九州2daysエンデューロ(勝手に命名) 九州に3バカ兄弟あらわるの巻き | たつにいさんのブログ

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マラソン、トレイルランニング、ツーリング、エンデューロレース

必然と言うか、偶然と言うか、くそ暑い梅雨明けの7月末日九州は火の国熊本&大分で、両方共主催者は全く関係ないが、2日続けてEDが開催されると聞くやいなや、エントリーする、EDバカ3人。
バカ1号 九州一のわだち男&九州男塾塾長 疾風怒涛 塾長
バカ2号 カメラを向けてもノーリアクション 福田部屋 NR王子
バカ3号 いつまでたっても甘えん坊 パラダイス☆キング わたくし
以上、3人の「オフロードバカ」が、常識人が考えると無謀とも言えるであろうチャレンジをした。
わたくし的(バカ3号)には、自分を試す上でこの上ない絶好のチャンスと思いました。
みなさんも、次回チャンスがあれば、是非やってみては?
結構体は持ちますよ。
1)通潤橋CUP8時間耐久EDin矢部
わたくしがこのEDに参加するキッカケとなったのは、ある男の一言からでした。
その男の名は「はら○けんじ」。
6月末に広島で開催されたEDの会場で何気ない雑談から発せられた話題。
「今度矢部で、8耐あるそうだ。明くる日は、TRY-EDもあるぜ、2日共出たら、凄いな。」
その会話の後に「もちろん、出ますよね。」
わたくしの瞳を凝視し、「出ろよな。」と無言で威圧する「けんじ」。
震えるクチビルと流れる脂汗を悟られない様に、静かにそして優雅に「OK」するわたくしであった。
実は、今回K○Mで参戦予定だったのだが、K○Mは電装系のトラブルで参加出来なかった。
色々と、購入先のK○M代理店に、故障原因の問い合わせの電話をしたのだが、対応が悪く、とうとうK○Mは息をふき返す事はなかった。
あせりながら、自宅まで車を飛ばし、普段通勤用に使っているKWASAKI KX125を「2輪館長府店」まで運び、保安部品全てを外し、タイヤ、チェーン、スプロケ交換を大急ぎで行う。
この日の下関市内の気温は33度を越えていた。
流れる汗を拭く余裕もなく、黙々と作業をする。
「くそー!K○Mさえエンジンかかりゃーこんな事せんですんだのにー。」と思うと、だんだん腹が煮えくり返って来た。
動かないK○Mに蝶の直伝の「ケンカキック」を10数発くらわせてやった。
「怒りの昼飯」を済ませ、高速に乗り熊本へ矢部へひた走る。
途中のインターで「怒りのゲリグソ」を絞り出し、気分良く熊本の空の下へ。
矢部に着いて買い出しを済ませ、オートランドへ。
そこにはけっこうな人数のエントラントと、その仲間がキャンプをしていた。
しかしながら、知っている人は、一人もいない。
嫁と2人で細々と飯を食い、午後21時頃就寝。
最近お気に入りの「GIベット」をつくり、シュラフにもぐる。
テントを張らないので、目を開けると満天の星空。
星を眺めながら、眠りについた。
まわりの人達は大騒ぎもせず、実に静かだ。
「発電機ブルブルの連中がいなくて良かったー。」と思っていたが、深夜に「エンジンブルブル」の連中がやって来た。
安眠を邪魔されたわたくしは、思わず車のなかにエスケープした。
狭い車内で迎えた矢部の朝、わたくしの左手と左足は、冷たくなり、痺れて感覚が無くなっていた。
21日の朝エントリーを見て当然の様に驚く。
一人で8時間走るのは、もちろん3バカのみ。
コースレイアウトは、全くと言って良いほど「超楽勝!」逆に厳しく無い方が、体も、マシンも持つと主催者も考えたのであろう。
