「人は、何のために生きるのだろう?」 -45ページ目

「人は、何のために生きるのだろう?」

「自分だけの幸せ」ではなく、「誰かの幸せを自分の喜びにする生き方」にあるのではないか。
我欲ではなく、愛情を中心に生きる。
そんな生き方を、歴史や社会、身近な出来事、そして人生の「なぜ?」を通して、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

 

 

 

ミカエルは言った。
「イスラエルの民が、モーセを解放者として歓迎したのですからこれで敬慕完成は完了したと解釈できるでしょうか。」
神様は言われた。
「すべての事柄は私の目的によって決定される。目的と価値の法則を知っているだろう。宇宙の全ては私の目的に従って創造された。従って宇宙に存在するものは、物であろうと天使であろうと、人間であろうと、私の目的に一致することによって最高の価値を発揮し、私の目的から外れて無価値となる。人間がいくら最高の価値と思っていても、事実、私の目的と一致していなければそれは思い込みであって価値はない。悪魔は悪を善と思い込ませ、自分の願いを神様の願いと思い込ませて悪を行わせる。これが最も始末が悪く最も大きな悲劇である。元はと言えばアダムとエバも、私の願いだと思い込んで悪魔の道を行ってしまった。悪魔がそう仕向けたのだ。
アダムとエバは悪魔の罠を見抜けなかった。私の言葉を重要視しなかったからだ。ミカエル、お前も思い込みに陥らないように注意しなさい。」
ミカエルは言った。
「充分注意致します。それでは出エジプトしたからといって敬慕完成ではないのですね。」
神様は続けられた。
「上層部の出発のためにエジプトの宮殿で過ごした悪魔分立期間40年は崩れ去ってしまった。イスラエルの反逆が原因だった。モーセはミデアン荒野で羊飼いの最低生活40年を感謝で過ごすことによってその全てを取り戻した。羊飼いをしながら不平も言わず、昔の王子生活に未練を持つこともなく、私にゆだねた生活を送ったのだ。」
ミデアンの荒野で羊飼いとして悪魔分立40年を過ごした後、モーセは神様から直接、命令をシナイ山で受けた。モーセは再度立ち上がった。モーセはWHY代表の位置に再び立ち、調和完成を確立した。あとはWHYの代表モーセとHOW代表イスラエル民族との一体化である。
さて今回はイスラエルはモーセを受け入れた。
しかし出エジプトの目的はエジプトを出ることにあるのではなく約束の地カナンに到着して神様の国を建設するところにある。つまりイスラエル民族とモーセの一体化による敬慕完成はエジプトを出て荒野を通り抜け約束の地カナンへ到達しなければ達成されない。
エジプトは出たものの荒野の道は険しかった。詳しいことは割愛するがイスラエルの民は3日もしないうちにつぶやき始めた。イスラエルはその後、来る日も来る日もモーセに向かってつぶやいた。きゅうりを食べたい、スイカはどこにあるのか、ニラはないのか・・・、何を食べようか何を飲もうかと、つぶやきは際限もなく続いた。
ある時モーセは神様に訴えた。
「万軍の主よ、この者達は私が産んだ子供ですか。私がはらんだ子供ですか。そうではないのにどのようにして彼らを約束の地へ導けと言われるのですか。彼らは夜、泣いて訴えるのです。肉を食べさせよと彼らは叫ぶのです。この荒野で私は一体どこから肉を持ってきたら良いのですか。どこから水を持ってくれば良いのですか。ああ主よ、こんなに苦しい思いをするくらいなら一思いに殺して下さい。」
神様はモーセを慰めて言われた。
「モーセよ、常に私はお前と共にいる。万軍の主である私が今まで多くの危機を乗り越えさせてきたではないか。紅海を超え、マナとウズラが空から降り、どんな困難も私と共に解決したではないか。勇気を出しなさい。」
また、時には神様がモーセに言われた。
「モーセよ、こんなに強情な民を私は見たことがない。彼らをどこまで忍耐できようか。
彼らがあくまで私を捨てて反逆の道を選ぶなら私も彼らを捨て、モーセ、お前から新しい民族を興そう。」
モーセは神様を慰めて言った。
「万軍の主よ、今一度お許し下さい。私の名を命の書から消し去っても結構です。せっかくエジプトから導き出したあなたの民です。どうか私に免じて彼らを許して下さい。今彼らを見捨てれば世界中の民はあなたをあざ笑うに違いありません。イスラエルの神は出エジプトという大事業を開始したが、力不足で途中で諦めてしまったときっと言うでしょう。」
神様はモーセの言葉を聞き入れて思い直された。
ミカエルは心の内で言った。
「神様は本当にモーセを愛しておられる。本当に親しい親子のようだ。神様はアブラハム、イサク、ヤコブには全能の神として現れておられたが、モーセには主という名で現れておられる。あんなに親しく言葉のやり取りをしておられる神様の姿はアダムの失敗以来、初めてのことだ。モーセが疲れれば神様が励ましておられる。神様が厳しい裁きを決意されればモーセが神様を慰めている。こんなに親しい神様とモーセの関係でも、主人と僕の関係なら、本当の子供が出現したら一体どんな親しさになることだろう。それにしてもアダムとエバの失敗は恐ろしい結果を招いてしまった。」
つづく