今日は「相場に向き合う心構え：株式投資は『知識と忍耐のゲーム』」というお題で書きたいと思います。
2025年1月11日(土曜日)に、サンワード証券さんのセミナーで講師を務めました。
セミナーを、ご視聴いただき、ありがとうございました。
https://www.sunward-t.co.jp/seminar/2025/01/11_2/
セミナーでは、1時間の尺をもらっていたのですが、ほぼ時間通りにできました。
最終的に146名の方がセミナーを申し込まれたとのことです。
サンワード証券さんは、新宿の東京オペラシティタワーの43階にあるのですが、見晴らしが素晴らしい！
それから、今日(4/20)は、メールマガジンの定期配信日です。
何と！いつも定期配信メールマガジンでは、３銘柄を紹介しているのですが、今回のメールマガジンでは、５銘柄を紹介しています。今だけの大チャンス！
実は、私のメールマガジンをご購読いただいているまりりさんが、2月の実現利益が約46万円になったそうなのですよ。おー、凄い！
いつもご紹介いただきありがとうございます。
今後も、良い銘柄を見つけていきたいと思います。
それから、まりりさんは、3月の実現利益も約45万円になったそうなのですよ。おー、凄い！
さらに、3月までの年間実現利益は約106万円なのだそうです。
もし、メールマガジンに、ご興味がありましたら、ご購読いただきますよう、お願い申し上げます。
さて、昨日、以下の記事を読んだところ、相場に向き合うための教訓が沢山ある事に気づいたので、皆さんと共有したいと想います。
160万円の損失の“トランプ関税ショック” 40代女性はなぜ熱くなって“傷口”を広げてしまったのか「投資で人生を変えようと思ったのに…」
この記事によると、この女性は、トランプ大統領が相互関税を発表する前に日経平均先物を3万6000円台で買っていたそうなのですが、トランプ関税の発表後に160万円の損失を出してしまったそうなのですよ。
しかし、トランプ大統領が相互関税を発表する前から、日経平均先物はレンジ相場の下限を割っているので、確率的には下方向に行きやすいのですよね。
そこで、トレードする際に知っておいて損はないテクニックを紹介します。
以下のチャートは日経平均先物の日足チャートです。このチャートを見ると、レンジ相場の下限(3万7550円)を割ってから、また、3万7550円に戻っていますよね。
日経平均先物の日足チャート
TradingView提供のチャート
実は、株価には、上のチャートのように、今まで、下値抵抗ライン等で意識されていたラインを割ったり、上値抵抗ライン等で意識されていたラインをブレイクした時に、意識されていたラインに戻る性質があるのです。これを「リターンムーブ」と呼びます。
実際、日経平均先物の日足チャートを見ると、リターンムーブが発生していますよね。
上の日経平均先物のような場合、リターンムーブを使うとしたら、レンジ相場の下限を割ってからリターンムーブを待って、再度、レンジ相場の下限を割ったら「売り」を入れるのが一般的な方法なのですよ。これは、FXでも同じ。
上の記事を読む限り、おそらく、リターンムーブが発生して、再度、レンジ相場の下限である3万7500円を割ってから3万6000円台で買ったと思うのですよ。しかし、この場合のセオリーを無視して「買い」はダメでしょ。もう、奈落の底です。
この女性が、どんな根拠で、日経平均が上昇すると思っていたのか、この記事ではわからないのですが、テクニカルをやっている奴から言わせていただければ、セオリー無視の「いけません中のいけません」ですよ。ここは「売り」です。
日経平均先物取引するなら、少なくともテクニカル分析の基本は学ばないと、ダメだと思いますけどね。下か上かどっちの方に行くか確率が高い方にかけるのは、FXも同じなのですが。
以上は、テクニカル分析を行う観点で気づいた点なのですが、相場に向き合う心構えについても問題があると思います。
まず、この女性は「同盟国の日本に対して高い関税をかけることはないだろう」と楽観的に考えていたそうなのですよ。
ニュースや専門家の意見を自分の希望に都合よく解釈してしまったようなのですが、人間なんて自分の都合の良い情報しか信じない心理的なバイアスがあるのです。
このような心理状況を心理学では、「確証バイアス」と呼びます。確証バイアスとは、自分の信念や仮説を裏付ける情報ばかりを集め、反対する情報や証拠を無視する傾向を指します。このバイアスは、先入観や偏見を強化し、客観的な判断を妨げることがあるので、相場に向き合う際に致命傷になる可能性が高いものと言われています。
そもそも、トランプ大統領が相互関税をは発表する前なので、相場の状況は不透明感が強いのですよ。そんなときは相場は触らない、または、最近の記事でも書いているようにトランプ大統領が相互関税の影響を受けにくい銘柄を買うとか対応するべきなのですよ。
次に、この女性は「最悪2万5000円まで」との予測を見て、底値近く(3万1000円台)で損切りして、その後、熱くなって短期売買を繰り返し傷口を広げたのですよね。
この女性は、昨年も先物取引で150万円以上損したそうなのです。やはり、損失が膨らむと早く取り戻そうと焦るのですかね。
人間というのは、暴落時には「損失をこれ以上増やしたくない」「早く取り返したい」という心理が働くものなのですよ。これは、典型的な「感情に振り回される投資」パターンですね。まぁ、損失が出ても、淡々と損失を埋めていけば自然にお釣りが来るものなのですが。
