みなさん お元気ですか
ぼくは 一年前 この檻の中に居た ジブリです
檻の中での暮らしは それは それは
つらかったです
タカノサンたちが いろいろ考えて
ぼくを 守ってくれても・・・ 辛かった
いつも ウンチやおしっこを 撒き散らし
それを 踏んだり 蹴ったり かじったりして
辛い気持ちを 発散させようとしてました
だから いっつも 掃除してくれて ありがとう
ボクのお部屋は 頑丈な檻 頑丈なすのこ
そして いつも 湿ってたよ
だって ボクが ウンチを捏ねまわすから
掃除して 乾く暇がなかったんだよね
ボクの足は 湿気で いつも湿って
色も茶色で 傷もいっぱいだったんだ・・・・
吠える 抑制が効かない 猫に向かっていく
他の犬に 攻撃を仕掛けていく
ボクは 問題のある 条件のある犬
どうにもならなくて 殺処分要請の
センターへ移送されることになる犬
長い間の暮らしで ボクが 本当の姿じゃないって
わかってもらえなくなっちゃってたんだけど
信じてくれる人たちが いたんだよ
それを 本気の奇跡って
笑って 叫ぶ人もいたんだよ
八代保健所に・・・・
もう・・・一年ですか・・・・
まだ 一年ですか・・・・
そんな 時代もありましたね・・・・
ボクはいま・・・・
愛されて きなこ となりました
ボクのうちは 大家族です
みんなが 仲良く暮らしています
お父さんは 時々 軽トラに乗って
畑に行くので・・・
ボクは 助けてもらったご恩返しに
帰りは お迎えに行きます
安全運転です
お母さんが 帰ってくる
ご恩返しに ちゃんと いつも待っています
お母さん 今日は ボクになにを
作ってくれるのかなぁ？
今晩のごはんは なんだろう・・・・
早く帰ってこないかなぁぁ
家族というのは
いつも にぎやかです
笑って おしゃべりして
ボクは その真ん中で チラシの上に
ちゃんと座って お話に入れてもらいます
それでも 時々
ボクの歯が当たったり 唸ったり
そんな 間違えちゃったときには
家族みんなが 教えてくれます
それは イヤだよ きなこ
可愛いきなこがいいよ
ボクらの問題は ボクらが解決するのではなく
家族という仲間が 知恵を使うもので
ボクは その中で 安心して 暮らしていいんだそうです
嬉しくなっちゃうでしょ
ボクの間違いを ちゃんと導いてくれるから
ボク 家族と一緒に がんばってるんだよ
骨の出ていた おしりも
丸々となって きなこ饅頭です
威嚇し 攻撃を仕掛けていた目は
もう必要ありませんから・・・
大好きな人たちを しっかり見上げますよ
しっかり・・・
りんごは狙いますよ
でも 飛び乗ったり 奪い合うのではなく
お父さんにお願いすればいいんです
お父さん ボク リンゴ大好きになりました
リンゴくださいって
ってそばに座って 待ってると よしいい子 いい子って
いい子 いい子って嬉しい言葉と一緒に 大好きなリンゴがもらえます
そばにあるけど お醤油は
かけなくて 美味しいんです リンゴは
汚れた床の 湿った檻の中で
「殺処分対象回収車行」だった
あの日のボクに 教えてあげたい・・・
おまえ がんばってるな
すっごい すっごい 幸せ待ってるぞ
コンクリートの湿気の床では
ボクは こんな風に映らないでしょ
いまでは 自慢の三角耳が
このとおり 鏡のように ピンって 見えてるでしょ
撫でてほしいときは
背中を向けて 大好きなお姉ちゃんの隣に
お姉ちゃんは ボクの気持ちが
なんでもわかるんだよ お姉ちゃん大好き
さて・・・
うちの子記念日・・・・一周年を
お祝いしてもらいまして・・・・
歌って もぐもぐ わぁ～きなこちゃん
おめでとう～～～ の予定が・・・・
歌う前に 動画が始まった ２秒後に
このケーキは 丸飲みしてしまいました
そしたらね・・・
お姉ちゃんとお母さん おばあちゃんが
大爆笑しながら 言ってくれたんだ
きなこすごいねぇ 
美味しいケーキだから
自分のお部屋に持って
帰りたかったんだよねぇって
って誰も取らんよ きなこのものだよって・・・・
ほんと ほんと 良い人たちでしょ
ボクの大事な家族
ボク・・・
丸のみ大好きなんだよね
食いしん坊なだけなんだけど・・・
すごい
って ほめられちゃったから・・・
って ほめられちゃったから・・・そういうことにしておこう
ボクの前足 見てわかるでしょ？
もう 茶色くないよ 湿ってないよ
ボク 幸せな きなこ色の犬になったよ
みなさん 応援ありがとうございました
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一年前・・・・ 本当に 期限が迫って
センター行が 決まってしまう犬だった
殺される その可能性の高い犬だった ジブリ
もし あの日 この出会いがなければ
この子は センターへ押し出され
集団管理といわれる 大部屋
他犬と 確実にもめて リンチ状態になり
きっと命を落としていたでしょう
温かい 正しい家族の決断が 覚悟が
消えかけた命のバトンを つないでくれました
きなこ・・・
様々な情報の混乱の矢面に立ち
批判非難にさらされながら・・・
眠れぬ日々を過ごし
臭い犬舎で おまえの前に膝をつき
ウンチまみれのおまえを抱きしめ続けた日々・・・
おまえの幸せを祈った日々を・・・・
懐かしく 胸があたたくなる
幸せな日々に 思えるのは・・・・
おまえの家族のお陰だよ
そう おまえの大事な家族に
私を助けてくれてありがとうございますと
そう 伝えてください