバーなどで、明らかにヨセ団子とは異なった雰囲気を持っていれば、クワセ式は成り立ちます。


例えば、雑誌でよく紹介される故山田勲氏の流れをくむ仕掛けですが、全体的にベージュ色の団子の中に、~10ミリのムラサキイモヨーカンを入れてあります。この場合などが「団子を使ってもクワセ式」になるパターンです。

この仕掛けで使われているオモリが軽いこともその証明なのですが、それは後日述べます。




というわけで、



今回は、吸い込み式仕掛けとは何かということを、あらためて自分なりに確認してみました。


これによって、いくつか見えてきたものがあります。







現在の鯉力(こいりょく)

52koi / 100koi








ヨーロッパスタイルの鯉釣りをしばらくやっていますが、従来の日本式と比較して、どこがどう違うのか、いろいろ考えたことがあります。



すると、あまり大きな違いがないことに気付きました。




①ヘアリグとボイリー


ヘアリグに関しては、日本でもタニシを使った釣法で、フックに直接つけず横に垂らしておくという仕掛けが以前からありました。


これは、海外のヘアリグを参考にしたのかどうかはわかりませんが、多分、現場独自の発想ではないかと私は思っています。

なぜなら、日本の鯉釣りは、ほんの数年前まではまさしくガラパゴス状態で、ヘアリグのことなんか、ほんの一部の人しか知らず、メディアでも取り上げられることはなかったからです。


タニシで釣れる。しかしタニシは固い。じゃあ、横っちょに付けておこうか。

そんな感じで開発されたのではないかと。



ボイリーについては、カラフルで丸い玉エサは真新しいイメージはありました。また、固いエサは食わないというセオリーがあったので、革新的な印象を持ちました。


しかし、それまでから日本ではタニシや大豆、コーンなどが使われていたことを考えると、固いエサは完全否定されていたわけではないことがわかります。


ボイリーは、分類としてはタニシや大豆です。エサの選択肢が一つ増えただけのことだと言えます。

ただ、現場でとっかえひっかえができるという機動面は、新しいと言えるかもしれません。




②ロッド


細身で胴調子のカープロッドは斬新ですが、これは、ゴルフクラブと同じで、ひとつのトレンドだと思います。


ゴルフクラブは、ヘッドがマッスル系からキャビティー、キャビティーからマッスルへ。シャフトがスチールからカーボン、再びスチール、のような感じで、メーカーの戦略で流行りすたりが次々に変わっていくのです。


日本でも、強靭な石鯛系のサオが一巡すれば、いずれメーカーが細身の鯉サオを売る時期が来ることになっていたはずです。


しかし、それより早く輸入されてしまっただけのことだと思います。




③スタイル


アチラの人は、攻撃的で忙しそうな釣りをしているという印象を持ちます。

それに対して、日本は車で昼寝をして待っているという感じがあります。


しかし、例えば、雑誌から知る故山田名人の鯉釣りスタイルは、完全な攻撃型です。とてもアグレッシブです。ヨーロッパ式のそれとまったく変わりません。


けど、なぜか、日本の鯉釣りは「待つ釣り」が主流になっていました。


多分ですが、ポイント探し、底探り、エサや仕掛けの工夫、自然観察、新規開拓なんかをサボっていたことが理由なのかもしれません。

いや、回遊を待つという理由があるのかもしれませんが、鯉がエサを食う場所を探し、効果的なエサと仕掛けを駆使するという釣りをしていれば、、待つ釣りにはならなかったはずです。


つまり、多くの釣り人がサボっていただけで、攻撃型の鯉釣りスタイルは、日本にも存在していたといいうことです。




④ファッション


現在では日本でもアイテムが増え、鯉釣りをする人も「シュッとした」格好をしている人が多くなりました。ですから、若い人や女性も入ってきやすくなっています。


しかし、従来型の「鯉師のおじ様」スタイルは決してダサいと言っているのではなく、それなりにキマっているのです。

極道のような格好をした人、戦争に行くような格好をした人、現場に行くような格好をした人、いろいろいますが、それはそれで表現方法が独特なだけで、ファッションに気を使っているという点では、アチラもコチラも同じです。




⑤ハイテク機器


水深や底の状態を調べるのはアチラもコチラも同じです。


ただ、アチラでは、ボートを使い、デプスファインダーで水深をはかり、底の状態(砂利、泥、藻、障害物など)を正確に把握し、登山者が使うようなGPSで、1mも違わず正確なポイントをマークします。みんながみんなやっているわけではありませんが、日本よりも圧倒的多数います。


日本では、オモリだけを投げて水深や底の状態を予想し、正確なキャストで狙ったポイントにエサを入れています。


これは民族性の違いです。


アチラの人(アングロサクソン系としておきます)は、なんでも合理主義です。


「は?正確に深さと底を知りたいんでしょ?なんでファインダー使わないの?」


「は?鯉をいっぱい集めたいんでしょ?なんでもっとマキエしないの?」


「洗濯物を外に干す?なんで乾燥機使わないの?」


ってな具合です。


欧米式合理主義には、日本の独特の、行儀や礼儀、美徳、わびさびのような感覚はありません。

民族性の違いとは、まさにその部分です。


オモリだけでは、水深や底の状態について、100%正確な情報を得ることは、まず無理です(日本に5人くらいはいるかもしれませんが)。実際、大きく間違っていることもあるでしょう。


