キ……キィーーー……

 

あっと、ちょっと音が出ちゃったわ。やっぱりそろそろメンテナンスしないとダメね、このキックボード。

あら、ごめんなさい。ご挨拶が遅れたざんす。

 

 

ミーは死神ハーベスト。

人呼んで、死神Hというざんす。

 

 

皆さんのところ、お天気は大丈夫かしら?

今日はここ、東北も雨模様だわ。

昨日の遠足まではお天気が持ったから、よかったざんす。

 

 

 

なんせ、タカさんもワカさんもストレスが溜まるのよ。

たまには遠くに出かけてリフレッシュが必要じゃない?

なので、仲がいい人たちとちゃちゃっと出かけてきたのよ。

 

そこでね、今日は「出会いの奇跡」の話をするざんす。

え?なんですって?

死神から「出会い」の話なんて聞きたくない?

しかも、今日は金曜日だぞ。死神が出てくるなんて縁起でもない、ですって?

 

シャラップ!!

おだまりざんす!!

ミーはいい死神なのよ。頑張って生きた人が穏やかにあの世に行けるようにアテンドするのが仕事なの。

その辺のオシャレじゃない死神と一緒にしないで欲しいわ。

(それについては、妻は見えるひとでしたに詳しく書いてございます。よろしくどうぞー)

 

 

 

大体ね、出会いなんてみな奇跡なのよ。

今は家族や夫婦でも、かつてはお互いに知らない赤の他人だったざんす。

 

最初の出会いから始まり、気が合えばいつしか親しい関係になり、やがて友人や恋人同士になっていくのよ。

そこから先に、親友や夫婦、家族という深い領域に踏み込んでいくのですけど、それは本当に稀有な関係なのよ。

だいたい皆、自分じゃない人間なんざんすから、そう簡単に理解なんてできないわ。

ですけど、理屈ではない何かで、そんな深い関係が出来上がるざんす。

 

そして、それを育んでいければ……いろいろあっても「なんか悪くない関係」という境地に辿り着くものよ。

考えてもごらんなさいな。

一体、世の中にどれだけの人が溢れていると思うざんすか?

その中で、一体何人の誰かに会えると思いますか?

 

それを考えると、出会い自体が奇跡ざんしょ。

袖すり合うも他生の縁。

なんとなく一緒にいられる関係は、もっと深い縁なのよ。

 

皆さん、その縁がなくなったらどうですか?

寂しい?悲しい?

もしもそう思うなら、今、その縁のありがたみを感じるといいわよ。

後で、なんて野暮ですよ。

 

今、このブログを読んでいるのも「出会い」です。

すでに奇跡が起きていることを、感じて欲しいざんす。

 

それでは、ミーはもう行くわね。

今日は、死神マーケットで金曜得の市バーゲンがあるざんすよ。

物価が上がってエライことですから、ちゃんと節約しないとだわ。

 

 

んじゃ、また来るざんす~。

よき日を過ごしてね。

 

チャリーンルンルン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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(令和5年3月14日 産経新聞朝刊)

 

 

 

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