●質問
菊半4色機のオペレータです。仕事の関係上、厚い紙から薄い紙まで
なんでも刷らなければ成らないのですが、さすがに、0.40mmの厚紙の後に、
0.04mmのチラシを刷れと言われても、なかなか、ウマくは行きません。
こうした点について、皆さんは、どうされているのでしょうか。
何か良い方法が有れば、教えて下さい。
●回答
ある有名な印刷会社の社長さんが、話しておられました。「印刷屋は、何でも
やろうとするから儲からない。やる事を限定してしまえば、効率が良く成り、
飛躍的に儲かるように成る」と。
その社長さんの会社では、スゴい限定が付いていました。例えば、刷る紙に関しては、
コートの90kgか110kgのみ。サイズも菊半切のみ。刷り色は4色カラーのみ。なんて
言う具合です。
印刷する紙の種類(コートか上質か等)や、厚み、大きさが、朝から晩まで、と言うか、
毎日、ずーっと同じだったら、こりゃ、オペレータにとっては、メチャメチャ楽ですよ
ねぇ~。サイズ変更が無いし、紙の厚みが変わらないから、フィーダーの調整も不要。
こうして、毎日、同じ紙ばかり刷っていると、機械の消耗も、かなり少なくて済むん
ですよ。厚い紙から薄い紙、大きな紙から小さな紙まで、1日の内に色々やってしまう
から、余分な時間も掛かってしまうし、調子もなかなか整わないんですよね。
印刷の仕事が、山のように豊富にある会社さんなら、いろいろ限定しても仕事が続け
られるのでしょうが、我々のような零細企業では、そんなウマいわけには行かんです。
効率が悪くても、機械の消耗が激しくても、何でもかんでもやらにゃ成らんのですわ~。
そこで、薄い紙から厚い紙まで、良好にこなして行く秘訣なんですが・・・。
例えば、紙の厚みの変化に対するフィーダー調整の問題の場合だと、理想的に考えた
とすれば、厚い紙でも薄い紙でも、とにかく、特別な変更なしで普通に刷れてしまう
ってのが一番イイですよね。
まぁ、そんなワケには、なかなか行かんかも知れませんが、調整の変更が必要だと
しても、出来るだけ小さな変更で済ませるようにする事がコツです。厚い紙の場合は、
こうしてああして、薄い紙に成ったら、こんな事して、あんな事して・・・なんてやって
しまってると、かえってウマく行かなく成ってしまう事が多いんですね。
出来れば一切無変更で、どんな紙でも通せるようにしたいんですが、変更するにしても
出来るだけ少ない変更で済ませること。それで、ウマく行くように成ると、かなり、
楽に成ると思います。
まぁ、それでも、0.40 から、一気に 0.04 に変更ってのは、こりゃやっぱりキツイ
ですよね。フィーダーの調整はクリア出来ても、機械の爪とかは、なかなか馴染んで
くれないんで、見当とかは苦しいでしょうね。爪やブランなんかが、馴染んで来る
までは、なかなかウマく行かないでしょうね。
やはり、一気に大きく変更するよりは、中間くらいの厚みの物を、一度はさむなど、
少しでも、緩やかな変更にしてやりたいですね。それだけでも、ずいぶん違うと
思います。一度、試してみて下さいな。