しかし、そこには技術を駆使しているという格好良さがあります。正確に知ることが本来の目的なのですが、その一方で、腕一本でやってやるという美学があるのです。


日本人がそれらのハイテク機器を使えば、たちまち釣りが味気無いものに感じられてしまうはずです。技術の研さんが必要ないとわかれば、やがて飽きてしまうことでしょう。

※日本人とは国籍ではなく「生まれた時から日本に住んでいる人」を指しています。





と、まあ、こんな感じです。

ヨーロッパ諸国は、早くから鯉釣りの大きなマーケットがあり、情報の共有がさかんで、日本よりも先に行っている部分はありますが、それほど大きくは変わりません。

同じ鯉釣りですから、大差がないのはもっともだとも言えますが。



さて、


一方で、


アチラにはあってコチラには無い。コチラにはあってアチラには無い。

とハッキリ言えることが、それぞれ一つずつあります(個人的見解です)。




コチラに無いもの:カープケア


何年も前の雑誌で、福安氏の雑誌の記事でやたらと目に付いた言葉がこれです。私たちは福安氏からの教育ともとれるメッセージによって、考えを改めることになりました。


それまでコチラでは、釣った鯉をいたわるということは、完全に「ナシ」でした。


わざわざ虐待することまではありませんが、鯉をフカフカマットに横たえるとか、速やかにリリースするかなんて発想は無かったはずです。


エラ通しでキープして、人が来れば首吊り状態で見せびらかすことが普通だったので、カープケア?何ソレ?だったのです。

いや、一部では産卵期の鯉は狙わないとか、掛けたら必ず上げるとか、カープケアの立場に立った釣り人もいましたが、もちろんそういう人は、偽善者扱いでした。


私たちは「キャッチ&リリースの本来のポリシーを知らなかった」のです。


これがアチラにあってコチラに無い(無かった)ものです。




アチラに無いもの:カラ針完全吸い込み式仕掛け


団子の中にカラ針をしのばせ、スパスパやっているうちに針がかりさせるという仕掛けです。

針にエサを付けずに鯉を釣るなんて、なんてわびさびの効いた釣り方なのでしょう。


これは、鮎の友釣りと肩を並べる、日本独自の釣法です。


この釣法が、まだ海外に輸出されていないなんて、少し不思議な気持ちもします。


これは、世界に誇れる釣法なのではないかと、最近気付きました。

私はこれをJapanese Rig System with no hook baits ジャパニーズ リグ システム  ウィズ ノー フックベイツ

通称「J-RIG(ジェイリグ)」と勝手に命名しました。

「いまさら J?」とは思いましたが、輸出するには国籍を明らかにしておいた方がいいでしょう。あと、Jリーグと混同しそうですが。


前フリ?が長くなりましたが、これこそ今回のブログのテーマです。


ただ、紙面の都合で、今日はこれで終わりです。次回以降、このJリグを具体的に考察していきたいと思います。



私は今年、このJリグを勉強して、モノにしてみたいと思っているのです。






現在の鯉力(こいりょく)

52koi / 100koi























サオに駆け寄った時には、すでにラインが100mほど出されていた。

岸から20mあたりに投げておいたものだった。

ラインはダラリとたるんでいる。


やさしくサオをあおると、獲物がゆっくりと動き出す。ゆっくりと感じるのは遠いからだ。

今日一番の大物だということが、その感触から確信できた。強いヒキと言うより、ただ重量感だけが伝わってくる。まるで水底全体が動いているような錯覚を覚えた。


今日はこれで4本目だ。今回は「一定のテンション」だけをテーマに、サオとリールの操作を意識していた。これまでの3本で、それまで言葉だけで理解していたやり取りの仕方を、少しだけ身体で感じられるようになった。まだまだこれからだが、糸口のようなものがつかめたような気がする。

 



それにしても重い。

今日一番と言うより、こんな感触は、もしかすると始めてかもしれない。根がかりに似たその感覚に、少し戸惑った。

コイ釣りを続けていれば、いつかは大物がかかる。頭ではわかっていたが、実際にに体験すると、自分の引き出しの少なさにあらためて気付かされた。


もうひとつ不安要素があった。そろそろラインの交換時期だ。痛んでいる部分がある。特に、最近不精になってしまっていて、スイベルをつけっぱなしにして収納いるので、その結束部分に大きな不安があった。


大物をかけたことは間違いない。

これをスムーズにあげることができれば、サオとリールのコントロールの技術が少しだえけでも上達したことが実感できるかもしれない。いや、エサ、仕掛け、ポイントやタイミング、すべての工夫が報われたことになる。



少しずつラインを巻き取った。あおって巻くというより、コイの進路に合わせて、少しずつ巻き取る作業を繰り返した。あと80mくらいか。

ドラグの調節は万全だ。以前と比較すると同調子で硬めのサオを使っているため、あまりサオを立てすぎると、リールの性能が発揮できない。

昔はサオをたおすことは、のされることであり、それは釣り人の敗北を意味していた。しかし、素材の進化に合わせてテクニックも進化するものだと、雑誌には書いてあった。それぞれの道具に合わせた使い方というやつがあるはずだ。


あと60m。なんとなく後ろを振り返った。

落ち着いた雰囲気の初老の男性が、傘をさしてこちらを見ている。ドライブの途中だろうか、釣り場には似つかわしくない格好をしてる。コーデュロイ。10m離れていても、いい仕立てのジャケットを着ているのがわった。スラックスはしっかりとプレスされている。雨に濡れると折り目がなくなるのではないかと思った。

周りを観察できる余裕が、自分にはまだある。それがわかり、落ち着きを取り戻した。


サオの曲がり具合から、男性は、それほど大物がかかっているとは思っていないはずだ。実はテクニックというより、強引に寄せようにも、それは無理だと判断したのだ。結果的に無理の無いやり取りになっているだけなのだった。しかし、なんとなく格好がついているので、自分としては満足だった。


あと40m。一定のテンションはキープしている。ずいぶん巻き取ったはずだが、一方で出されてしまっている分も多い。この作業を繰り返すしかない。かけてからコイの姿は一度も見ていないが、水中で荒い息をしているコイの姿が想像できた。サオを持つ前にセットした腕時計のストップウォッチを見た。3分と少し。さっきの3本は1分台で取り込めたが、今回は倍以上の時間が経っても、近くに寄せられていない。しかし、それに焦りは感じなかった。




あと20m。突然、背中が水面に出てきた。生命を持った丸太棒が水中から浮き上がってきた。そう感じた。

ウロコの大きさに驚いた。泳いでいる魚は大きく見えてしまう。それはわかっていたが、自分の物指しにはあてはまらない大きさに唖然とした。


初めて姿を現した獲物を前にして、それまで自分がなんとなく一人で作業をしていたような錯覚をしていたことに気付いた。自分はコイを、それも経験や想像をはるかに超える大物をかけているのだということを思い知った。


恐怖を感じた。

駄目かもしれない。

サオ、リール、ライン、自分の身体、すべてが対応能力を超えているのではないか。

いや、そんなことより、自分はやってはいけないことをやっているのでないだろうか。

畏怖、冒とく、そんな言葉が頭をよぎった。


ここでやめてもいいかもしれない。やめられるわけがないのに、そう思った。

バラしてしまっても、それは仕方がない。今まで道半ばであきらめてきたことなんか、いくらでもあったはずだ。怖かったら自分が傷つく前に逃げればいい。


後ろで小枝を踏みしめる音がした。

初老の男性がいつの間にか近くに立っている。目が合ったがどちらも言葉はなかった。今、自分の顔にはどんな表情が出ているのだろうか。

そういえば、恐怖に対面したとき、人は、口が半開きになってしまうというのを何かの本で読んだことがある。それを思い出し、自分はどうかと確認した。

真一文字に引き結んでいる。

まだ大丈夫だ。再び落ち着きを取り戻した。


そうだ。負けるわけにはいかない。勝たなければダメだ。

釣りは勝ち負けなんかではないのはわかっている。今やっているのは、ただの趣味だ。しかし、今、自分はこのコイに何かを重ねてしまっている。

このコイを上げることと、自分が今かかえている問題とはまったく別のことのはずだ。しかし、このコイを上げることができれば、突破できるかもしれない。そんな思いがにわかにわいてきた。負けるわけにはいかない。強い気持ちが涌いてきた。


