みなさんこんにちは!
初めての方ははじめまして。
Zelpher(ゼルファー)です。
今回は前回の続きで、
臨時特急しなの81号
に乗車したときの記録の続きをお伝えしていきます。
さあ行くぞ!
前回のあらすじ
長野県木曽福島駅から、観光シーズンの休日を中心に運行される臨時特急しなの81号白馬行きに乗車しました。
この列車は4両編成1人ぼっち運転、ぼったくりグリーン車、しなの号なのに長野に行かない、マイペースの鈍足ダイヤなど
突っ込みどころ満載(笑)
の迷列車です!
前回は塩尻駅に到着した所までお伝えしました。
今回はその先の松本駅、そして大糸線内の走行についてお伝えします。
塩尻 10:35発
塩尻駅では、先行する10:28発あずさ5号南小谷行きの発車を待ってからの発車となります。
当日は、中央東線内で遅延が発生した影響であずさ号の塩尻駅到着と発車が8分遅れてしまい、その影響でしなの81号の発車も約3分遅れて10:38発車となりました。
それでは発車後の自動放送をお聞き下さい。
発車直後に、カメラを構えた鉄道ファンとおぼしき少年がこの列車を撮影していましたが、この列車を「狙って」撮影しているとしたらいいセンスだ。
少年のセンスに負けじと、この列車は自動放送で魅せてくれます!
「特急しなの81号白馬行きです」
木曽福島から出発した時もこの自動放送は流れていて、あまりにも自然すぎて気付きませんでしたが、臨時列車なのに、きちんと『81号』と放送されています!
前回はこの列車に対して「突っ込みどころ満載(笑)」などと揶揄してしまいましたが、こういう細かい所に配慮がされているのはまさしく名列車です。
この後は松本まで篠ノ井線内を走行します。
篠ノ井線内もゆっくり走ります
塩尻から先は篠ノ井線区間になり、塩尻〜松本間は、広丘、村井、平田、南松本の駅を通過していきます。
定期のしなの号はこの区間を120km/hで高速走行しますが・・・
広丘駅付近を走行中の運転台を撮影した次の写真をご覧ください。
100km/h以上出しませんね。
この列車のゆっくりした運転は、相変わらずです(笑)
JR東日本とJR東海の共演
篠ノ井線はJR東日本が管轄する路線となっています。
当然走っている車両も、本来ですとJR東日本所属の車両だけになるのですが・・・実はそうではありません!
次の写真をご覧ください。
今回乗車している383系電車もJR東海所属車両。
JR東日本の路線なのに、まるでJR東海の路線の様だ!
313系「あ、先輩!白馬までおつかれさまです!」
383系「おつかれ〜。ちょっと寄り道してくるわ」
続いて、次の写真をご覧ください。
こういう構図になると、今度はアウェイ感がありますね。
こんな感じで、篠ノ井線の塩尻〜松本間はJR東日本とJR東海の車両が混在している、大変珍しい区間です。
まさしく、JR東日本とJR東海との競演です。
松本から大糸線へ
塩尻を出発して約10分で松本に到着します。
それでは到着時の電光掲示板の案内をご覧ください。
しなの号は本来ならこのまま篠ノ井線を走行するので、『篠ノ井線はお乗り換えです』と表示されるのはかなり違和感あります。
さてこの列車は松本駅ではどのホームに到着するのでしょうか。
どうやら1番左側のホームへポイントの繋ぎ目をうねうね動きながら向かっていきますが、もしやこれは5番線でしょうか?
いつも定期列車のしなの号が発着するのは3番線の特急ホームですが、5番線は篠ノ井線と中央東線・中央西線の普通列車が発着するホームです。
特急列車なのに特急ホームには止めさせてもらえない様ですね。
この列車は松本でも雑な扱いをされてしまいます(笑)
大糸線へGO
5番線の電光掲示板に特急列車の案内が出るのは結構レアですね。
松本を出発してからしばらくは篠ノ井線と並走し、ビルが立ち並ぶ地方都市の空気あふれる車窓を眺めます。
発車して約3分で大糸線最初の駅、北松本駅が右手に見えてきます。
E127系「あれ?こんにちは!大糸線へようこそ!」
383系「おつかれーっす」
大糸線も南小谷駅まではJR東日本の路線ですが、この様な感じですれ違うと、さっきのアウェイ感とは違ってなんだか歓迎されている感じですね。
E127系と383系が挨拶を交わして間もなく、並走していた篠ノ井線とお別れして、単線の大糸線に向かいます。
下の写真をご覧になっていただいて、写真右側にカーブしている路線が篠ノ井線になります。
大糸線の由来
ここで、大糸線の由来について少し補足します。
大糸線の歴史は古く、第一次世界大戦が勃発していた頃、国によって糸魚川ー信濃大町間が建設され開業し、松本ー信濃大町間は私鉄『信濃鉄道』によって建設されて開業します。
開業当時、国が建設した糸魚川と信濃大町を結ぶ路線を、それぞれの駅から一文字づつとって『大糸線』と名付けられますが、1937年に信濃鉄道が国に買収された後もその名称を引き継ぎ現在に至っています。
国に買収された後、本来であれば松本と糸魚川を結ぶ路線となるので松糸線とすべきですが、そうはならなかった様です。
梓川を渡ります!
大糸線内は、下の写真の様な田園地帯の長閑な風景を眺めながら進んでいきます。
みなさんはどんな車窓がお好きですか?