ライセンス持ち&3人組みのチームがガンガン飛ばして来る。
わたくしは125ccのKXで、完走目的を目指した押さえた走りで走る。
コースの途中で塾長のXR600が止まっていた。
本人の姿は無くピットに戻って、見習イダーくんに聞くと「チエーンが切れた。」と言う事だった。
しかし彼には「かくし」があった。
KTMである。
直ぐに戦線の最前線に復帰。
ガンガン走る。
その間も、バカ2号HARADAくんは、ノーリアクションで淡々と走り続ける。
わたくしは午後12時過ぎ予定通りピットイン。
昼食の餅3個、おにぎり1個、からあげ2個バナナ1本、ウィダ-インゼリー1袋の軽いブランチを10分程度で済ます。
その時ノーリアクション王子、HARADAくんがピットイン。
餅を食すわたくしを見て、「もー、あきらめモードですか?」と問う。
その時わたくしの脳裏に、ケンナオコの「夏をあきらめて」のイントロが流れて来た
。直ぐにわたくしはそのイントロをかき消す様に「うんにゃ。まだまだやるよ-。」と王子に言った。
王子はその言葉を聞いて安心したかどうか、クーラーボックスの氷みずを2杯程かぶり、コースへと消えて行った。
わたくしも、剥がれた「ケツの皮」をいたわりながら、コースへ戻る。
両手の親指の付け根に出来たタコが大きくなって来た。
小排気量のマシンのゆえ、まめにチエンジをする為、右側のくるぶしと甲の皮がめくれて来た。
明かに出血による痛みだ。
事実ブーツを脱いだ足の皮はめくれ、膿が出ていた。
午後14時再びピットイン。
両手の親指のタコ(水ぶくれに変化していた)を覆う様に、テーピングをする。
見習イダーくんの「手厚い看護の冷水の洗礼」を受けコースへ。
以外に時間の経過は短く感じられた。
王子の「全然、楽勝。キツクないですね。」の言葉が少し理解出きる昼下がりの矢部。
向かう空には暗雲が垂れこめて来た。
スタートして、7時間、ついに待望の雨が降り出した。
途端に、コースはマディと化す。
さっきまで、バリバリグリップしていたフロントタイヤが暴れ出す。
コース脇にKXを倒し、タイヤの空気を抜く。
「おおっ!グリップするやん!」改めてタイヤの空気圧の重大さに気づく雨の矢部。
主催者はレース中止を告げる。
しかし、王子と塾長はコースへと赴く。
流石1号、2号。見習イダーくんも、「冗談じゃーないぜ!レースはこれからだぞ。」と憤慨のご様子。
わたくしのKXは雨が降ると同時にエアクリーナーが詰まった。
通勤用で、しかもK○Mで出る予定だったので、予備のエアクリーナーが無い。
不完全燃焼のまま8耐は完走&終了した。
結果は、王子見事3位入賞!
表彰台に上がった時は「満面の笑顔」だったが、賞金の中身を確かめるやいなや、「意気消沈」する王子。
その表情を見て「哀れと思いながら」も爆笑するわたくし達。
続く塾長、チェーン切れが祟り7位。
わたくしは何もトラブル無いけど8位。
レース終了後直ぐに大分のオートポリスへ。
途中の高森の温泉で王子と「サウナガチンコバトル」をやった。
何故そんな事をやったかと言うと、王子の今までの経験による「翌日に筋肉痛をに残さない最善の方法」がサウナ&冷水金冷方である。
しかし、オートポリスで迎えた朝、全身はおろか指の関節節々、指の先1本、1本まで筋肉痛に苦しむ王子とわたくしの姿があった。
しかし大分の朝日はそんなわたくし達の苦しみを知ってか、知らずか、容赦なく、痛いほどに照りつける。
その痛手に塩を塗り込む様にYAMANOさんの笑い声が響く。
ケツのすり傷、両手の水ぶくれ、足の甲の膿があふれて来た。
その時わたくしの意識が、遠くに遠のいて行くのを感じました。
開催日:2001年7月22日