ドラグを一段階絞めた。まるでその瞬間を待っていたかのように、コイが強く大きく反転した。

油断はしていなかった。反転した勢いで2,3歩前に出たが、それも計算に入っている。あらかじめ前スペースを開けていた。身体全体でショックを吸収するつもりでいたからだ。見ている男性からすると、私が引きずり込まれるように写っているかもしれない。


わかっている。

お前たち自然は、こっちがやりすぎると、突如牙をむいてくる。

そして、こっちが築き上げたすべてを奪っていく。命さえも。

人間の驕りが原因だと言う人がいる。自然の怒りを買ったという人も。

だが、それがどうした。

先祖の頃から私たちは自然と戦いながら生きてきた。自然に挑み続けることで生活を培ってきたんだ。やられても再び立ち上がってきた。これからもそうする。

今日もどこかで立ち上がろうとしている人たちがいる。

負けっぱなしなんて、ないんだよ。



あと5m。

ベルトに引っ掛けてあったネットに手を触れた。コイの姿は完全に見えている。

怪物。その言葉が浮かんだが、もうひるまない。

男性が真横に来た。手伝おうかという仕草を送ってきたが、それを軽く手で断った。手伝うべき状況かもしれないが、手伝うべきではないのかもしれない。遠慮が見えるその男性の動きから、男性もそう思っていることがわかった。手をさしのべてきたのは、常識的なエチケットがあるからだ。

これは一人で取り込む、と固く決めている自分に気が付いた。


なんでも一人でやってきた。家族もいる。仲間もいる。しかし一人でやってきた。

孤独はない。過信もない。意地になって差しのべられた手を断ってきたわけではない。周りを信用していないわけでもない。

一人でやるものだ。ただ、そう思っていた。



コイの目の前。ネットを水中に沈めた。

コイの動きが止まった。おかしい。身体を横に倒し始めた。ネットを見てもう一度反転するというこちらの予測が外れた。

戸惑った。

約3秒。どちらの動きも止まった。これなら隣の男性にでも取り込むことができた。なぜ反転しない。

反転を促そうとしたのか、ただ混乱したのか、サオを倒しラインをゆるめてしまった。

なぜそうしたかは自分でも説明がつかない。


バーブレスフック。

われに返り、サオを立てたのと、コイが軽く反転したのが同時だった。

突然、サオから生き物の反応が消え、無傷の仕掛けだけが上がってきた。






しばらく、オモリからしたたるしずくを眺めていた。


男性が初めて声をかけてきた。

「いいブーツですね」

そう言ったように聞こえたが、聞き直さず、ただ笑顔を返した。


一人でできることには限界がある。ありきたりの言葉が頭に浮かんだ。

負けたというより、終わったと思った。


こんな時、映画では、最後に空を仰ぐのがお決まりだ。

キャップを脱ぎ、顔を上げた。

西の空。少し明るくなっている。

いつものように、帰るころにはこの雨はあがるだろうと思った。





現在の鯉力(こいりょく)

51koi / 100koi




















2005年秋号の『大ゴイ倶楽部』片山氏の記事です。↓


「『ボイリー』の大きさについてはいろいろ試してみたのですが、小さすぎるとバラシがおおくなる、という結果が出ました。

これはコイがエサを吸い込むとき、小さなものよりある程度の大きさのあるものを意識して強く吸い込むからではないかと考えています」※ちなにみ、これは6年前の記事ですから、現在では変化している可能性はあります。


「意識して強く吸い込む」という言葉から、ハッと思ったことがあるので書こうと思いますが、いつも通り、あくまでも個人的な考え方なのでご注意ください。カッコよく言えば自分の頭の中で体系化しようとしているわけですが、実際は、ただの鯉ヲタのモーソーです。



さて、片山氏の記事を読んであらためて気付いたことがあります。

それは、コイ釣りで、コイの口に釣り針をかける方法は、2通りあるのではないかということです。


①意識せずに吸い込ませる

②意識して吸い込ませる


です(針をです)。


①の意識せずに吸い込ませる方法で象徴的なものは、食わせエサ無しの、吸い込み式の仕掛けを使った場合のものです。

コイがバラケた粉エサをスパスパやってるうちに、団子に埋め込まれていたカラ針が口に入ってしまい、思わず針がかりしてしまうという方法です。



一方、

②の意識して吸い込ませる方法とは、そこにあるそのエサを、あえてコイが口にするという方法です。

いわゆるクワセ式の仕掛けで、ボイリーなんかもそれにあてはまります。



YouTubeなんかでコイ釣りの様々な水中映像を探してみると、なかなか吸い込み式の映像はありませんが、ボイリーの摂餌映像はたくさんあります。


それらを見ていると、実は、ヘアリグについているボイリーを口にする(針がかりする)のにも、この「意識するか、意識しないか」の2通りがあることに気付きます。


つまり、「いっただきま~す」とそのボイリーをスポッと、やってしまう場合と、

周辺に撒かれた寄せエサ(ボイリーや粉や粒)をスパスパやっているうちに、はからずもフックベイツ(クワセ)が口に入ってしまったという場合の2つのパターンです。


と、いうことだと、先に述べた、

「意識せず吸い込む=カラ針吸い込み仕掛け」

「意識して吸い込む=クワセ仕掛け」

が成り立たなくなりそうですが、そうではありません。


「スパスパやっているうちに、フックベイツが口に入ってしまった」という映像で出てくるボイリーは、ほとんどが小さなサイズのボイリーです。中には10ミリ程度のものまであります。そのエサを特別に認識することなしに、吸い込んでしまっているわけですから、これはカラ針吸い込み式の部類に入ると、私は考えます。


つまり、この場合は、ヘアリグにボイリーを付けなくても、カラ針だけで釣れていた可能性が高いパターンなのです。また、フックベイツの効果ではなく、寄せエサの効果で釣れたことになります。