この後しなの81号は、梓川の鉄橋を超えていきます!
みなさんお気付きの方もいらっしゃると思いますが、『特急あずさ号』の名前の由来はこの『梓川』。
中央東線を走る特急あずさ号の車体に使われているブルーの塗装や、車内のブルーが基調となった座席はこの梓川をイメージしています!
ふ つ く し い
梓川を越えてしばらく進むと、豊科駅に到着します。
一般的な臨時列車の場合はこの様な案内表示がない事が多いですが、こういった表示もすべて用意されているところは素晴らしいですね。
豊科駅を探検
豊科駅では、松本ゆきの普通列車と行き違いを行うため6分ほど停車します。
特急列車とはいえ臨時列車なので、特急優先のダイヤには組まれていないため、あくまでも定期列車が優先。
普通列車に待たされての発車となります。
せっかくなので、少しホームを探検します!
豊科駅は定期のあずさ号も停車するため、大糸線内の駅では結構長いホームです。
この列車は観光シーズンの休日のみの運転ですが、きちんと準定期列車として扱われているみたいです。
・・・と思ったら、下りホームの1号車の案内口はなぜか剥がされています!!
上の写真を見ていただくと、あずさ号の案内口の右側が本来なら先頭1号車のグリーン車の案内口があるはずですが、白いコンクリートで埋められています。
たぶんこの駅から下りの白馬方面に向かう列車でグリーン車に乗る人はまずいないからだと思いますが、それにしても
グリーン車の扱い適当すぎです(笑)
11時10分すぎ、松本ゆきE127系普通列車の到着を待って発車となります。
E127系の宝庫
豊科を発車した後は、穂高、信濃大町と、大糸線内の主要駅に停車していきます。
穂高駅では数名の降車がありました。
なお穂高駅には構内踏切がありますが、これは開業当時、私鉄路線だった事の名残りです。
信濃大町は、大糸線内で1番大きな駅になります。
大糸線内のいくつかの始発列車は、この駅を基準に設定されています。
待避線には下の写真の様に、E127系電車が留置されていました。
ご覧の様に、大糸線はE127系の宝庫です!
この列車は、大糸線と篠ノ井線以外では『えちごトキめき鉄道』でしか運用が無いレア列車です。
この列車でのんびり大糸線を移動するのも楽しいですよ。
ちなみに信濃大町駅には自動改札機が導入されていますが、今回の終点である白馬駅は重要な北信の観光拠点駅にも関わらず、自動改札機の導入はされていません。
しばらく進むと、再び長閑な田園地帯となります。
仁科三湖は絶景です!
さてみなさん!
大糸線のハイライトがやって参りました!!
信濃木崎駅を通過すると、木崎湖、中綱湖、青木湖と連なった3つの湖が進行方向の左側に見えてきます!
下記の木崎湖付近を通過中の動画をご覧ください。
ふ つ く し い
この時はちょうど季節の変わり目で景色にあまりアクセントがありませんが、冬に雪化粧した山々の風景や、夏のキラッとした太陽光が反射する湖面を眺めながら移動すると、素晴らしい景色に思わず息を呑み、心の洗濯になります。
雄大な自然が魅せる美しさの裏側には、自然の牙が隠れている訳です。
ちなみに青木湖沿いには『ヤナバスキー場前駅』がありますが、この駅は2019年3月16日のダイヤ改正で廃止になっています。
この駅と似たような駅に、JR参宮線の『池の浦シーサイド駅』がありますが、こちらも2020年3月14日で廃止。
どちらも開業当初はレジャーを楽しむ観光客が多く利用しましたが、マイカーが普及しすぎた事でこの様なレジャー施設前の駅が全国でどんどん閉鎖されいくのは寂しい限りですね。
大糸線と並走する国道142号線を横目に進むと、神城駅に到着。
最後の停車駅神城
ついにここまできてしまいました。
これが最後の停車駅となります。
ここらは終点白馬までは約6分。
もっと×3
乗っていたいですが次でおしまい。
終点表示は旅の終わりを意味します。
終点白馬到着!
白馬駅が近づくと、住宅が少し増えてきます。
駅の手前には『ウイング21』という複合施設があります。
建物にはオリンピックのエンブレム(左側)と、パラビットのエンブレム(右側)がついていますが、これは1998年に開催された冬季長野五輪の名残りですね。
名列車
の雰囲気と貫禄が感じられます。
383系電車が白馬駅に来るのは今年はこの日が最後(2020.11.23)。
次に来るのはたぶん来年の4月以降でしょうか?
また、白馬駅のみどりの窓口は2020年11月30日をもって営業終了となり、みどりの窓口で白馬始発のしなの号の特急券が購入できるのはこれで見納め。
ちなみに2020年12月1日からは指定席券売機が稼働中となっています。
個人的にはみどりの窓口で駅員さんときっぷのやり取りを行うのも鉄道旅行の楽しみの一つなので、人件費削減で仕方ないとは思いますが、ちょっと寂しい感じはありますね。
私のブログを最後まで閲覧していただき、ありがとうございます。
感謝してます。
関連動画
次回予告
今回乗車した特急しなの号ですが、なぜこの列車は定期列車と臨時列車で運行経路が異なるのか?
この疑問を解き明かします。
鉄道旅行資金倍増計画
まだ見ぬ路線を求めて、私が取り組んでいる資産形成1つ。