普通に4色で印刷をしていて、四角いベタの絵柄が、茶色だったとしましょう。
この茶色が、少し暗くて、もう少し明るい茶色にしたい!としたら・・・。
普通のカラーオペレータなら、墨または、藍などの濁りの成分を淡くするとか、
インキの盛り加減で不足ならば、製版のデータ上で、墨や藍の網点を減らし、
刷版を作り直す。なんて言う制御の仕方で対応しますよね。
カラーのオペレータってのは、何とか、プロセス4色で、全ての色調を出そうと
するのが普通ですよね。・・・ところが、パッケージ等の厚紙専門の人達って、
「カラー4色で出すよりも、1版追加して、茶色の特色にしてしまおうッ!」って
成るんですわ~。
先日、厚紙(パッケージ)の印刷屋さんにお邪魔したら、よく見る、お菓子の
パッケージを刷ってらしたんです。4色カラー+金 の5色刷りか~と思って
見てたら、どうも違う感じなんですわ。
パッケージの中の「赤ベタ」が、特色なんですよ。その隣に有る「エンジ」の
ベタも特色。紅と藍の掛け合わせだと思ってた「紺色」も、これまた特色。
それに「金色」のベタも、当然、特色。
ん~、こりゃ何色刷りなんや? カラーの写真が有るので、カラー4色+
金赤+エンジ+紺+金。・・・8色刷り! いやいや、これは6色機なので、
そりゃ無理だよなぁ~???
正解は、墨+紺+エンジ+金赤+黄+金 の、6色刷りでした。
・・・スゴイですよねぇ~、藍も紅も使わずに、カラー印刷をしてるんですよッ!
4色カラーのオペレータである私としては、もう、ビックリ!な世界ですわ~。
そこまで、特色にコダワるのかいッ!金以外は、カラーで出せる色ばかりじゃ
ないのかいッ!って感じですよね。
私が知る限りでは、厚紙印刷の人達って、特色が本当に好きですね。
カラーでゴチャゴチャやってるより、特色1発で出しちゃえ~ッ!って感じ。
まぁ、確かに一理アリだとは思うんですが、なかなかスゴイ世界だと、
カラーオペレータとしては、感じるのでありました。