●質問
いつも拝見させて頂いております。
とても初歩的な話かも知れませんが、手が汚いオペレータって、
成田さんとしては、どう思われますか?実は先日、お客さんから、
「手が汚い職人は信用出来ない」と言われました。
私は、あまり奇麗な方ではないのですが、印刷機を扱っている以上、
ある程度の手の汚れは、仕方がないのではないかと思っております。
手を奇麗に保つためには、頻繁に手洗いをしなければ成らず、
それでは、仕事に成らないと感じてしまうのですが。
●回答
ハハハ。私も、お客さんの意見と同感です。
と言うより、お客さんよりも、もっと厳しいかも知れません。
信用が出来るか、出来ないか。と言う問題の前に、私の場合だと、
「手が汚いヤツは、印刷機に触るな!」と言っちゃいますね。
なぜ、手が汚れるんですかねぇ。汚い部分に触ってしまうからですかね。
でもね、その汚い手で印刷機に触ると、今度は印刷機が汚くなるでしょう。
それでまた、汚く成ってしまった印刷機に触ると、汚れますよね。
悪循環の繰り返しですよね。
汚れる部分を触る時には、必ず、ゴム等の手袋をする。
機械の一部を、汚れたゴム手袋で触ってしまって、機械が汚れたら、
汚れた部分を、即座に奇麗にする。それで、OKなんじゃないですか。
京都の、ある印刷屋さんでは、印刷現場の作業服が、白色でした。
純白の作業着を、全く汚す事無く仕事が出来て、初めて一人前だそうです。
その白い作業着を着て、昼休みに昼寝をしてるんですが、その昼寝の場所が、
なんと、印刷機のユニット間なんですよ。例えば、1胴目と2胴目の間の
ステップの部分に寝転んで昼寝をしてるんですね。
でね、そんな所に寝転んでも、純白の作業着が汚れる事は、全くないんですわ。
印刷機械は、まるで、新品のように奇麗でした。
そんな社風の会社ですから、手が汚れてるなんてのは、言語道断ですわ。
別に、頻繁に手を洗っているわけではないのですが、皆んな奇麗でしたよ。
私も、手は汚さない人です。さすがに、白い作業着ってのは自信がないですが、
「手を汚すヤツは、ヘタクソな証拠だ!」と教えられて来ましたので、手を
汚れたままにしておくって事はないですね。
我々は、奇麗な印刷物を作る事が仕事です。
そんな我々の手が汚れていたのでは、お客さんに対する説得力が無いですよね。
何よりも、人間の手って言うのは、いろんな事を語る部分だと思っています。
ちょっとした意識の改革で、手を奇麗に保つ事が可能だと思います。
是非、自分の作業状態を、今一度、考えてみて下さい。