印刷を開始したら、版に引掻き傷が入ってしまっている事を、発見しました。
いつものように、プレートクリーナーで拭いて、印刷を再開したら、その
拭いた部分が、絵柄に成ってしまい、再度、クリーナーで拭いても落ちない
ので、版を作り直す事と成りました。こうした事を防ぐためには、どうしたら
良いのでしょか?
●回答
版に傷が入っていたら、こりゃ、プレートクリーナーを使わざるを得ないですよね。
問題はね、その使い方なんですわ。一番アカンのは、プレートクリーナーで版を
拭いて、そのまま放置してしまうことです。
時間的に、何分間とか言うのは、いろんな状況で変わってしまいますので、何とも
具体的には言えないんですが、とにかくですねぇ、プレートクリーナーで版を拭いたら、
即座に、水拭きをする!と言うクセを付けて下さい。
プレートクリーナーって、けっこう強烈なんですよ。そりゃそうですわねぇ、だって、
版のキズを落としてしまうようなパワーが有るんですもんね。そんな強烈な物を、
長時間、版に付けたままにしておくと、版の「親水層」(インキが乗らない部分)を
壊してしまって、インキが乗るように成ってしまうんですわ。
親水層が壊れてしまったら、もう、その版はアカンです。作り直しですね。
とにかく、プレートクリーナーで版を拭いたら、即座に水拭きすることです。
・・・でもね、例えば、ユポのような、フィルムのような物の場合、プレートクリーナー
で拭いて、水拭きして、印刷を再開してみたら、見事に傷が消えてた!こりゃOK
なんて思ってるとね、大変な事に成る場合が有るんですよ。
順調に印刷が進んでいて、例えば、給紙ミス等で、印刷が一旦停止した時、
その後の印刷再開の時に、さっきは無かったはずのクリーナーの汚れが、
クッキリと出て来てしまう事が有るんですわ~。
いわゆる「ストップ汚れ」ってヤツですね。さっきまで無かった物が、突然出て
来るワケですから、こりゃ見逃してしまう事も多くてね、刷り終えてから気付いて
冷や汗を流す。なんて事も有ります。
とにかく、プレートクリーナーは、出来るだけ、使わないようにする事です。
仕方なく使う場合は、必ず水拭きをして、クリーナーをシッカリ落とす事。
その後、長時間、刷版を放置するような時には、ガム引きをしておく事が、
常識だと思って下さい。