ですから、小さなボイリーを付けている場合は、意識して吸い込ませることを期待するのではなく、思わず吸い込ませることで針がかりさせることが目的となると言えそうです。


さらに、乱暴な言い方をすると、小さなボイリーをつけている場合は、本来のクワセ仕掛けの体をなしていないということです。

なので、当然、思わず吸い込んでしまったことで針がかりするわけですから、意識して吸い込んだボイリーと比較して、「バラシがおおくなる」(片山氏)という結果になるわけです。


というわけで、


とりあえずこの時点では、クワセ仕掛けでの釣りは、コイにエサを意識して吸い込ませることが基本である、ということをあらためて確認しておきます。


あらためて です。



話は変わりますが、


ボイリーの水中映像で、もうひとつよくあるパターンは、コイが周辺にまかれた寄せエサだけを完食して、肝心のフックベイツ(ヘアリグボイリー・食わせエサ)には一瞥くれるだけで、その場を去ってしまうという行動です。

多くの場合、フックベイツは、コイに見切られているようです。


やっぱり、コイはフックベイツにだけ、針やハリスが付いていることに気付いているのでしょうか。いや、しかし、完全吸い込み式でも、針とハリスはほとんど丸見えのはずです。それでもフツーに結果が出ているのです。


『Carp Fishig』vol8にこんな記事があます。

「湖の底はゴミや沈殿物がたくさんあり、いろいろな形の物体があると思うので、ハリも仕掛けもゴミと同じだというのが自分の考えです」鈴木隆将氏

かなりの実績をあげておられる方の言葉なので、説得力があります。

やっぱりそういうことなのかもしれません。


ですから、コイがなぜか、「このエサ(フックベイツ)だけは、なんか怪しい」と思う理由は、針やハリスが付いているからではなく、いや、それが理由なのですが、しかし、そこにはもうすこし踏み込んだ理由があると考えます。



多分ですが、

コイは針とハリスに直接的な違和感を持っているのではなく、寄せエサとしてまかれている他のボイリーと比較して、「あれっ?コレだけなんか怪しいぞ?」と思っているのかもしれません。


わたし達の日常生活でも、見ていて「なんか怪しい」と感じるものがたまにあります。

同じもののように装ってはいるけど、どこかが少しだけ異なるもの。あるいは、カモフラージュしているのだけれど、なんとなくわかってしまうもの。

ハッキリとした違いがわかるのではなく、似て非なるもの、なんとなく違和感を感じるものには、「なんか怪しい」という気持ちを持つはずです。

下手なカモフラージュは、逆に違和感を与えることになるのです。


と考えると、5個の同じボイリーの中に、1個だけ針が付いたボイリーをしのばせておくというのは、カモフラージュであって、実は、カモフラージュになっていない可能性があります。

他の4個との「微妙な違い」に違和感を感じ、逆に怪しまれる結果になっているのかもしれません。





ということは、




なまじっか比較対象があると、フックベイツに違和感を与えてしまう。

それなら、いっそうのこと、思いっきり別のモノにしておけば、逆に怪しまれないかもしれない。

ということになるのではないでしょうか。


違和感を与えないためには、寄せエサとして使っているボイリーと比較させないことがポイントなのかもしれません。

寄せエサと食わせエサに、ハッキリとしたコントラストをつけておくことが、ひとつの方法といえます。


そういえば、福安氏のDVD『鯉魂』では、トリガーアイス(茶色)をPVAに入れて、クランベリー(オレンジ色)をヘアリグに付け、「香りで寄せて、色で食わせる作戦です」と紹介されている部分がありました。

私は、「トリガーアイスの香りに誘われて寄って来たコイに、まったく別のエサを食わせようとするのはどうなのか」と疑問を持っていましたが、今回の流れでいくと、その方法が、まさに答えとなります。


もしかすると、穀類中心の薄茶色っぽい団子の中に、紫色のクワセを入れておくのも、コントラストを狙った方法なのかもしれないという気もしてきました。



では、



ここで、冒頭に書いた、意識して吸い込むうんぬんの話を持ってきます。


ボイリーのような、クワセを付けた釣法は、やはり、コイにクワセを狙って吸い込ませることが目的になります。

何度も言いますが、意識して吸い込ませて始めてクワセを付けた意味が発揮されるのです。


ですから、小さなクワセは意味がありません。

それはいわゆる吸い込み式釣法の部類になります。

針の重さを軽くするために、比重の軽いエサなり発泡材なりを針に付けるのなら別ですが、そもそもクワセを付けて釣るためには、針が付いたクワセエサをコイに積極的に吸い込ませるというシステムになっていないといけないのです。



となるとやっぱり、コイに意識して吸い込ませるには、クワセエサにアピール力が必要です。
クワセをできるだけ目立たせることで、逆に怪しまれず、コイがそのエサを狙って、意識して吸い込むことができるようになります。


鯉の危険察知センサーをバカにしてしまうほどの圧倒的な存在感で、



ハイ!エサですが、何か!?


くらいの開き直りが必要なのかもしれません。


「色、大きさ、形、香り」これらの要素に工夫をすることが、積極的に食わせるために重要になってきます。



では、私がやっているボイリーでの釣りにあてはめて、具体例を考えてみましょう。


①PVAに茶色のボイリーを4個入れ、フックに黄色のボイリーを1個つける

(『鯉魂』のような感じです)


②PVAに15ミリのボイリーを4個入れ、フックに30ミリのボイリーを1個つける

(最近読んだブログ「ちょこっと鯉釣りとか」 さんに 32ミリというド肝を抜かれる超ビッグサイズがありました。意識して強く吸い込むにもってこいの大きさです。)


③フックにボイリーを付け、それを団子に包む

(目立たせるためです)


④PVAバッグ無し(寄せエサ無し)で、フックベイツのみにする

(比較対照を近くにおかない方法です)


④ダブル、トリプルといわず、15ミリを4個とか5個つける

(ドバミミズちょんがけのイメージです)


⑤フックベイツだけ、形を丸型ではなく、四角形や三角形、星型★などにする。

(これも寄せエサと比較させにくくすることがねらいです)


⑥フックベイツを光モノ(イミテーション)にする

kamedameさんのサイト に、三又にボイリーとビーズ玉をつけたところ、やたらとビーズ玉の方に興味を示すコイの映像があります。また、琵琶湖で毎年冬にジグで巨鯉をバンバン釣っている人もいます)


※フックとはヘアリグのヘアの部分のことです

などなど、こうしてアピールすることで、コイが意識して吸い込みやすくなります。



そんなこんなで、


「クワセ式は、クワセエサをコイに意識して吸い込ませるいことが本来の形。

そのためには、寄せエサとクワセエサは違うものにした方がいいかもしれない。

けど、中途半端はダメで、クワセエサには強い存在感を持たせることが必要」


とういう結論が出ましたが、


実は、私は以前に書いたブログで、「寄せエサとクワセエサを別のモノにするって、そんなのおかしい」とハッキリ言ってしまっています。


ですが、

それを、


今日、


あっさりと、


撤回します!


