あのですね。

どうしてもどうしても、皆さんにお伝えしたいお話がありまして。

少々お耳をお貸しください、というかお目目をお貸しください(←変な表現(笑))。

 

昨日、真言宗の尼僧でもある悟東あすかさんから屠蘇散を頂いたお話をしたんですが、

 

 

実は、一緒にこんなものも入っていたのです。

不思議な手ぬぐい。

 

 

 

いろんなが描かれています。

 

よーくご覧ください。

わかりますか?

 

まかはんにゃはらみったしんぎょう(摩訶般若波羅蜜多心経)

かんじざいぼさつ(観自在菩薩)

ぎょうじんはんにゃはらみたじ。(行深般若波羅蜜多時。)

・・・・・・

 

そう!!

これ、ご存知「般若心経」を書いた手ぬぐいなのです!!

 

ほらほら、見てみると

 

 

はら(腹)

 

 

のう(能)

 

 

ぎゃ(ギャッ!びっくり

 

 

くう(喰うもぐもぐ

 

 

すごくないですか?

なんと、それぞれの音をイラストにしているんですよびっくり!!

僕、これ見てビックリしちゃってね。

なんて遊び心だ、ってたまげたんですよね。

 

で、すぐに僕、あすかさんに、

「すごい遊び心ですね、驚きました」

って連絡したんです。

 

そうしたらですね。

真言宗の尼僧からは、またまたたまげる答えが返ってきたんです。

それが、

 

「昔はね、文字が読めない人々はこれで般若心経をお唱えしたんですよ」

ということ。

 

そして続けて、

「同時に密教では、空海様は1文字に千里に値する深い意味を含んでいるとおっしゃっておられます。

けれど、それをお唱えできればこそで、やはり方便は大事なんですね」

とおっしゃったんです。

 

なんと!!

まさかこれが、文字の読めない人たちのために造られた手ぬぐいだったとは。

そして大切なお経でもまずはお唱えできない事には始まらないからと、こんな工夫までしてしまう。

 

嘘も方便というけれど、実はこの言葉も仏教用語。

仏様がこの世で迷っている生きとし生けるものを苦しみから救い出して、悟りの世界へ導くためには。

その方便(手段)として嘘をつくこともある、という教えです。

 

つまり、大きな善行のためには偽りさえも許されるという意味。

 

この手ぬぐいも、人々を救うという大きな善行のために、遊び心を加えてお経を唱えられるようにした方便だったということでしょう。

 

お経の正しい意味を覚えることや、読み書きできる勉学から始めるのでは、目的まで多くの人が挫折してしまう。

「やっぱり私には無理だった」で終わり、多くの人がお経は難しいものとやめてしまいます。

だけど、楽しく覚えていけば、多くの人々がお経を唱えられるようになります。

そしてそこから、正しい意味や読み書きを学んでいけばいい。

 

いや、ほんとたまげましたよ。この教え方。

深い……深すぎるよ、仏の教え。

そして、そんな日本の仏教だからこそ、日本に根付いてくれたんでしょうね。

 

僕も新たに学びました。

あすかさん、すごいことを教えてくださり感謝します。

 

おもしろいねえ~、文化ってウシシ

 

 

 

 

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(令和3年3月21日 読売新聞朝刊)

 

 

 

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