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なぜ、こだわるのか 脳の仕組みをわかれば対応もわかる。
書いてみました
自閉症の人には生まれつきの想像力の障害があります。
生まれつきですから一生これがついて回ります。自閉症の人は自閉症として生まれ、自閉症として生涯を送ります。
さて、想像力の障害があるので、相手の気持ちを察したり、場の空気を読んだりすることが苦手なので言ってはならないこと
例えば「あなたはどうしてそんなに太っているのですか」、「きみはどうしてそんなに背が低いの」と口走ってしまうこともあります。
心に思ったことを口に出してしまったら人間関係はうまくいきません。こうして、トラブルメーカーになり本人も悩むことになります。
■何故、こだわるのか
そのほか想像力の障害があるとこだわりも生まれます。汎化できなかったり、見通しを立てたりすることが苦手だからです。
例えば、幼い発達障害の子を育ててる親御さんの中には、子どもが足のサイズが大きくなり靴を買い替えるとき、今まで履いていた靴を変えることを断固拒否し苦労している人がいます。
このこだわりも、1歳過ぎて歩くようになって与えられた靴が「唯一、これが靴という物だ」となり、パターン化します。そしてそれがこだわりに発展します。
靴には様々なものがあることと汎化出来ないのです。
偏食については更にダブルパンチになります。こだわりにより食べつけない物は拒否し同じものばかり食べたがります。
それと聴覚過敏や視覚過敏もあるように舌の感覚過敏もあり、わずかな味の違いや形状に拒否反応を示します。
■息子も
息子も靴を変えるときは苦労しました。同じデザインのものをサイズ違いて買い置きしていましたが、それでも足が大きくなるにつれ、同じものがなくなってしまいました。
でも、そんな時はどんなに暴れてもそのこだわりに応じてやることは出来ませんでした。
それから
タクシーはコンドルタクシーしか乗れない。
井の頭線 3000系各駅停車しか乗れない。
夜のNHKニュース「こんばんは、NHKニュースです」のアナウンサーの第一声と同時に食べものを口に入れないとダメというこだわりもありました。
これはある程度応じてやれることでしたので応じていました。
■発達障害児も発達する
こだわりは我儘ではなく、それでないと耐えられないのですから、可能な限り応じてやりたいものです。
それにより「お母さんは僕が辛いものを与えない」「大人は僕の安心、安全を守ってくれる存在だ」と感じることができ愛着形成がされます。
愛着形成がされ安心、安全が確保されれば次第にこだわりを緩められるようにもなります。
自閉症の人の脳のしくみを理解すれば、こだわりにも応じてやる動機も親御さん側に生まれますね。
補足ですが自閉症の人の中には数字や道路標識が好きなこがいます。また冷房の室外機の回る跳ねに強く惹かれる子もいます。
想像力の障害がある子にとって、これらは変わらないもの、一定のリズムで動いてくれるものだからです。