ナン編〜第1話【45組だった人々】 | 現代の傾奇者

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京都府出身。
11年間、国にも企業にも頼らず己のスキルだけで稼ぎながら自由気ままに生活してるプロニート。
・「TEAM.BRAIN」リーダー
・令和の虎159人目で出演
・リベンジ版8人目で出演
・追跡版12人目で出演
・「桜鷹虎」出演
・『魁!!ポイ活塾』塾長

◆はじめに
45組(ヨンゴーグミ)とは漫画のカイジに出てくるギャンブル依存症で借金を負って、地下労働に送り込まれたクズ人間達のこと。

過去に我がスロパチ軍団のトドロキ商事の研修生(打ち子)として参加したけど、その後にリアル45組といえる人生を歩んでしまった人達のことをつづったノンフィクションの物語。
今回はナン(仮名)のエピソードを思い出しながら書いて行こうと思う。


◆渋谷の某ラーメン屋

当時、俺は渋谷の某ラーメン屋でバイトしてた。
と言ってもパチンコとスロットで稼ぎ始めた俺は、シフト制の職場にも関わらず、シフト提出はせず、人が足りない時だけ声かけて下さい!と店長に伝えて籍だけ置いてる状態だった。

その店には長年お世話になったので、俺なりの恩返しの気持ちでそうしてたんですよね。
実際に人が居ない時だけ働いてくれるベテラン従業員って究極の人材なので、店長や社員からはとにかく感謝されてました。

何か店でトラブルがあって、メンタルやられるとすぐに眼帯をして来る店長にはかなり信用されてて、バイトにも関わらず金庫の暗証番号まで教えてもらって、売上の入金手続きなども任されてました。

眼帯店長には、もし自分が居ない時に面倒な客が来たら、ジュンちゃん(そう呼ばれてた)の判断でつまみ出しても良いという許可までもらってました。
※深夜の渋谷は酔っ払い客も多数いたのでたまにつまみ出してた。

◆眼帯店長の変身

ちなみに眼帯店長はフリーザみたいにストレスを受ける度に3段階の変身をする面白い人でした🤣

第一形態が眼帯で出勤。
第二形態が眼帯+片腕包帯で出勤。
第三形態が眼帯+片腕包帯+木刀を杖にして出勤。

第一形態に関しては日常茶飯事のことで、客からのクレームとかで少しメンタルやられると眼帯の状態で働いてました。
片目で働きにくそ〜!とみんな思ってたけど、演技と分かってたので、誰も突っ込みを入れる人は居ません。
新人バイトには「あれはいつもの事だから気にせずに!」と伝えてました。

第二形態は本部からのクレームなど、少々厄介なトラブルが起こった際に見られました。
出勤時は片腕なのに忙しくなるとケンシロウが服を破るみたいな感じで包帯を外して働いてましたね。
怪我などしてませんからね…😅

最終形態は長いこと働いてた俺でも2回しか見たことありません!
出勤時の雰囲気が修羅の国へ乗り込んでボコボコにされたファルコ状態だったので、最初に目撃した時は何起きよ?とビックリしたけど、あーいつものやつか!と理解したのを思い出します🤣
ちなみに眼帯店長は元役者を目指してました。色々と納得出来たんじゃないでしょうか?🤔

◆ミャンマー人の研修生
話が逸れたけど、そんな職場で出会ったのが、後にトドロキ商事の研修生となるミャンマー人のナンでした。
出会った時の年齢は20歳。性格は人懐っこくて、上からかわいがられるタイプ。
音楽が大好きでキーボードやギターも多少は弾ける器用な奴で、当時全国CDリリースや全国ツアーをしてたバンドマンの俺と仲良くなるのにそう時間はかかりませんでした。
ちなみに歌はメチャクチャ下手でした🎤😆

ナンは頭の回転が早くて、仕事もテキパキこなすので、眼帯店長にも気に入られてました!
母国語のミャンマー語はもちろん、日本語も流暢に話すし、英語も日常会話レベルにはマスターしてる秀才。
日本に留学して来た将来有望な若者だと誰もが思ってました。
そう、パチンコとスロットに彼が出会ってしまうまでは……。