vol.624 新札と脱税 | たっくすニュース

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たっくすニュース vol.624
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2023年8月2日

★━ 新札と脱税 ━★
 6月末時点で消費税のインボイス発行事業者の登録申請件数が356万件に到達し、消費税の課税事業者全体の約86%まで達したそうです。
 インボイス制度導入まで残り2ヶ月を切り、登録申請もラストスパートというところでしょうか。

■ さて今回は、来年7月から始まる新札のお話しです。
 いよいよ来年7月前半を目途に新しい札が登場し、1万円札に描かれている人物が福沢諭吉から渋沢栄一に、5千円札が樋口一葉から津田梅子に、1千円札が野口英世から北里柴三郎にかわります。
 新札を発行するのは、最新の偽造防止技術を施して偽札を防止するのが主な理由ですが、一方では脱税を防止するという観点もありますので一例をご紹介致します。

■ 脱税にタンス預金はよく使われる
 先日、亡くなった配偶者の現金を複数の場所に分散して隠匿したという事で、広島国税局が検察庁に相続税法違反で告発した事件が報道されました。
 課税価格は約4億4,800万円で相続税1億900万円を脱税した事が実名報道されていましたので、その地方では悪い意味で有名になってしまったでしょうね。
 さてこの方、全ての財産を現金で隠匿したという訳ではないでしょうが、脱税した札束をどの様に使うつもりだったのでしょうか。

 大量の札束を銀行に持参すると、マネーロンダリングの疑いをかけられてしまいますし、数十回に渡ってATMで入金するとその記録は預金取引明細に残ります。
 数年経って持っているのが全て旧札なら更に使いにくくなる…というのも新札発行の理由になります。

 名残惜しい現在のお札も残り1年程…世界にはカラフルな色使いの紙幣やデザインが縦位置の紙幣等もある様です。紙幣にもお国柄があるのですね…