アハ♪



※※※※



蛇足ですが、


基本的には、針にかかるコイは、吸い込み式であろうが、クワセ式であろうが、食い気があるコイです。意識して積極的に釣りエサを食っているはずです。

先の内容からだと誤解を招きそうですが、吸い込み式でも、ダンゴを積極的に吸いにきているので、食い気はあるということです(意識せず針がかりすることとは別の話です)。

食い気がないコイは、エサの真上を素通りしていったり、鼻先に落としても知らん顔です。そんなのは釣れません。



で、


よくわからないのは、食いが浅いとか、食いが弱いとか言われる状態です。

イメージは、「エサに興味はあって、口を使うものの、針がかりするほど強くは吸い込まない」から、釣れにくいといった感じです。特に水温が低くなってくると、そういう状態になるようです。

あまり食欲がなくなるのか、食べるための気力や体力が弱っているのか、そこのところどうなのでしょう。


魚はある水温まで下がれば冬眠状態になるということも聞いたことがありますが、冬眠状態なら食べなくてもいいのはわかります。

しかし、そうではない状態の時は、活動するためには、やっぱりどこかでエサを積極的に食べているはずです。


ですから、食いが浅いとか弱いとかのイメージが、イマイチうまくつかめません。



で、食いが浅いし弱い状態の時期は、エサを小さくしなくてはいけないというウワサを聞いたことがあります。


そういうことがあるとすれば、寒い時期のコイ釣りは、吸い込み式仕掛けで「意識せず吸い込ませる」という釣り方優先ということになりそうです。

が、真冬でもデッカイボイリーでの釣果はよく耳にします。


ていうか、食いが浅いとか、弱いコイっていうのは、もう、釣る対象からはずしてもいいのではないかと思うわけです。

究極のところ、「寒くて食い気がなく、呼吸だけしているうちに、思わず針が口に入ってしまった」というコイを釣るわけですから、これは、もはや別次元の釣りと考えていいかもしれません。


粉だろうが、イモだろうが、ボイリーだろうが、コイに意識してエサを吸い込ませて釣ることが、ねらってコイを釣ったことになるのではないかと思うわけです。




が、文章がまとまらなくなってきたので、これにて強制終了です。




現在の鯉力(こいりょく)

51koi / 100 koi

↑ネタ元様に敬意を示すつもりでポイントをポンポンあげてきたところ、あっという間に50を超えてしまいました。しかし、どう考えても実勢をあらわしていないので、これからは上げ幅を少なくします。















サオさばきを勉強しようと思います。

いわゆる「やり取り」です。


過去、私は、ヘビーでハードでマッチョで、それでいて、しなやかな道具で鯉釣りをしていました。

その頃は、やり取りなんか別に気にしていませんでした。というか、特に難しいとも思っていませんでした。


テレビで見る松方弘樹のように、あおっては巻き、あおっては巻きと、ただただポンピングすれば、1分もかからず釣り上げることができました。

糸切れ、口切れなんて、ほとんどありません。道具任せでぜんぜんオッケーだったのです。



最近の私のタックルは、以前と比べると少しライトになりました。

その分、以前よりは慎重にはやっているものの、まだ、やり取りがそれほど難しいという気持ちは持っていません。


その理由は、カカリが少ない場所でやっていること、ライトタックルとは言うもののいまだにラインは5号以下は使用しておらず、フックも大きめのものを使っていること。また、本当のファイターをかけたことがないとか、そういうことです。


ですから、実のところ、難しいもナニも、


「そもそも、本当のやり取りをわかっていない」


というのが、正直なところです。


しかし、自分の鯉力(こいりょく)をトータル的に上げるには、やり取りの勉強は必要です。

また、そこには、コイ釣りの新たな魅力の発見もあるかもしれません。


思い立ったところで、やってみましょう。


やり取りなんて現場でしか身につかないってことは、百も承知ですが、まずは、理論を理解することから始めるのも、ひとつの方法です。





では、いつものように、雑誌から私が重要と思うセンテンスを集めてみましょう。

主に若林氏前場氏の記事からいただきました。



「昔、芦ノ湖で山田勲さんがガンガン釣りあげる横である人が『芦ノ湖のコイっておとなしいですね。まるで鎖に繋がれた犬の散歩ですね』と言いましてね。『なら、やってみな』って山田さんがサオをその人に渡したんですよ。そうしたら、コイが急に暴れ出して大騒ぎして、結局山田さんにサオを返したら、コイはピタッとおとなしくなって寄せられちゃった」



「山田さんが釣りをしているのを後ろから見ていると、アタリはあったものの穂先しか曲がらずフナでも掛かったのかなと思っていたが、寄せてくれば驚くような大型だった、なんてことはよくあったことです」




「釣り教室などで会員が大型を食わせ、やり取りに翻弄されたあげく掛かりに潜られてしまうことがあります。そんな時、山田さんに代わって掛かり出しをし、竿を元の会員に戻すといきなりガンガンと走られてしまう。こんなことを何度も見ました」



このことから、まず、明らかに言えることは、「コイは、釣り人のテクニック次第で、大人しくさせることができる」ということです。


コイがよく走るとか大人しいとかの違いは、水域によるというイメージが、まずあります。

雑誌なんかで「ここのコイは早い流れの中で育っているから、掛かったら力強く走る」なんてことが書いてあると、ああそういうものなのかな、と思うわけです。


実際、私は渓流もやりますが、アマゴなんかは、養殖と天然では尾びれの鋭さが全然違いますし、そんなのを見ると、泳ぐスピードも違うのかな、なんてなんとなく思います。


ただ、私自身もちょっと流れのある川なんかでコイ釣りをやりますが、よく走るコイもいれば、そうではないコイもいます。

一方、湖でもやりますが、止水域であっても、決して走らないことはなく、むしろガンガン行くコイもいます。



こういうことを考えると、走る走らないは、水域ではなく、固体の性質によるのかもしれない、とうっすら考えていました。


しかし、上のエピソードを読むと、釣り人のやり取りの仕方次第で、コイは大人しくもなるし、暴れたりもするのだということがわかります(水域別、固体別の理由も否定はしていません)。


