河井英里 『青に捧げる』 | 真上のブルー

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8月4日は
河井英里さんの命日でした。


河井英里さんを初めて知ったのは「空へ」(2000年)という曲。
濁りのない、澄み切った高音に衝撃を受けたことを覚えています。

すぐさま「河井英里」で検索してみたのですが、
当時は彼女に関する情報はほとんどありませんでした。


当時、CDはシングル『シャ・リオン』(1993年/再販1996年)と、
インディーズ扱いらしいミニアルバム、
『青に捧げる』(1997年11月21日発売 AELR-0004)
の2枚がリリースされているだけ。

『青に捧げる』は評価が高く聴いてみたかったのですが、
発売後すぐにレーベル「AEL RECORDS」が消滅してしまったらしく、
都内の大型CD店を何軒も回ってみたけれど手に入りませんでした。


その後しばらくして河井英里さんの公式サイトがスタートし、
同時期に「廃盤復刻計画」というサイトで
“『青に捧げる』予約300枚で復刻”という企画が始まりました。

自分も予約して毎日数字をチェックしていましたが、
結局10日ほどで300枚達成。
ついに幻の名盤が復刻されることになりました。
公式サイトの掲示板は「おめでとう」の嵐。

ちなみに掲示板には自分も一度だけ書き込んだことがあり、
返信をもらえたことはいい思い出になっています。



 ――― 青く静かなる時 青い大地 こころ息づく

河井英里さん曰く、『青』とは地球の青。
様々な風景を連想させる『青に捧げる』は
とても美しいアルバムです。

「天上から降り注ぐような声」と評される河井英里さんの歌を
もっとたくさんの人に聴いてもらえたらと思います。


河井英里 - 青に捧げる [復刻盤]
(2002年9月21日発売 SZEC-1004)

【収録曲】
1. キストゥリナ
  [作詞:河井英里 作曲:河井英里 編曲:河井英里]
2. にわか雨
  [作詞:工藤順子 作曲:河井英里 編曲:大島ミチル]
3. 青に捧げる
  [作詞:工藤順子 作曲:河井英里 編曲:大島ミチル]
4. 川下り
  [作詞:藤沢晶子 作曲:河井英里 編曲:大島ミチル]
5. Moon~静かの海~
  [作詞:工藤順子 作曲:大島ミチル 編曲:大島ミチル]

商品ページ (Amazon)


アルバム2曲目の「にわか雨」がYouTubeにありました。

河井英里-Eri KAWAI- にわか雨(with歌詞)Image of Dubrovnik


ジャケット他をスキャンしてみました。

河井英里-青に捧げる-01
ジャケット。
写真は復刻盤のために撮り下ろされたものです。
音源もリマスタリングされました。

ちなみにオリジナル盤のジャケットはこんな感じ。(転載)

河井英里-青に捧げる-1997年
衣装は復刻盤と同じようです。髪型も?
 

 

河井英里-青に捧げる-02
ブックレットは中綴じではなく、三つ折りのカードタイプ。
写真はこれとジャケットの2枚のみ。

 

 

河井英里-青に捧げる-03
バックカバー。
編曲は「キストゥリナ」を除き大島ミチルさんが担当。
ワーズワースの冒険」つながりで
大島ミチルさんがサウンドプロデュースしたようです。
どの曲も幻想的な雰囲気。
 

 

河井英里-青に捧げる-04
バックカバーの裏面。
CDをホルダーから外すと河井英里さんのメッセージが現れます。
画像だとちょっと読みづらいと思うので文字に起こしておきます。


 「青に捧げる」をレコーディングしていた当時、
 充実した気持ちと同時に葛藤の毎日だったのを憶えています。
 このアルバムを再び世に出す事に迷いがあった時もありましたが、
 ライブで「青に捧げる」を歌うたびにこのアルバムに対して愛しい気持ちがどんどん増えてくるのを感じました。
 そして何よりも「是非復刻して」と声をかけて下さった皆さんと出会えてどれだけ嬉しかった事か・・・。
 そして今、復刻する事が出来て嬉しいです。
 皆さん、どうもありがとう!
 
 河井英里 / 2002.7


意外にも『青に捧げる』の復刻には消極的な時期があったようです。
河井英里さんは公式サイトの掲示板でこう言っていました。

 「私としては、もっとこう歌いたかったとか、思うところはありのです。
 カンペキじゃないところも含めて今は『青に捧げる』を大切に思っています。」
 (原文ママ)
 

 

 

河井英里-青に捧げる-05
「廃盤復刻計画」購入特典のL判生写真。
スキャン画像の色合いは実物の写真に合わせてありますが、
写真はずっと部屋に飾っているので少し色あせてしまったかも。



『青に捧げる』復刻から10年。
河井英里さんの魅力は今も全く色あせることがありません。


  その清らかな声

  高く、 空へ



河井英里 「空へ」