みなさん、こんばんは。
ちょっと蒸し暑いですね。品川区の税理士 酒井邦浩です。
本日注目の裁判の判決がありました。いろいろなメディアで書かれているのでご存知の方も多いかと思いますが一応紹介を。
内容は、競馬の払戻金30億円余りのを申告していなかったとして、約5億7千万円を脱税したとして、所得税法違反罪に問われた元会社員の男性被告(39)の判決が23日、大阪地裁であり、懲役2カ月執行猶予2年(求刑懲役1年)を言い渡した。脱税についての今回の有罪判決は当たり前ですが、焦点となっていたのは、ハズレ馬券は経費となるのか?という事です。
記事によりますと2007~2009年にインターネットで28億7千万円分の馬券を購入し、払戻金30億1千万円を得たとしています。
検察側は払戻金から差し引ける経費は「当たり馬券購入費の1億3千万円だけ」と主張。外れ馬券購入費27億4千万円は認めず、所得は28億8千万円と指摘されていました。
はずれ馬券を差引くと実際のもうけ1億4千万円の4倍に相当する額を脱税したと指摘されていました。
関係条文を記載しておきます。
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所得税法 第三十四条(一時所得)
一時所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものをいう。
2 一時所得の金額は、その年中の一時所得に係る総収入金額からその収入を得るために支出した金額(その収入を生じた行為をするため、又はその収入を生じた原因の発生に伴い直接要した金額に限る。)の合計額を控除し、その残額から一時所得の特別控除額を控除した金額とする。
3 前項に規定する一時所得の特別控除額は、五十万円(同項に規定する残額が五十万円に満たない場合には、当該残額)とする。
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一時所得とは例えば下記のものです。
例えば下記のようなものです。
(1) 懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除きます。)、競馬や競輪の払戻金
(2) 生命保険の一時金(業務に関して受けるものを除きます。)や損害保険の満期返戻金等
(3) 法人から贈与された金品(業務に関して受けるもの、継続的に受けるものは除きます。)
(4) 遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金等
※宝くじの当選金は非課税のため、税金はかかりません。
所得税法34条の2項を見ると経費となるものは、「収入を生じた原因の発生に伴い直接要した金額に限る。」となっているため、経費となるのは、当たり馬券の購入費のみが経費として訴えられていたものです。これをどう解釈するのか?というのが今回の争点です。
今までは、直接要したものだから、当たった馬券収入の経費は、その馬券の購入費しかダメだというように解釈して、そのように本などに書いている人もいましたが、今回は実際にはずれ馬券も経費だろ1と裁判になったので、我々税理士の間では大変注目されていました。
今回はハズレ馬券は経費と認定されたため、本人ではなくとも、競馬ファンは少しは安心したかもしれません。まぁギャンブルで儲けている人は本の一握りだとは思いますが...。
今回の刑事事件とは別に民事訴訟で無申告加算税を含め約8億あまりの追徴課税処分を受けているそうなので、その取消しを求めて裁判を行っています。
こちらの判決も、今回の刑事事件の判決に沿った(ハズレ馬券は経費)判決になるかは、まだ分かりませんが、全国で注目されている裁判の一つだと思います。
しかし、こんなに馬券を当てることができるソフトを開発したことも凄いですね。今回ですっかり有名になったので、このソフトを売却したら、それでも相当儲けることができるかもしれませんね。
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文責:税理士 酒井邦浩