インフレを抑える方法は、金利を上げるのではなく、消費税をあげれば良い。デフレの場合はこの反対、すなわち消費税を下げれば良い。

アメリカでは、最近の高いインフレを抑えるために、政策金利を上げると言う方法を用いている。FRBのパウエル議長は、「国民には多少の苦しみを与えるかもしれないが、なんとしてもインフレを押さえ込むためには、金利を上げる以外にない」と表明した。

不思議なことではあるが、これに対して疑問を抱く者は、ほとんどいないようだ。

そもそも、インフレを抑える役目は、FRB(中央銀行)にあるのだろうか?

いや、とんでもない、インフレを抑えられるのは「中央銀行」ではなく「政府」であるはずだ。

世界的に、穀物やエネルギーの価格が上がっているので、これがインフレの一因にはなっているが、アメリカの場合は、それよりもはるかに、供給に対して需要が大きすぎるために高率のインフレになっているのだ。

アメリカ政府は、コロナ禍の経済不調の対策として、国民に相当な現金給付を行ったのであるが、貯蓄性向の低いアメリカ人は、手持ちのお金の大半を消費に注ぎ込んだようだ。これが主な原因となり、さらに、穀物、エネルギーの値上がりが加わって、相当なインフレになったのである。


さて、供給に対して消費(需要)が強すぎるのが原因でインフレになる場合、どんな手を打てば良いか?

もちろん、消費(需要)が弱まるようにすれば良い。供給と消費(需要)がバランスが取れるようにすれば、インフレは収まる。

では、消費を弱めるにはどうすれば良いか?それは、ものすごく簡単なことだが、消費税を上げれば良い。国民の消費意欲がほどよく衰える程度にあげれば良い。それも一定期間だけ上げるのであって、インフレが収まれば、元の税率に戻す。

ところで、消費税率を決定することができるのは、政府以外にはない。中央銀行にはそんな権限は無い。中央銀行にできる事は、通貨を発行する事と、金利を上げ下げすることぐらいだ。これ以外は、ほとんど何の力もない。

それなのに、どうしたことか、政府はインフレを抑える役目を中央銀行に任せてしまっている。中央銀行(FRB)は、仕方がないので、金利を上げることによってインフレを抑えようとする。

なるほど、金利をあげれば、インフレは収まるだろう。しかし、金利を上げると、それだけではすまない、経済全体に幅広く影響を与えることになる。その最たるものは、みんな銀行から金を借りなくなる。企業は金を借りて設備投資をしなくなる。新規事業は起きないだろう。個人は金を借りて住宅を買ったり、自動車を買うことを控えるだろう。

投資家は景気低迷を見越して、株を売るだろうから、株価は下がる一方になる。

要するに国全体の景気が、いっきょに悪化するのである。本来はインフレだけ抑えれば良いのに、金利を上げることによって、景気全体を引き締めることになってしまう。

したがって、インフレだけを押さえ込むのに最も適した方法は、消費税増税だけで良い。他の事はする必要がない。


さて、インフレを抑えるのは、消費増税だけで良い。では、日本のように頑固なデフレの国はどうすれば良いか? (日本は食料とエネルギーを除いたコアコアCPIのインフレ率は未だにマイナス)

もちろん、インフレの場合の逆をやれば良い。すなわち、消費減税もしくは撤廃で良い。なぜなら、デフレとは供給>需要(消費)であるので、消費を強くすれば、バランスが取れてデフレは収まるからだ。

そうであるのに、日本もどうしたことか、デフレ対策を中央銀行に丸投げしてしまっているので、日銀は仕方なしに、金利を下げることによってデフレから抜け出そうとする。ところが、ゼロ金利政策を8年も続けて(アベノミクス)、全然デフレは治らない。治るはずがない、日本政府は消費税を下げなければならないのに、反対にこの8年間で消費税を上げ続けたからだ。

日本には、知恵のあるものは1人もいないようだ。


消費税を下げると、国の税収が減るではないかと言うだろうが、消費税を下げた方が景気が良くなって、むしろ税収は増える。もっと言えば、税を財源にするのは間違いだ。国全体の生産力に応じて、政府が貨幣(国債)を発行しなければならないのである。

消費税は、インフレ、デフレを調整するツールに使えば良いのだ。

さらに、金利をむやみに上げる国があったり、むやみに下げる国があるので、それぞれの国の通貨価値が非常に不安定で、経済が混乱の極みに達している。

愚かな指導者たちのおかげで!!