今までに、大人しく寄せることができたコイは、もしかすると、寄せる時、たまたまいい具合に、大人しくさせるツボをついていただけなのかもしれません。




さて、


ここで言う「大人しくさせる」というのは、コイを走らせないという意味ではないようです。


「上手に走らせてやれば必要以上にコイを暴れさせず、コントロールできます」


つまり、「大人しくさせる」の意味は、走らせながらも、コイをコントロールするということです。釣り人が主導権を握るかたちを作るということなのです。


「走られる」のではなく、「走らせる」


と言う感じかもしれません。


もともとフツーに泳いでいたコイの口に針を刺すわけですから、当然、異常な動きになることは間違いないのですが、その異常な動きは、テクニック次第で緩和できるという認識でいいかもしれません。




当然のことながら、コイをコントロールすることは、簡単にできることではありません。


「必要以上のテンションを与えてしまうとコイは掛かりに入ったり、本気で逸走して止めどなく走ります」



しかし、一方で、


「びくびくしながらソロリソロリとやってちゃ、コイのペースになって、結果として取り込めても時間がかかりすぎる」



ということですから、このテクニックは、絶妙なバランスというか、精度が必要とされそうです。

強すぎてもダメ、弱すぎてもダメで、コイをなだめすかすポイントを押さえないといけないようです。


わたし的には、これはなんだか、赤ん坊の寝かしつけに似ているように感じました。私の息子が赤ん坊の頃、妻に「あなたは寝かしつけが上手ね」と、うまくおだてられ、積極的に寝かしつけをしたことがあります。


赤ん坊は、抱っこされると泣き止んで、やがてスヤスヤ眠ります。しかし、眠ったなと思ってフトンに横たえると、途端にハッと目を覚まし、激しく泣き出すことがあります。

フトンにおろされたことが、ちゃんとわかっているのです。


そして、抱っこしろ、歩けと言います(言いませんが、抱っこされているだけではなく、歩いてもらうことが心地よいのでしょう)。

しかし、こちらも、いつまでも抱っこしているわけにはいきません。赤ん坊のペースにのっていると、なにも用事ができなくなります。

ですから、おとなしくなったところで、少しずつフトンに移す作業に入るのですが、これがなかなか難しく、ミリ単位で体を動かすことが要求されます。


これを何度もやっていると、コツのようなものがつかめてきて、次第に赤ん坊に気付かれないように、フトンに横たえることができるようになります。



ま、私なりのイメージです。(?)




では、具体的な方法を見てみましょう。


コイをコントロールする方法としては、コイを沖に出すとか、カカリから出すなど、いくつかのテクニックがあります。

しかし、それらは今の私には到底マネできるものではありません。むしろ、知らない方がいいかもしれないとさえ思えるようなことなので、まずは段階を踏んで、基本的なことから、おさえていきます。


「弱い一定のテンションを与え続けることによってコイは大人しく泳がされ、次第に水面近くに浮いてきます」



「サオは常に曲げて、サオの復元力がコイにかかっている状態、負荷をかけるといったほうがいいかな」


「スポーツのトレーニングでタイヤをロープで腰にしばって引っ張り、足腰を鍛えるというのがあるでしょ。あのイメージでコイを走らせるんですよ」



常にテンションをかけ続けること。


さらに、その力は常に一定であること


多分ですが、これが基本的なポイントで、しかも最も重要なことです。


特に、「一定」というところが重要です。


一定のテンションをかけて走らせるのは、鯉を早く疲れさせることです。

そうすれば、意外と短時間で釣り上げることができて、鯉や釣り場のダメージが軽減できるのです。



「リールからラインを出している時でも、巻き取っている時でも、常に竿の曲がる角度が同じでなければダメです」


ということですから、やはり、かなり精度の高さが要求されそうです。

泳いでいるコイに一定の力をかけておくというのは、非常に難しいことです。

泳がせるだけでなく、寄せるという作業もしなくてはならないので、ランディングまでの一連の動作の中で、テンションをかけ続け、さらにその力が常に一定というのは、ポンピングしか知らない私にとっては、至難の業といえます。



ちなみに、この理論の根拠となる要素は、多分、これです。

「釣り上げたコイをロープに繋いで暫くするとコイは大人しくなり、逃げたのかを思ってロープを引いてみるといきなり暴れだすことがあります。このことからもわかるように、コイはひとつの状況を続けられると麻痺したように大人しくなる性質があります」



これは、やはり、赤ん坊の寝かしつけに似ています。(また?)


赤ん坊は、雑音のない静かな部屋でうつらうつらしている時、例えばタタミを踏む音のような、ほんのささいな音に反応して、目を覚ましてしまうことがあります。


しかし、反対に、常に雑音がある状況、例えば、親戚の子供が遊びに来てキャッキャ、ドタバタやっているとか、大きな音でテレビがつけっぱなしだとか、高速道路なんかで大きな走行音が常にあるような状況で、簡単に眠ってしまうことがあります。


