はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神科医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

ここ最近は

 

災害や事故などの

 

痛ましい事件も多いですね。

 

 

 

 

まだまだ若い人が

 

予期せずに命を落とすケースが

 

後を絶ちません。

 

 

 

 

もちろん

 

遺族はその悲しみを

 

抱えて生きていく必要があります。

 

 

 

 

そして『遺族』と聞くと

 

どうしても大人を連想しがちですが

 

小さい子供が遺族になることもあります。

 

 

 

 

親や兄弟が予期せずに

 

命を落としてしまうことが

 

どれだけ辛くのしかかるでしょうか。

 

 

 

 

このような喪失体験によって生まれる

 

さまざまな精神的、身体的な反応を

 

悲嘆反応といいます。

 

 

 

 

子供における悲嘆反応は

 

大人とは違って少し特殊な側面があり

 

そのあたりを知っておかないと

 

つい間違った対応をしてしまうことがあります。

 

 

 

 

そこで、今回は


子供が家族との死別に遭遇した時

 

どのような反応になるのかについて

 

お話したいと思います。

 

 

 

 

 

 

そもそも、子供と言うのは

 

人生経験が少ないので

 

色々なことを新鮮に捉えます。

 

 

 

 

だからこそ

 

あらゆるものに

 

愛着を感じやすいです。

 

 

 

 

そのため


長年飼っているペットも

 

庭で寿命が尽きてるセミであっても

 

同じように、強く悲しみや寂しさを感じます。

 

 

 

 

ただ


子供が死別を


理解できるようになるには

 

年齢によっても違ってきます。

 

 

 

 

死に対する考えのうちの

 

非機能性と言われる

 

『死んでしまったあとは

 

すべての機能がストップする

 

(要するに、動かない)』

 

ということは小学1年生くらいでも

 

理解することが出来ると言われています。

 

 

 

 

しかし

 

『命あるものは、いずれ終わりがくる』

 

『命が終えてしまったら、復活することはない』

 

という『死の定義』に近いものは

 

10歳以上から理解できるようになります。

 

 

 

 

このように死を理解できるようになると

 

家族の死別を知った時は

 

悲しみや苦しみもその分、大きくなるのです。

 

 

 

 

しかし、大人と違って

 

その味わったこともない苦しさを

 

言語的に表現できる力がないことが

 

ある意味、子供の特徴なのです。

 

 

 

 

そのため、子供の場合は

 

そのストレスを上手に対処できずに

 

心だけでなく体の反応としての

 

悲嘆反応がよく起こってきます。

 

 

 

 

たとえば

 

頭痛、腹痛、吐き気、食欲不振、睡眠障害などは

 

死別で悲しむ子供にはよく見られます。

 

 

 

 

さらに

 

その悲しみが、頭から離れることなく

 

うまく処理をする力を持っていないと

 

何事に関しても、上の空で集中力が無かったり

 

落ち着きがない子供になることもあります。

 

 

 

 

さらには

 

心にぽっかりと穴が空いたように

 

何事にも関心を持つことができずに

 

不登校に至ってしまう子供も少なくありません。

 

 

 

 

小学生3年生くらいであっても

 

家族という身近な人の死によって

近いうちに自分も死んでしまうのではないか…

 

周りの人もみんないなくなってしまうのではないか…

 

といった、強い不安を抱えることもあります。







では、今日のおさらいです。



今回は

 

子供が家族と死別をした時に

どのような反応が起こるか
について

 

お話させていただきました。

 

 

 

 

大人とはまた違った

 

子供ならではの反応があることは

 

知っておいて欲しいと思います。



おそらく、多くの人が

初めて子供が家族との死別を理解した時は

 

泣きじゃくって錯乱する姿を

 

想像するかと思います。





しかし、これは大人でも

 

起こりえることなのですが

実は、まるで何事も無かったかのように

 

涙1つ流さないような子供もいます。

 



 

これは

  

あまりにもショックが大きすぎて

 

子供の心では受け入れることができずに

 

心を麻痺させることで

 

ネガティブな感情を感じない様にしているのです。

 

 

 

 

これは、少し専門的に表現すると

 

解離 というのですが

 

一種の心の防衛反応であり

 

決しておかしなことではありません。

 



そして、もちろん


『泣かない強い子供』ではありません。





そして、さらに特徴的なのは

親の心配や不安を敏感に感じ取り

 

周りの人を悲しませないように

 

まるで故人の代わりの役割を


こなそうとする子供がいます。

 

 

 

 

兄弟がいるような家庭であれば

 

喪失体験があった後から

 

今まで以上に


弟や妹の世話をするようになるのは

 

よくある行動の変化です。





もちろん、これは本人が

 

心の傷から回復している状態ではなく

本人の中での不安や辛さを解消するための

 

1つの代償行為なのです。

 

 

 

 

なので

 

周りの大人が、子供のこのような姿を見た時

 

『思ったほどショックを受けてないみたいでよかった。』

 

『早めに切り変えてくれて、よかった。』

 

のような勘違いをしないように

 

注意しないければいけません。

 

 

 

 

子供のなかでは

 

自分では受け止められないほどの

 

大きなストレスを抱え込んでいることを

 

ぜひとも、知っておいてください。
 

 


 

では、今日はこのへんで!

 

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

【今日の参考記事】

 

 

 
 

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