たっくすニュース vol.687
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2026年5月17日
■■■ 運賃値上げで社会保険料がアップ? ■■■
5月も半ばを過ぎました。
今回のメルマガでは、4月以降の各種値上げが、会社の固定費である社会保険料に与える影響についてご紹介いたします。
今年3月14日、JR東日本の運賃改定(値上げ)が実施されました。
平均改定率は約7.1%で、通勤定期も対象となっております。
これに伴い、社員の通勤手当の支給額が増加している企業も多いのではないでしょうか。
報道によれば、東京メトロや小田急電鉄も将来的な運賃改定を検討しているとのことですので、今後もコスト増加の動きには注意が必要です。
■ 交通費(通勤手当)は社会保険料の対象です
税法上、通勤手当は一定額(公共交通機関の場合は月額15万円)まで非課税とされていますが、健康保険や厚生年金などの社会保険料を計算する際には、通勤手当も「報酬」に含めて計算されます。
そのため、運賃値上げに伴い通勤手当を引き上げた場合、社会保険上の報酬額が増加し、結果として保険料の負担が増える可能性があります。
■ 4月~6月の給与が鍵となる「定時決定」
社会保険料は、原則として毎年4月~6月に支払われた報酬の平均額を基に、7月10日までに算定基礎届を提出し、その年9月以降の標準報酬月額が決定されます。
標準報酬月額は等級区分により段階的に設定されているため、わずかな増加であっても等級が上がると、会社・従業員双方の負担額が月額で数千円、年間では数万円単位で増加することがあります。
■ 残業は7月以降に調整?
このため、4月~6月の期間においては、残業代など一時的な報酬増加を可能な範囲で抑えることも一つの対応策といえます。
ただし、この期間の報酬を意図的に抑えた結果、7月以降に報酬が大きく増減し、等級が2等級以上変動する場合には、随時改定(月額変更届)の対象となりますので注意が必要です。
急激な物価上昇が続く中、社会保険料への影響も無視できません。今後の動向には引き続き注視していきたいところです。