「麻痺する」というのは、このようなイメージでいいのかなと思います。


ただ、突然テレビを消したり、サービスエリアに車をとめてしまうと、フと目を開けてしまうことがあります。

「一定」だった状況に変化があった時には、そこで反応してしまうのでしょう。



このことから、コイに一定のテンションを常にかけていれば、大人しくなるという理屈は、自分の経験から、合理的な理解ができます。

それと、かけているテンションに変化をつけてしまうと、必要以上にコイを暴れさせてしまうということもわかります。





しかし、魚釣りですから、ただただ泳がせるだけではダメです。


「だからよく40分かかったとか聞くけど、それは勝負どころ分からないからですよ」


例えば、やり取りだけで40分かかったなんてハナシを聞くと、私なんかは「おお、スゲー」と思うわけです。


具体的なイメージとしては、


「この人は、細仕掛けで、カカリに潜られる危険と、ラインブレイクの危険を避けながら、大きなコイを釣り上げたんだ」


と思うわけです。


しかし、このことを、いま勉強している内容に照らしてみると、もしかすると、それはスゲーことではないかもしれない、となります。

どうなのかはハッキリわかりませんが、視点を変えると、自分の認識をあらためる必要があるとも言えます。



はやり「勝負どころ」というタイミングがあって、それを見極めることがまず必要なようです。

そして勝負どころでは、こちらもそれを意識した行動に移ることが求められます。



具体的には、「疲れさせて、弱ってきたら寄せにかかる」というアクションですが、


「その時はガンガンサオをタメなくてはダメですよ」


とのことですが、勝負どころとは、鯉が疲れて諦めの気配が見えたときです。
これを察したら、今度は、かけているテンションを一段階引き上げ、寄せる行動に移ります。

もちろん、一段階引き上げたテンションを、やはり一定に保つことも必要だといえます。



***


本当のやり取りは、なかなか難しそうです。


今回学んだことを意識してやり取りをすると、たとえ60センチのコイであっても、今までにはない緊張感が感じられそうです。

手に汗握るスリリングな感覚が体感できるかもしれません。また、テクニックが上達する嬉しさや楽しさあるはずです。


強いヒキを楽しむことは、コイ釣りの醍醐味です。

その一方で、コイをコントロールするという楽しみ方もあるということがわかりました。


実際にそれを実践されている方がおられます。

そういう世界は確実にあるのです。


まずは、一定のテンションをかける練習から始めようと思います。







最後に、これは蛇足ですが、やり取りは、「ファイト」と表現されることがあります。

しかし、今回、やり取りの勉強をしてみて、この「ファイト」という言葉が当てはまらないような気がしてきました。


「ファイト」は、どちらかというと、「引っ張り合い」というイメージがあります。

コイ釣りのやり取りは、決して引っ張り合いではないことがわかりました。

コイの機嫌を損なうことなく、巧みな技術でもって、ランディングまで持ち込む。

そこには、コイとのかけ引きがあります。


ピッタリくる言葉は、「ディーリング」です。


ディール(deal)とは「取り引きする」という意味ですが、そこには、相手とのかけ引きがあります。

「相手と良好な関係を保ちつつも、最後はこちらの要求を達成させる」

そんなイメージです。


私はこれから個人的に、やり取りのことを「ディーリング」と呼ぶことにします。





≪ディーリング中にギャラリー登場≫


「ここのコイは大人しいですね~。まるで犬の散歩みたいだ」


「なら、やってみますか?」


「コラ!たかし!そっちは危ないから行っちゃダメだ!あ、スミマセンね。いや~、ウチらのとこのコイは、そりゃもう、ガンガン走りますよ。こないだも80台で40分くらいかかっちゃいましてね~。そういう意味じゃ、ここはウチらには物足りないですね。初心者向きかな」


「なら、やってみま・・・」


「コラ!たかし!おじさんの道具に触るんじゃない!」


「おじさん・・・?」


「あ、スミマセンね。いや~、今度嫁さんと子供に、ここでやらせてみますわ。これだけ大人しかったら、女性や子供のレベルにはちょうどいいかもしれない。じゃあ、がんばってください!失礼します!」


「ちょ!ちょっと!」



こんな会話ができれば、一人前です。








おわり



長っ!




現在の鯉力(こいりょく)

50koi / 100koi


















私の実家がある町内には、田中川(仮名)という川が流れています。


幅は3mくらいで、所々に水門が設けられていて、通常は1mくらいの深さが保たれています。


小学校の通学路に沿って流れているので、子供の頃は、その川を眺めながら通学していました。

眺めるといっても、決してきれいな川ではなく、むしろ、ドブ川と呼んでもいいかもしれません。

下水道が整備されていない時代だったので、生活廃水がそのまま流れ込んでいました。

朝は洗濯機の排水なのか、川面には細かい泡がビッシリと浮いています。その模様が迷路のように見えて、迷路の抜け道を目で追いながら通学していたのを覚えています。



去年、何十年かぶりに、田中川を訪れる機会がありました。

町内の祭りに、みこしの担ぎ手として参加したのです。

私は実家を離れているのですが、何十年かに一度の大きな祭りなのに、人が足らないとのことで、収集されたのです。


みこしのルートの一部が、その川に沿ってありました。

休憩の度にイヤという程お酒を飲まされ、フラフラになりながらなんの気なしに川面を見てみると、下水道が整備されたのか、水がとてもきれいになっています。

そして、昔はザリガニくらいしかいなかったその川に、大きな鯉が何匹も泳いでいたのです。

70センチ台から大きいのは90センチを超える巨大な鯉が、あちらこちらに泳いでいます。


鯉たちは、子供たちが投げ入れたアラレやらカッパえびせんやらを、モリモリ食べています。

ボクにもくれと言わんばかりに、水面から顔を出し、口をパクパクさせている鯉もいます。


コイ釣りをしている私にとって、川で鯉を見かけると、なにか特別な思いを感じます。血騒ぐというのは言いすぎですが、鯉の姿を発見すると、頭が熱くなってくるような、そんな感じです。


しかし、その時は何も感じませんでした。


口をパクパクさせておねだりしているコイを見て、「この鯉は、ボクが知っている鯉とは違う」という印象を持ちました。

コレはいわゆる「池の鯉」です。普段、私が狙っている鯉は「野生の鯉」です。

池の鯉を釣っても楽しいとは感じません。というか、それを釣るイメージすらもてませんでした。

もし仮に釣る気になれば、3秒で釣れる鯉です。


それ程興味もわかず、とりあえず早く祭りが終わらないものか、そんなことを考えていました。



ようやく祭りが終わり、その打ち上げの際、自治会長さんにお酌をしながら、なんとなくその鯉のことをたずねてみました。

自治会長さんによると、鯉を泳がせると、川がきれいになる。だから積極的に放流しているとのことでした。

そうですか、とこたえたものの、鯉自体に水を浄化する機能があるのか、それとも、住民が川をきれいにする意識が高まるのか、どちらの意味なのかたずねませんでした。


そして、話題はその鯉の出どころに進みます。

どうやら、その鯉はすべて田中さん(仮名)が投網で獲ってきたもののようです。

田中さんは、私もよく知っています。どこの町にも一人はいる、昼間からブラブラしていて、「なにをして食っているのか、よくわからないオジサン」です。


よくあれだけの数を集めたものだなと思いましたが、足掛け16年とのことです。

田中さんは16年かけて鯉を集め、町内の川に放流していたのです。


私は、それを聞ききながら、「田中さんは、自治会から、いくらかもらっているのかな」という、どうでもいいことを考えていました。





先日、ある鯉釣りブログを読んでいて、なんとなくこの話を思い出しました。

そして、あることに気付いたのです。


それは、


野生の鯉でも、餌付けをすれば、池の鯉になる。


ということです。


祭りの日、私は、田中川の鯉は買ってきた鯉じゃないんだ、くらいしか考えていませんでした。しかし、実は、そこにはとてつもない大きな発見があったことを、見逃していたのです。


