すばらしい随筆集です。
煙草との付き合いを様々なジャンルの著名人が書いています。
遠藤周作
開高健
藤沢周平
荒川洋治
三國連太郎
赤塚不二夫
まだまだ。
文筆家が多いのは、野坂昭如がまとめたからです。
好きな作家が多いのもうれしい一冊。
野坂昭如はみんな大好きなホタルの墓の作者です。
感動と荒涼と切なさまた喜びの名作は、煙草と発火具と灰皿を傍らに書かれました。
遠藤周作はカトリックの作家で、神と人を書いた作品も多くあります。
カトリックなのに、煙を吹きながら原稿用紙に向かっていました。
煙草が徹底的に悪者になっていますが、思考とロマンと感動を人々にもたらす作家が費やした煙の残り香が作品の一部になっていると思えてなりません。
煙草好きな作品の気持ちにわずかにでも近いことは、少しうれしいことです。
