ボイシーで詳しく語ってます
息子が幼い頃の話です。
自閉症児を育ててる親御さんがいました。
子どもが水に興味を持っていて、家中の水道の蛇口をひねって水を出しっぱなしにするというこだわりがありました。
そのせいで水道代が月６万円にもなって家計を圧迫している状況でした。
私は自閉症のこだわりは精神を安定させるために行っている行為なので、可能な限り受け入れてやることが本人のためになると思っています。
安定が保証されなければそこに成長は望めないからです。
幼い頃、こだわりに応じてやることにより、こだわりが強化されるのではなく、こだわりが徐々に緩和されていくように思います。
ただ、この水道代のケースの場合は受け入れてはいけないのではないでしょうか。
■水中毒
私の妹は統合失調症で水中毒の症状があり、度々、救急車へ運ばれています。
水飲みにふけり、一時間のうちに２リットル飲み干して低ナトリウム血症となり倒れてしまいます。
命を失うこともあれば、助かったとしても脳幹に傷がつき植物人間になってしまうこともあるらしい恐ろしい中毒です。
精神科業界ではこの多飲をどう防ぐかが大きな課題になっていて、保護室でなくてなくても部屋にある洗面台の水は出ないようになっています。
それでも共用トイレの水を飲んでしまうほどの人は、現状は入院させて鍵付きの保護室に入れて、トイレの水も空にするなどの方法が取られています。。（トイレの水も飲んでしまうため）
この水中毒は自閉症の子にも表れることがあります。
周りの自閉症の子を育てる家庭で、夜間、人が監視出来ない時間帯は水道の元栓を閉めて生活しています。
何が言いたいのかというと
月６万の水道代がかかれば生活が脅かされる
水を飲みすぎると死に至る、
この二つはこだわりであっても受け入れてはいけないのではないでしょうか。
信号が赤でも渡るこだわり
お店の売り物をお金を払わずに食べてしまうこだわりも同様です。
自閉症の人に現れる様々なこだわり、可能な限り応じてやりたいところだが、日常生活を送っていく上で、それが出きないことは多々あります。
息子が小学生の頃、見知らぬ老婆に強い関心を持っていた時期があって、走り寄って触ると言う行為がありました。
いきなり触られた人は驚きます。ですから、これをやらせるわけにはいきませんでした。
だから、命のかかわることもそうでないことも、出来ないものは出来ないとどんなにパニックを起こしても自傷につながったとしても、受け入れないことも時と場合によっては必要だと思います。
ボイシーで更に詳しく喋っているので、是非、聞いてくださいね
