はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神科医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)

 

 

 

 

産業医として活動していると

 

ストレスを抱えた人と

 

お話しする機会も多いのです。




 

そのストレスの原因として

 

職場の人間関係はよくあがります。

 

 

 

 

ただ、職場の人間関係といっても

 

上司や同僚との問題ではなく…

 

お客さんとの関係に悩む人も

 

少なくありません。

 

 

 

 

実際に

 

お客さんとの関係がダメで

 

退職を考える人まですいます。

 

 

 

 

どちらかと言えば

 

このようにお客さんとの

 

関係がこじれてしまうのは

 

わりと新しいトピックです。

 

 

 

 

もちろん今までも

 

厄介なお客さんは

 

一定数おられたはずですが

 

今のように目立ってはいませんでした。

 

 

 

 

とくに最近はニュースでも見るような

 

悪質なクレーマーに遭遇することも

 

決して珍しい話でもありません。

 

 

 

 

そのような人の相手をする店員さんは

 

どれだけ心を削られるのか

 

想像を絶するものがありますね。

 

 

 

 

そこで今日は

 

なぜ、ここ最近になって

 

悪質なクレーマーが


たくさん生まれているのか

 

3つの側面から


お話をさせて頂きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

クレームとひとことで言っても

 

実際には、会社にとって

 

いいクレームもあります。

 

 

 

 

そのクレームによって

 

問題点が浮き彫りになり

 

企業として前向きな改善に

 

つながった事例などはいくらでもあります。





しかし、残念ながら

 

そのようなクレームとは似ても似つかない

悪質なクレームが

 

かなり増えてきているのです。

 

 

 

 

その理由には

 

次の3つの側面があります。




①行き過ぎたホスピタリティ



東京オリンピックの誘致の時にも

 

『お・も・て・な・し』


がキーワードになったのは

 

まだまだ記憶に新しいでしょう。

 

 

 

 

ホスピタリティとは、まさに

 

おもてなしサービスのことです。

 

 

 

 

そもそも日本人は


自分を犠牲にして

 

誰かのために身を粉にすることが

 

美徳だと感じる風習があります。

 

 

 

 

今では少し減りましたが

 

ちょっと前まではサービス残業も

 

かなり当たり前でしたよね。

 

 

 

 

つまり

 

私たちはそもそもとして

 

十分なホスピタリティの精神を


持ち合わせているのです。

 

 

 

 

しかし

 

最近は、それが

 

明らかに過剰になってきました。




これには

 

日本が科学技術の発展によって

 

提供される商品や製品などが

 

どこにいっても


大差はなくなってきたことも原因の1つです。

 

 

 

 

たとえば

 

引っ越しの時の業者も

 

『荷物を運んでもらう』という点であれば

 

どこの会社にお願いしても


そこまで大差はありません。

 

 

 

 

ならば、競合他社はどこで差をつけるか。

 

 

 

それが、価格を含んだサービス内容です。

 

 

 

 

このように

 

どんどんサービスをグレードUPして

 

どの業界でも過剰なサービスが

 

必要になっているのです。




ただ、過剰なサービスを続けると

 

お客さんとしての

 

過剰な期待を生んでしまいます。

 

 

 

 

そして、いつしかお客さんは

 

その過剰にサービスされることが

 

あたかも『当たり前』のことように

 

認識するようになってしまうのです。




すると

 

実際に自分が得た成果の水準が

 

その過剰なサービスに到達していないと

 

不満につながり

 

それが悪質なクレームになります。

 

 

 

 

当然、期待が過剰であればあるほど

 

その落差は大きく

 

悪質さに輪をかけてしまいます。




②SNSやネットの台頭



ネットのなかで、SNSが広がることで

 

細かな個別性の高い情報が簡単に

 

飛び込んでくるようになりました。




たとえば、どこかの誰かが

 

デリバリーピザのA店で注文したら

 

少し配達が遅れたことが理由で

 

割引料金になったエピソードを

 

SNSに書き込むわけです。

 

 

 

 

それを見た、別の誰かが

 

デリバリーピザのB店で注文した時に

 

「来るのが遅いなぁ…」と感じただけで

 

ピザを持ってきた店員さんに対して

 

『他者のA店では割引しているみたいだし


当然、割引してくれるよね。

 

客を待たせているの分かっているよね?』


のように要求をしてくるのです。




さらには


誰もがスマホを持つ時代になって

 

簡単に、その場で録音や録画が出来るようになり

『今のやりとりネットでさらすぞ!』

と、脅かされるケースも増えてきました。




このように

 

インターネットの台頭によって

 

お客さんの持つ力が

 

過剰に大きくなってきたのも事実です。




③不寛容な社会



ラフに言うと、他者の出来具合に対して

 

『まぁ、これくらい仕方ないか』

 

と受け流せなくなってきたのです。

 

 

 

 

その理由として

 

誰しも精神的な余裕を持って

 

生活できなくなってきたからです。

 

 

 

 

すると

 

イライラや怒りなどの

 

ネガティブな感情をコントロールできず

 

簡単に爆発させてしまうのです。





ほんとに些細なことすら我慢できず

 

『定食屋で食べた料理が

 

自分が思った以上に美味しくなかったから

 

代金は払えない!!』

 

というような人まで現れたのです。




ちなみに

 

精神的な余裕がなくなる理由にも

 

先程も述べたインターネットの広がり

 

かなり影響しています。

 

 

 

 

インターネットによって

 

今までは郵送などで


やりとりしていた大容量の情報を

 

一瞬で受け渡しをすることが

 

できるようになりました。

 

 

 

 

また、グローバル化によって

 

海外の時間にあわせて

 

日本の深夜に働くこともあります。

 

 

 

 

さらには

 

WEB会議をすることが主流になり

 

どこにいても打合せや会議をすることが

 

出来るようにになりました。

 

 

 

 

つまり

 

やることや参加することは

 

かなり増えたにも関わらず

 

そのうえで正確さとスピーディーさを

 

求められるようになっているのです。

 

 

 

 

現代は、そのような状態ですから

 

だれでも精神的な余裕を

 

無くしてしまいますよね。

 

 

 





では、今日のおさらいです。

 

 

 

今回は

 

悪質なクレーマーが生まれる

 

3つの社会的な背景について

 

お話をさせてもらいました。

 

 

 

 

それは次の3つでしたね。

 

 

 

①行き過ぎたホスピタリティ

②SNSやネットの台頭

③不寛容な社会

 

 

 

 

これらのどれか1つが当てはまるよりも

 

全てが複雑に絡み合って

 

私たちは過剰なサービスを期待して

 

それが満たされない時のネガティブな感情を

 

自分でコントロールできなくなっているのです。

 

 

 

 

これは、決して他人ごとではなく

 

環境が作り出す側面もあるので

 

誰もが悪質なクレーマーになる可能性があることを

 

理解しておく必要があります。

 

 

 

 

そのような意識をもったうえで

 

店員さんに接する人と接しない人では

 

必ず違いが出てきますからね ^^

 

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

【今日の参考記事】

 

 

 

 

=(大切なお知らせ… (*´ω`*) )=

 ⇓ ⇓ ⇓ ⇓

 

2021年5月19日、新刊を出版しました!

 

『ストレス0の雑談』

 

 

現在、下記のネットショップで絶賛発売中!

 

①Amazon

②楽天