「人は、何のために生きるのだろう?」 -37ページ目

「人は、何のために生きるのだろう?」

「自分だけの幸せ」ではなく、「誰かの幸せを自分の喜びにする生き方」にあるのではないか。
我欲ではなく、愛情を中心に生きる。
そんな生き方を、歴史や社会、身近な出来事、そして人生の「なぜ?」を通して、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

 

 

 

ミカエルは言った。
「ナオミとルツは姑と嫁の関係ですが本当に美しい姿でした。全ての姑と嫁がこんな関係なら嬉しいのですが・・・。」
エリメレクとその妻ナオミはモアブの地に滞在していた。マロンとキリオンという二人の男の子がいた。夫エリメレクは死に、ナオミと子供だけが残された。子供はそれぞれモアブの女を妻に迎えた。一人はオルパと言い、もう一人はルツと言った。
10年ほどの間にマロンとキリオンも死んだ。こうしてナオミは夫と二人の子供を失った。
ナオミはモアブを去り故郷へ帰ろうとして二人の嫁に言った。
「あなた方はそれぞれ自分の母の家へ帰りなさい。あなた方は私の子供によく尽くしてくれました。神様はあなた方に親切にして下さるでしょう。新たな夫を迎え落ち着きなさい。」
こう言ってナオミは嫁達に口づけした。
「彼女たちは大声を上げて泣きながら言った。
「どうかあなたと共に行かせて下さい。」
ナオミは言った。
「なぜ私と一緒に行こうというのですか。私が今からあなた方の夫を産めるとでも思っているのですか。私はあなた方の幸せを考えているのです。私の心は痛みます。」
彼女たちはまた、声をあげて泣いた。オルパは心を決めてナオミに口づけして去って行ったが、ルツは姑を離れようとしなかった。
ナオミは言った。
「ごらんなさい。オルパは自分の民と神々の下へ帰ったではありませんか。あなたもそうしなさい。」
ルツはナオミに言った。
「あなたを捨て、あなたを離れて帰ることを決して勧めないで下さい。私はあなたの行かれるところならどこでも行くつもりです。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。もし死に別れ以外であなたと別れることがあればどうぞ私を罰して下さい。」
ナオミはルツの決意の固いのを見てそれ以上言うことを止めた。
どこまでもイスラエルの神を愛し、イスラエルの民を愛そうとするルツの心を、神様は心にとめた。一度嫁いでひとたび親子の因縁を結んだ以上、姑に対してどこまでも嫁としての責任を全うしようとするルツの心を神様は高く評価した。
ナオミには夫エリメレクの一族で非常に裕福な親戚があり名をボアズと言った。
ルツはボアズの妻となり男の子オベデを産んだ。その系列の中から有名なダビデが生まれ、更にイエス・キリスト誕生への重要な基盤となった。
神様は言われた。
「人に嫁げばそれは家庭に嫁いだのであり、義理の親はそのまま嫁いだ者の親となる。親子の法則はここにも適用される。その家庭が私の所有権内にある限り親孝行は最善の道であり私の喜びである。真心から人を愛し私の公式を満たせば、その美しい心の財産は私の金庫に保管される。私の金庫に保管された無形の財産は盗まれることもなく、破壊されることもない。そして蓄積された財産は子孫へと受け継がれる。ラハブはヨシュアのカナン偵察を助け、私の目的を大いに支援した。
そのラハブからボアズは生まれた。そしてボアズはルツの美しい心に、心を寄せた。人の心の背後に私がいることが、ミカエル、理解できたかね。」
つづく