印刷技術 「個」のチカラ? | 1級技能士・成田の印刷技術

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1級技能士・成田が、オフセット印刷技術を解説します~。

印刷物ってのは、様々な人のチカラによって、成り立っていますよね。

営業さん、デザインさん、製版さん、刷版係りさん、印刷機オペレータ、

そして、後加工の人達。  なんて感じですわね。

 

私ね、時々、思うんですよ。・・・こうして、印刷物に携わっている人達の

ことを考えた場合、こりゃやっぱり「総合力」で、造り上げてる物だよな~。

でもなぁ、オレはやっぱり、「個」のチカラの結集体だと思うんだよなぁ~。

 

例えばね、印刷を開始しようとした時に、どうしても、写真の色調が合わない。

なんて事、ケッコウ有ったりするじゃない。印刷オペレータとしては、どの写真が

重要なのか分からないから、そうした場合は、担当の営業さんに相談やわね。

 

相談した営業さんが、「ああ、これくらいなら納品して来ますから、刷って下さい」

って言ってくれたら、こりゃ、総合力と言うより、営業さんの「個のチカラ」によって、

作業を進行させる事が可能に成ったってワケでしょう。

 

例えば、この、「色調不良」って事を考えた場合、色調のブレが一番出やすいのは、

誰が何を、どう言おうと、間違えなく、印刷機オペレータの手腕だと思うわけです。

あ、勘違いしちゃアカンよ。「色が出ない」って事の中には、ただ単に、色合わせが

ヘタクソだって言う、そんな単純な事だけじゃないですわね。

 

印刷機のメンテが悪ければ、まともな色調なんぞ出るワケがないのですよ。

ローラーの調整不足とか、劣化しても使い続けているローラーとかブランとか、

そんな物で、キレイな色調再現が出来るほど、今時の印刷物は甘くないです。

 

そうしたメンテを、必死でやったとしても、工場環境によっては、朝一で機械が

冷えてる時の色調と、機械やローラーが過熱し出した時の色調では変化が出て

しまいますわねぇ。こうした事を、ウマく制御して行くのが、印刷オペレータの

仕事ってわけなのですわ~。

 

事実上、同じ印刷機で刷ったとしても、A機長が刷った物と、B機長が刷った物

では、品質に差が出てしまう事が多々有ります。これを、「個のチカラ」の差だ!

やっぱり、A機長の方がウマいわッ!・・・とか言って済ませちゃアカンですわね。

ここはやっぱり 「ワン・チーム」 ですわ。

 

世の中の印刷オペレータの多くは、話合いってのが、とても苦手な人が多いの

ですが、この「苦手」ってヤツはね、慣れれば大丈夫なものなので、品質の差を

埋めて、より一層のステップアップを目指すべく、徹底的なデスカッションをして

行って欲しいのですよ。

 

「個のチカラ」では限界が有る。やはり、ここは 「ワン・チーム」 ですよね!