いや、野生の鯉が池の鯉化するというのは、初めて聞く話ではありません。

雑誌やらなにやらで、うっすらと聞いたことがありました。ボート屋のオヤジさんが餌付けしてるとか、観光地の湖で鯉がエサを食いに来るとかなんとか。

しかし、自分で実際に見たのは初めてでした。


鯉は学習能力があります。

安全に、恒常的に、受動的に、エサにありつけるとわかれば、野生出身の鯉でも、パクパクと口を開けておねだりすることは、間違いないということがわかりました。






さて、話は変わりますが、


コイ釣りで、ポイントを決めるの際、大きくわけて2つの選択肢があります。


①ポイントを探し出す。

②ポイントを作り出す。


です。


①は、まさしくコイのエサ場やツキ場と呼ばれるような、コイが普段から安心してエサを食べている場所を突き止め、そこにピンポイントでエサを投入するという方法です。

これは、言うのは簡単ですが、実際は難しいことです。

これがわかれば、苦労はありません。


②は、マキエサをして、人為的に餌場を作り出すという方法です。

いわゆる、「寄せて釣る」という方法です。



この2つ以外にも、「回遊ルートを予測して待ち伏せする」とか、「見えているコイの鼻先にエサ(または疑似餌)を落とす」とかいろいろありますが、いずれも、上記の①②に分類されます(と、私は思います)。




今回は、②の項目を、もう少し掘り下げてみることにします。



私の場合、日帰りの釣りが多いので、釣り場に着いたら、まずマキエサをします。

以前は、早く釣りたい気持ちが強かったので、仕掛けを投入してから、周辺にマキエサをしていたのですが、最近は、先にまいておき、マキエサの効果が現れるのを期待して、ゆっくりと仕掛けの準備をするというやりかたにしています。



より効果的な方法は、実釣の数日~数週間前から何回か継続してマキエサだけしておき、実釣に備えるというパターンです。

いつも安全にエサが食えるとなれば、そこをコイがエサ場と認識してくれます。

警戒心がなくなった頃、クワセを入れるという方法です。


この場合、アタリが早く出れば、自分のフィーディングワークが成功したということになり、「釣れた」ではなく、「釣った」という実感が持てます。

また、自分だけのポイントを育てているというワクワク感もあるはずです。


ちなみに、この方法は、コイ釣りに限らず、磯釣り、中でも大型のクロダイやイシダイなんかで使われています。

大型の魚は、学習能力が高いということを聞いたことがありますが、それが事実なら、これは、コイの学習能力を利用した、コイ釣りテクニックのひとつと言えるかもしれません。

もちろん、場所やエサ、その他の条件が整わないと、効果はないのは間違いないでしょう。まけばいいというものではなく、読みが外れれば、失敗することもあるのです。

ですから、「ポイントを作る」という方法は、コイ釣りテクニックのカテゴリーのひとつとして、確定してもいいと思います。




では、


この、ポイントを作るという方法。


コレ、もうちょい行くと、どうなるのでしょう。


つまり、数日~数週間前からマキエサをするのではなく、数ヶ月かけて、あるいは、年単位で「マキエサだけ」をした場合の効果です。




ここで、先述した田中川の鯉が登場します。


田中川の鯉はもともと野生の鯉です(いわゆる野ゴイという意味ではありません)。

野生の鯉に餌付けを継続すれば、池の鯉になるのです(池の鯉とは、池に棲んでいる鯉という意味ではありません)。


完全に飼いならすことができるのです。


そして、その鯉は、多分3秒で釣れます。


ってことは、②の「ポイントを作る」という方法の延長線上というか、むしろ究極の到達点には、


「池の鯉化した鯉を釣るという釣り」が存在する


と言えるのではないでしょうか。


私は、田中川の鯉を見て、こんなの釣っても楽しくない、と思いました。

しかし、自分がやっている鯉釣りの方法には、コレを釣ることが含まれているのではなのかということに気付いたのです。


いや、もう、これはそういうことでしょう。


それならば、これはやはりひとつのカテゴリーとして括ってしまうべきです。


仮にフィーディングワークという項目にしておきます。

その中にはレベルがあります。


レベル1:仕掛け投入後マキエサをする。

レベル2:実釣の数時前にマキエサをする。

レベル3:実釣の数日~数週間前から継続的にマキエサをする。

レベル4:実釣の数ヶ月前から継続的にマキエサをする。

レベル5:月~年単位のマキエサだけで完結する。


こんな感じです。多分、レベル4くらいまでいくと、3秒で釣れます。


というわけで、


このフィーディングワーク(仮)を、ひとつのカテゴリーと認めることが必要だということが明らかになりました。


これでもう、「餌付けした鯉釣って、楽しいか?」という批判は、できなくなります。なぜなら、自分がその種類の方法でコイ釣りをしているからです。


完全にポイントを見切って釣っている場合を除いて、多くの鯉釣りをする人は、同じ仲間だということです。




ところで、レベル5に関してですが。


「マキエサだけで完結」というのは、読んで字のごとく、釣りをしないで終わるという意味です。


マキエサを継続しておこなうと、野性の鯉はやがて池の鯉になります。

そして、その様子を見て、自分がサオを出すところをイメージし、頭の中で3秒で釣れることが見えたら、それで終了ということです。

「見切る」「育て切る」という面白さがあるかもしれません。

そういうコイ釣りもアリということです。



最後に、


田中川の例は、ほぼイケス状態の川での話だから、野生の鯉が池の鯉化するというイメージがつかめないと言えるかもしれません。

ここで、冒頭に書いた「ある鯉釣りブログ」を紹介しておきます。


「真水酒乱会 鯉心」 さんのブログの抜粋です。

7時40分、うとうとしよったわしは「こっちー!こっちへ来いー!」って叫び声で目が覚めた。 見上げたら、オッターテールの窓からおばさんがトンビを呼んでパンをやりよった。見るともなしに見よったら、おばさんこんまいパンをいっぱい川へ撒きだいた。ほんならそのパンへ鯉がバシャバシャ飛びついてきだいたじゃか!鯉達は別の鯉の上へ体を持ち上げたり、岩の上え落ちたパンにまでアタックしよった。更に別なおばさんらあも窓から顔をだいてパンを撒きだいた。あーなんてこった… 店が再開してからこれほど餌付けされよったとは…」



管理された川ではなく、純然たる野の川でも、こんなことになるという例です。

ちなみに、このブログを書かれている方は、四万十川よりも透明度の高い仁淀川でコイ釣りをされています。コイの捕食行動なんかも、川に入って、肉眼で観察されています。私もいろいろ勉強させてもらっています。




というわけで、今回は、


フィーディングワーク(仮)という、コイ釣りのひとつのカテゴリーがある。

そして、その最終到達点は、池の鯉化した鯉を釣ること。

ということに、気付いてしまった。


という内容でした。


途中、大雑把でスミマセン。


おわり




現在の鯉力(こいりょく)

43koi / 100koi