はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 


残念なことではありますが

 

ほとんどの人にとって

 

大切な人と死別する時はきます。

 

 

 

 

もちろん

 

人だけではなくペットとの

 

別れを経験する人もいるでしょう。

 

 

 

 

ちなみに

 

自分にとって

 

大切な人やものを失うことを

 

喪失体験といいます。

 

 

 

 

そのような体験をした時

 

だれもが悲しい気持ちになって

 

絶望感や孤独感など

 

様々なネガティブな

 

心の反応が生まれてくるでしょう。

 

 

 

 

ちなみに

 

このような心の反応は

 

人間であれば当然の反応です。

 

 

 

 

しかし

 

中にはこのような喪失体験を

 

きっかけにして

 

心の疾患にまで至る人もいます。

 

 

 

 

具体的に疾患として

 

うつ病、不安神経症、PTSDなどは

 

想像がつくかも知れません。

 

 

 

 

ときには

 

辛い気持ちを紛らわすために

 

アルコール依存症に

 

なってしまう人もいます。

 

 

 

 

では、一体

 

どこからが正常な心の反応で

 

どこからが病気となるのでしょうか。

 

 

 

 

そこで今回は

 

死別のような喪失体験における

 

心の変化では、どのような時に

 

病院に行った方がいいかについて

 

お話させて頂きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

まず

 

新しいトピックとして

 

ぜひ知っていて欲しいことがあります。

 

 

 

 

2019年に規定された

 

国際的な疾病分類にて

 

遷延性悲嘆障害という

 

病名が採用されました。

 

 

(これが、どのようなものかは

 

また別の記事で紹介したいと思います。)

 

 

 

 この疾患名は

 

まだ馴染みが無いでしょうし

 

今回の記事ではあえて使わずに

 

話を進めていけたらと思います。

 

 

 

 

そこで

 

『正常な心の反応』か『病気』か


分けるには

 

次の2つの軸に注目してください。

 

 

・症状の強さ

 

 

・発症の期間

 

 

 

 

まず、当然ですが

 

大切な人を失った時には

 

気分が落ちこむということは

 

誰にでも起こる反応です。

 

 

 

 

その気持ちの面で

 

精神的な余裕が残っているかは

 

”故人に思いを馳せられるか”

 

が、大きなポイントになります。

 

 

 

 

つまり

 

気持ちの面で

 

故人よりも自分の体調の悪さに

 

意識が向いてしまう時間が多いのは

 

やはりいい状態ではありません。

 

 

 

 

また

 

精神的な面では

 

強い後悔によって

 

自分を責めてしまう人もいます。

 

 

 

 

たとえ

 

寿命での死別であっても

 

『なんで、もっと優しくしなかったのか…』

 

『最後、あの場所に連れてあげていたら…』

 

などを考えてしまうものです。

 

 

 

 

そのような気持ちが強くて

 

毎日、何も手につかないような

 

空虚な時間が続く時には

 

いちど病院に来た方がいいですね。

 

 

 

 

この受診には

 

治療の意味もありますが

 

自責の念がエスカレートして

 

自分を傷つける行為に至るまでを

 

防ぐ意味合いもあります。

 

 

 

 

さらに

 

今までと比べて

 

睡眠がうまくいかない

 

食事が喉を通らない

 

仕事や家事に集中できない

 

のような症状が出てくることで

 

日常生活や仕事に弊害が

 

出ていないかを確認してください。

 

 

 

 

とくに

 

これらのレベルの症状が

 

毎日のように2週間以上続くなら

 

すぐに受診をしてください。

 

 

 

 

また

 

日常生活への弊害といえば

 

強い恐怖心や不安感によっても

 

影響がでることがあります。

 

 

 

 

たとえば

 

大切な人を車の事故で失うと

 

外で走っている車を見るだけでも

 

恐怖心を抱くこともあります。

 

 

 

 

そのような

 

恐怖や不安が強くて

 

1人で外に出たり

 

行動全般が出来なくなることもあります。

 

 

 

 

では

 

このような症状は

 

どのようなタイミングで

 

出てくるのでしょうか。

 

 

 

 

一般的には

 

死別の直後に現れる

 

イメージがあるかと思います。

 

 

 

 

しかし

 

葬儀などがひと段落してから

 

現れやすいです。

 

 

 

 

と言うのも

 

死別した直後には

 

遺族は、役所や銀行など

 

慣れない手続きに追われて

 

新しい生活環境に慣れていく必要もあります。

 

 

 

 

それだけ緊張感のある生活で

 

自分の悲しみにすら気づかず

 

周りからも

 

『あまりショックを

 

受けてないみたいで良かった』

 

と、思われることがあるのです。

 

 

 

 

しかし

 

そのあたりの手続きなどが終わり

 

自分の気持ちや体調を感じる余裕が

 

少し出てきたような時に

 

『あれ…なんかおかしい…すごい辛い…』

 

と、自分の異変に気がついてきます。

 

 

 

 

なので

 

周りの人としても

 

このような症状のタイムラグ

 

ぜひ知っておいてください。

 

 

 


四十九日を過ぎたあたりからは

 

注意しておいた方がいいですね。

 

 

 

 

 

 

では、今日のおさらいです。

 

 

 

今回は

 

死別のような喪失体験における

 

心の変化では、どのような時に

 

病院に行った方がいいかについて

 

お話をさせていただきました。

 

 

 

 

症状については

 

色々な疾患が隠れている可能性があり

 

どのような症状があっても

 

不思議ではないくらいに思っていて下さい。

 

 

 

 

ただ

 

その症状に対して

 

次の2つの軸から

 

病院に行くべきかを評価してください。

 

 

 

・症状の強さ

 

・発症の期間

 

 

 

症状の強さというのは

 

日常生活や仕事に

 

弊害が出るようなレベル

 

1つのラインになります。

 

 

 

 

さらに、そのうえで

 

発症の期間としては

 

毎日のように2週間以上続くのが

 

1つのラインだと思ってください。

 

 

 

 

これらの症状が出るのは

 

死別の直後ではなく

 

ひと段落してからであることも

 

忘れないようにしたいですね。

 

 

 

 

『別に、死別の直後は問題なかったし

 

今頃、体調が悪くなるのは

 

まったく別のことなんだろうな…』

 

と、考えてしまう人も

 

少なくありませんから。

 

 

 

 

もちろん

 

身体的な症状が目立つような時は

 

内科などにいくのもOKです。

 

 

 

 

記念日反応などもあるので

 

不調はいつやってきても

 

おかしくありません。

 

 

 

 

ちなみに

 

冒頭に少し触れた

 

遷延性悲嘆障害とは

 

症状が6か月以上は続くことが

 

定義となっています。

 

 

 

 

しかし、当然ながら

 

『6か月以上経過してないと

 

病院に来てはダメですよ』

 

という意味ではありませんから

 

気にする必要はありません。

 

 


 

これは

 

診断を出す方の問題ですから

 

気にしなくてOKなのです。

 

 

 

 

早めに

 

必要な介入が出来ることは

 

とても大切なことです ^^

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

【今日の参考記事】

 

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