アンギオによるカテーテル検査の様子(感想文 ^^) |         きんぱこ(^^)v  

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【アンギオグラフィーによるカテーテル検査の様子】


 カテーテル検査を行ってきました。


 簡単とは言われていても、いったいどんな感じなのでしょう・・・。

 検査前に私が思っていたのはこんな感じでした。


 カテーテルは動脈に細い管を通して調査する場所で血管造影剤を流して血流などを調べる検査になります。

 場合によっては、狭窄部を広げて(バルーン)金属の網の筒を埋め込んだり(ステント)、石灰化してしまった血管部位を回転ヤスリで削り取ったり(ローターブレーター)して治療まで行います。


 調査する場所によって、主に右手首か右足の付け根からカテーテルを挿入します。


 下の画像で言えば、青いシーツの上に仰向けになります。頭が左側になります。私の場合は右手首でした。

 左腕には血圧計を付けて、右手首は腰のあたり。体の上にはテレビでもおなじみの青い手術用シートを被せ、左手首だけに穴が開いています。

 動脈は手首の表面ではなく奥の方に走っています。最初に部分麻酔をかけて採血の時のような注射針で動脈に差し込み、そこからカテーテルを差し込んでゆきます。

 まずは差込口のチェックをするために造影剤を流しますので、手首がカアっと熱くなります。問題なければカテーテルをどんどん差し込んでゆきます。

 その時間はほんの数秒で心臓手前まで到達します。

 カテーテルを差し込んでいる時は全く痛くも何もありません。

 北野病院の先生は若い先生ですが見事な手さばきだったと思います。この検査は若くて経験豊富な人がいい。

 写真では曲線のアームのようなものの先にX線カメラが付いています、その様子がディスプレイに映し出されるわけです。写真の左後方はガラス張りになっていて5,6人がモニターを見ながら監視しています。


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 さて、下の画像は私の心臓です。

 最近は自分の撮影画像をくださいと言えばCDに焼いて渡してくれます。

 画面上部から左斜め下に伸びている黒い線がカテーテルです。ちなみに画面の右側には背骨が写っています。

 このカテーテルに造影剤を流し込むと一瞬の間に右冠動脈に広がります。


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 下の画像がそうです。造影剤が造影される時間はほんの1~2秒です。すぐに消えて上の画像のように元に戻ります。

 ところどころ黒くなっている所は奥に血管が蛇行しているので重なって黒くなっています。

 ごらんの通り狭くなっている場所はありませんでした。

 もし、狭窄部が発見されて手術になる場合は、血管の直径が2.5mm以上の場所でないと、ステントやローター治療ができないようです。

 ごらんの通り、私の右冠動脈に異常は見当たりませんでした。

 造影剤を流し込む時は若干体が熱くなることがあります。

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 検査が終わると手首に明けた動脈の穴を塞ぎます。

 最近は下の画像のようにプラスティックで出来たエアーバンドがあって、これを巻いて手首を押さえておきます。

 傷口をバンドの圧力で押さえて、エアーを少しずつ緩めてゆきます。

 傷口がふさがるまでほぼ一日かかります。


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 以上がカテーテル検査の流れです。


 私の場合結果的には検査のみで終わりました。「なんだ」と思われた方もおおいでしょう、ご心配をおかけしてスイマセン。しかし、私は正直命拾いをした気持ちです。

 私の家系はどうも心臓が悪い人が多くて、ペースメーカーをつけていた伯母さんもいました。

 それだけに、今回の検査で「大丈夫だ!」という確信が持てました。

 心電図の乱れや時々起る胸部の痛みは気になるものの、急に命を落とす可能性が低くなったからです。糖尿病の神経障害で痛みを感じにくくなるために狭心症の発見が遅れて命を落とす人もいます。

 これからは引き続いて、心電図と糖尿病治療を頑張ります。狭心症の疑いで折れていた心でしたが再び頑張れそうです。


 ここで気になるのは被ばく量でしょうか(笑)

 最近福島原発以降気になるでしょうが、大体0.25ミリシーベルトから、脊髄造影なら最大5.5ミリシーベルトくらいになるみたいです。


 数十年前ならば胸を切り開いて手術をしようとしたが、狭窄部がわからずに基に戻すようなことになっていたでしょうね。

 部位が心臓だというのに、なんという簡単な検査になったものでしょう。

 北野病院で、カテーテル検査を受ける人は年間800人。


 日本全体なら、この方法でどれだけの人の命を守り健康を確認できたことでしょう。

 


 そう思うと、医療の進歩には拍手を送りたく思います。


 しかし一抹の不安は感じます。

 手術が簡単になってゆき、若い医師は経験がパターン化してしまわないか、難しい手術の経験が積めなくなり医療技術のレベルが下がってくるのではないかとは、感じました。

 パソコンの修理でも同じなのです。おかしければマザーボードをそっくり交換してしまう。

 そこには何の技術もいらないですよね。

 逆に、それでいいのかもしれません。

 私の頭はもう古いですね(汗)


糖尿病だけに本当に狭心症だったら合併症ということになるので先は長くはないだろうと思っていた。
これは、きっと神様が助けてくれたのかもしれない。
このいわば命拾いを無駄にはしたくない。