こんにちは、tasanです。

 

今回は以前説明したGDP比について、等比数列を使わない簡単な証明があるとわかりましたので、その説明となります。

 

さて、国の借金ガーと言いますね。昨今だと1300兆円になるという記事がありました。

 

しかし、そもそも国債は増え続けてきたことしかありませんね。世界中そうです。戦後だけで見ても5000倍をとっくに超えております。

 

次に来るGDP比ガー、というのが、債務÷GDP、という比であるわけです。

 

これは家計に例えたら、借金÷収入、であり、それが250%=収入の2.5倍もあるなんてけしからん!破綻だ!というロジックですね。

 

いや、令和2年に250%を超えたのに、破綻してないんですけどね。

 

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さて、これを証明してしまおう、というわけであります。前回のグラフもあるし、この式の形だけを見ても、

 

分子も分母も増え続けてきたことしかないんだから、分母GDPを増やせばいいだけでしょ、分子はどうでもいいでしょ、と言えるわけではありますが。

 

さて、それで債務÷GDPです。

 

これを前回同様、以下の通りで考えます。

 

・債務=国債残高

・GDP=当年の国債

 

債務の大半はもともと国債なので、こちらは問題ありません。次に、GDPのうち、国債は10%もありません。分母が10分の1以下になってしまいますが、これで充分です。

 

というわけで、GDP比、もとい国債比とします。

 

国債比=国債残高÷当年の国債

 

では、ここからが前回との違いです。

 

今年の国債残高=A、去年の国債残高=Bとしたとき、

 

国債比=A÷(A-B)

 

このとき、国債の増加倍率をRとすると、

 

A=BR

 

これを代入すると

 

国債比=BR÷(BR-B)=R÷(R-1)

 

国債比=R÷(R-1)

 

というわけで、等比数列を使わずとも、国債比を、倍率Rだけで表現することができました。

 

さらにRは倍率であり、これを前年比rに変換するには

 

r=R-1

 

よって、

 

国債比=(r+1)÷r

 

国債比=1+1/r

 

よって、国債比は、前年比rに対して、反比例のグラフになります。

 

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ちなみに倍率と前年比の変換例

 

前年比3%=1.03倍

100が103になりますね。

 

1.03倍=103%

だから3%だけほしいときには

-100%=-1をする

 

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国債比=1+1/r

 

よって、

 

・前年比r=0のとき、国債比は∞に大きくなります。

・r=0に近いほど、国債比は大きくなります。

・前年比rが∞に大きくなるほど、1/r=0となり、国債比=1=100%に近づきます。

 

y=xのなじみのある形で単純にグラフを書くと以下のようになります。

 

 

よって「GDP比が250%にもなった!」とイチャモンつけてくる場合、

 

国債比で見れば

 

「減らしたいなら、国債の前年比を大きくしなよ=国債発行した方がいいよ」

「前年比=0で、まったく増やさないほど、国債比は増えて当たり前でしょ?」

 

という話になります。これは数学的に完結した話、証明になります。なぜなら、この話は、国債比と言いつつ、隣り合う2つの数ABについて、倍率Rで説明しただけだからです。

 

グラフもランダムデータで作成していますが、きれいな反比例の曲線を描いていますよね。実データを投入しても、当然同じ結果になります。ブレの余地も一切ありません。

 

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さて、それで「国債比はGDP比ではない!」それはもちろんです。

 

というわけで、戻しましょうか。分母10倍になります。

 

さて、GDPの内訳の1つが国債でした。他の内訳が9割です。

 

では、その9割は、国債と連動して、大きくなってくれるでしょうか?そうすれば、GDP比は、分母が大きくなるので、もっと小さくなるでしょう。

 

結論から言えば、その通りです。当たり前です。

 

どれもこれもGDPの内訳であり、もっと言えば構成比なんですよね。

 

GDPは増え続けてきたことしかありません。それは言ってしまえば、内訳も増え続けてきたことしかない、という単純な話です。

 

もし、内訳同士が反比例したら大変なことになります。項目が消滅してしまいますよね笑 第一、構成比はそう変わるものではありません。

 

内訳がそれぞれ増え続けてきたことしかない、というしごく単純な事実1つとっても、国債と、その他の内訳は競合しない、反比例しないとわかります。

 

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さらには、債務÷GDP比って、昔の日本は10%台だったんですよね。他の国でも100%以下の国がゴロゴロしています。

 

国債比では、前年比rが無限大に増えても、100%まで小さくするのが限界だったんですね。GDP比では100%以下に限界突破しているので、これは

 

9割の内訳が、国債と同じ動きをした。それ以外に説明の余地はありません。

 

GDP比が100%以下も存在する。これが存在証明でもあるんですね。

 

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というわけで、クソ単純な事実を逐一説明してきたわけですが、結論として、

 

GDP比だろうが、小さくしたいならば、国債発行でええやろ、って話になります。

 

最初の話に戻ってもそうです。

 

GDP=民需+政府支出

 

政府支出=税金+国債

 

なのだから、GDPを増やしたい。つまり民需を増やしたい。ならば教科書通り、財政出動だ、という話になります。

 

それで、政府支出を増やしたいが、民需を増やしたいのに、増税したら、本末転倒ですね。教科書通りなら、減税しつつ、国債発行だ、という話になります。

 

国債発行すれば、政府支出も、民間需要も増えて、GDPが増えるわけですね。

 

債務÷GDP

 

分母が増えるのだから、国債が増えて、いいことづくめです。

 

>> 〆

 

というわけで、GDP比ガー、に対して、国債比からの証明でした。

 

当年の国債=残高の差で書き表すことで、等比数列を回避した形ですね。

 

しかしながら、アンチさんはそもそもここまで踏み込んで理解しようとはしませんし、会話もできないでしょうから、

 

皆さんのあしらう力や自信の一助になれば幸いです。