はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

 

最近は精神科の外来に

 

『自分は発達障害かもしれない…』

 

という心配で受診する人が増えています。

 

 

 

 

そのような相談を受けた時に

 

幼少期や学童期のときのお話しだったり

 

今の困っていることなどの症状に

 

焦点をあてて

 

色々なことをヒアリングをしていきます。

 

 

 

 

さらには

 

それだけではなく並行して

 

必要であれば

 

心理検査も行うことが一般的です。

 

 

 

 

その検査なかでも

 

能力のバランスを確認するために

 

16歳以上ならWAIS-Ⅲという

 

心理検査は定番中の定番です。

 

 

 

 

このWAIS-Ⅲという検査は

 

以下の4つの分野で

 

能力を数値で確認することができます。

 

 

  

①言語理解

 

②知覚統合

 

③作動記憶(ワーキングメモリー)

 

④処理速度

 

 

 

 

たしかに、この4つとも

 

馴染みのない言葉だと思いますが

 

実際の外来で

 

『これは、どんな能力なんですか?』

 

と質問される圧倒的に多い項目は

 

【知覚統合】についてです。

 

 

 

 

そこで今回は

 

WAIS-Ⅲで出てくる『知覚統合』とは

 

どのような能力のことなのかについて

 

お話しさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

ちなみに

 

先生のよっては

 

『知覚統合』という単語ではなく

 

『知覚推理』という単語を使う人もいます。

 

 

 

 

もしかしたら

 

”知覚推理”のほうが単語からは

 

イメージしやすいかもしれません。

 

 

 

 

これはザックリいえば

 

推理する能力です。

 

 

 

 

もう少し踏み込むと

 

目から入ってきた情報から

 

次を推理する能力のことです。

 

 

 

 

たとえば

 

パズル問題を解くときであったり

 

何かしらの規則性を発見して

 

次に何が当てはまるかなどを

 

推理していく能力です。

 

 

 

 

さらには

 

立方体の展開図を

 

頭のなかで組み立てた時に

 

どこ と どこが重なっていくかなど

 

まだ目の前に出てきてないことを

 

頭のなかで組み立てて

 

推理していく能力にもなります。

 

 

 

 

これらの能力は

 

日常的の場面でいえば

 

推理力というよりは

 

”想像力”といった方が

 

シックリくると思います。

 

 

 

 

実は

 

この想像力というのが

 

日常生活では

 

人とのコミュニケーション

 

とてもおおきく関連していきます。

 

 

 

 

というのも

 

円滑なコミュニケーションには

 

一定の想像力が求められます。

 

 

 

 

たとえば

 

誰かとお話しをしている時に

 

『えっ…うん……。大丈夫だよ…』

 

のように

 

含みを持たした言い方をされると

 

どのように感じるでしょうか。

 

 

 

 

おそらく

 

『大丈夫じゃなさそう』

 

と感じるのではないでしょうか。

 

 

 

 

対人での

 

コミュニケ―ションというのは

 

耳から聞こえてくる

 

”言語的な文字”の羅列以外にも

 

暗い表情、ガックリしてる態度

 

焦ってする身振り手振りなど

 

目から入ってくる

 

非言語的な情報も加味して成立します。

 

 

 

 

さらに

 

『言わなくてもわかるよね?』

 

という阿吽の呼吸暗黙の了解などは

 

耳から聞く以外の

 

その場に存在する包括的な情報が

 

とても大切になってきます。

 

 

 

 

しかし

 

知覚統合が弱いと

 

この辺りの扱いが苦手なので

 

コミュニケーションにズレが

 

生じることがよくあります。

 

 

 

 

さらに

 

まだ目の前にないことを

 

推理していく力も弱いと

 

全体を見通すのが苦手です。

 

 

 

 

全体が見通せないため

 

本人にその意識がなくても

 

自己中心的な言動が目立ち

 

『空気のよめない人だ』

 

と評価されてしまって

 

周りとの溝ができることもあります。

 

 

 

 

 

 

では、今日のおさらいです。

 

 

 

今回は

 

WAIS-Ⅲで出てくる『知覚統合』とは

 

どのような能力のことなのかについて

 

お話しさせていただきました。

 

 

 

 

この能力が弱いとなると

 

目の前にある情報をつかって

 

それを使って頭のなかで組み立てて

まだ出てきてない次のものやことを

想像していく能力
にもなります。

 

 

 

もちろん

 

仕事の実務においても

 

論理的に考えていくのにも

 

必要な力になっていきます。

 

 

 

 

今回は

 

仕事などでの場面はおいといて

 

もっと身近な日常生活においては

 

コミュニケーションのズレ

 

起きやすいことをお伝えしました。

 

 

 

 

ただ

 

実生活においては

 

このようにスパッと縦割りでは

 

できないこと事実です。

 

 

 

 

たとえば

 

共感力という軸を加えて考えてみると

 

自己中心的な言動もあるけど

 

相手の気持ちを汲み取ったりも

 

寄り添うことができるので

 

また対人の関係性も変わってきます。

 

 

 

 

なので

 

知覚統合が弱いとしても

 

日常生活での困り具合は

 

人によっても全く異なってきます。

 

 

 

 

また

 

最後にはなりましたが

 

WAIS-Ⅲの4つに

 

大きな偏りがあるからといって

 

それだけ発達障害と診断されませんので

 

ご注意ください。

 

 

 

 

いちばん最初に触れた

 

その人の歴史の”ヒアリング”による

 

幼少期から現在までの症状や

 

実生活での支障の大きさなども加味して

 

総合的に判断をすることになります。

 

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

=(超・超・超・大切なお知らせ… (*´ω`*) )=

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