そもそも、相場に向き合う際に、感情的になっている時は取引しない方がいいですよ。もう一つ言えば、お酒を飲みながら、トレードするのは絶対に止めた方がいいです。調子こいて、バンバン売り買いを繰り返すから。
日経平均先物のminiはそんなでもないけですけど、ラージは利益がデカい反面、損失も大きくなるのですよ。特に相場が急変した時は、大借金人生まっしぐらかも？
しかし、資産形成目的で、何で日経平均先物なんだ？
もう、最初の一歩から間違っているよね。
次に気になったのが、この女性は、「自分の意思が介在しない自動売買ソフトを利用して運用する」とか言っているのですよ。もう、「自動売買ソフト」という単語を言い出した時点でアウトだな。
そもそも、楽して儲けたいというのがミエミエなんですよ。株式投資で楽して儲かるなんて絶対あり得ません！
それに自動売買ソフトを使うなんて、情報商材屋さんのカモになるだけですよ。ある大学生が50万円で情報商材屋さんから自動売買ソフトを買って運用したら大損して、その損を取り返そうと情報商材屋さんに文句を言ったら、情報商材屋さんから「お友達にこの自動売買ソフトを売ったら報酬を出しますよ」と言われて、結局、マルチ商法のカモになってしまったのですよ。
情報商材屋の自動売買ソフトは、誇大広告や過剰な期待を煽ることで、初心者や経験の浅い投資家をターゲットにしているのですが、知らないのですかね。
それから、この女性は「一流企業の男を捕まえて逆転なんて…だから投資で人生を変えようと思った」と言っているのですが、投資で人生逆転なんて滅多にないのですよ。
だいたい、大きな資産を築いている人は、小さなことからコツコツと、という人が多いと言われているのです。
そもそも、投資を「人生逆転の手段」と見てしまうのはどうなのでしょうかね。
投資は「生活の一部」であって、「人生のすべて」ではないのですよ。長期的・現実的な期待を持ち、地に足をつけて臨むことが大事なのですが。
それから、この女性は、自分には投資の才能がないと改めて気づいた、言っているのですが、大儲けすることは別として、単に、元本を増やす目的で株をやるのに、投資の才能なんて関係ないと思いますけどね。単に勉強していないだけだと思いますよ。
少なくとも、日経平均先物やるならテクニカル分析を徹底的に勉強して欲しいところです。テクニカル分析なんて、何度もやっていれば誰でもできるのですよ。ただ、やる量が少ないと、全然身かないけど。
誰も最初から上手くできないのは当たり前です。私なんて、今だって、毎日、勉強しているし、チャート分析もしていますよ。
また、テクニカル分析は本だけ読んでも身に付きません。TradingViewを使ってチャートに線を引いて「あーでもない。こーでもない」と悩まないと、絶対に身に付きません。
要するに、勉強というのは実践しながら学ぶのが大事なのですよ。そして、アウトプットすれば、さらに身に付きます。気づいた事をブログとかで発信すると勉強になりますよ。
そう言えば、88歳のデイトレーダー藤本茂さんが、YouTubeで「僕は勉強が好きやし、朝早く起きるのもなんとも思わん」と言ってましたね。
そもそも、勉強を続けられる人でないと株式投資で儲けるのは難しいんじゃないですかね。
さらに、藤本さんは、割安株一直線と思っていたら、意外に、最新のトレンドも重視しているようですね。おそらく、新しいものにもチャンスがあると思って情報を収集しているのかも？
以前、YouTubeを見ていたら、「カバー、知ってる？」とか、言ってましたからね。何で、88歳のおじいさんがVTuberのカバー(5253)を知っているんだ？
藤本さんのように、自分の投資戦略は貫くにしても、少しずつ新しいことも取り入れていることが大事かも知れませんね。
ちなみに、カバー(5253)は、以前の記事「コンテンツ産業全面高！KADOKAWA サイバー攻撃の特別損失を計上するも純利益が前年同期比増！」でも紹介したVTuberプロジェクト「ホロライブ」を運営している企業です。
最近、登録者数で世界一とされるVTuber「がうる・ぐら」の卒業が報道されたことで、株価が大幅に下落しました。今がチャンスかも？
確かに、株式投資を「簡単に儲かる魔法のようなもの」と誤解して始める人が多いのですよ。
株式投資は一種の「知識と忍耐のゲーム」と言われていますからね。何でもそうなのですが、一夕一朝で出来るものではないのです。
いずれにしても、投資に関する知識を深めないと、儲からないということです。後は忍耐！
私なんて、リーマンショック、ギリシャショック、バーナンキショック、チャイナショック、ブレグジットショック、VIXショック、コロナショック、植田ショック、全部経験していますからね。忍耐強くなりましたよ。最初のショックがリーマンショックだったのが良かったかも？
確かに、リーマンショックを最初に経験したことで、その後のショックに対する耐性や冷静さを培う大きなきっかけとなったと思います。リーマンショックの時なんて、ナンピン上等で、ナンピン、ナンピンしまくったからね。株は忍耐、株は我慢。株価はいつかは戻る！
リーマンショックは歴史的にも極めて深刻な金融危機だったのですよ。リーマンショックを経験しなかったら、今の私はないと思います。
また、これだけ多くのショックを経験してきたことで、少なくとも、どのような局面でもパニックにならずに済んだと思います。
だから、「忍耐強さ」が株式投資で成功するための鍵であることは間違いないと思いますよ。
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