ひとりの女の患者を治療していた精神科医は、どんな手をつくしても、この患者と意思を通わせることが出来ないと思われました。
ある日、治療がうまくいかないことに非常にストレスを感じていたまま、患者の夫が、かの女をあの世へと引きづりこもうとする夢を見ていました。
その時診療室のドアがノックされる音で眼を覚ましたが、外には誰もいませんでした。
このノックの音は、かの女の夫がなんらかの形でかかわっているはずと直観した。
つぎの治療セッションでかの女に話すと、すると驚いたことに、かの女の夫は亡くなっていた。
これ以上どうにも進めない様な状況に直面したとき、この精神科医は、診療所のドアのノックと患者の死んだ夫の夢という、シンクロニシティにまきこまれたのです。
そのときから、精神科医と女患者との意思の疎通は進歩し、やがては治療につながったのでした。
(シンクロニシティ デヴィット・ピート著)
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[夢と覚醒時に渡るシンクロニシティ]
どうにもならないような強いストレスが、シンクロニシティを引き起こす引き金になります。
潜在意識が不安定な状況を、ゼロポイントへと誘導して精神的な平衡を保とうとする。
その精神世界の潜在意識の力が外部世界(環境)を動かすのでしょう。
それが、意味ある偶然のシンクロニシティ現象・・・状況を変える力がある。
[心の夢 魂の夢 ]
■魂の夢 心の夢の先に現れる
すでに死んだ者を甦らせる「奇跡の力」は人間にはない。
かろうじ、死者の存在する場所に、夢を介(シンクロ)して意識を差し向けることしか出来ないのです。
心の夢は虚像(イメージ)であり辿りつけない。
魂の夢は実像(半物質界の)であり、中有(チベット死者の書 チベット語ではバルドウ)の幽界までなら到達するようです。
中有とは、あの世とこの世の中間世界で、半物質界の事・・・瞬間々物質界に通じる世界で、刹那の時間、「魂の夢」として視るのでしょう。
「死にたくない!死にたくない!死にたくない!」
絶叫している者が居る。
人を死に追いやった者の声でした。
間もなく、テレビでニュース解説者の訃報が速報されました。
中国共産党に支援されたポルポト軍によるカンボシ゛ヤの首都ぺノンペン陥落を、「解放された」と伝えた元記者でした。
ポルポトの留学生帰国運動の手紙が日本にも到着するも、半信半疑な留学生たちは、彼の”ポルポトを賞賛する”新聞記事でカンボジヤ人留学生は信じたのです。
ポルポト軍は、帰国した留学生たちを直ちに処刑した。
同じ留学生宛に、”ポルポトを賞賛して帰国を促す”欺瞞の手紙を書かせてから・・・合掌
キリング・フィールドにある慰霊塔。手前の芝生は、通路で区切られた区画がそれぞれ500名前後の囚人を埋めた壕の跡であるwikipedia(日本からの支援です)
[追記]
報道されない勇気のある僧侶たち http://ameblo.jp/tarooza/entry-11029444873.html
心ある日本の僧侶の存在は救いです。
虐殺が起きていた首都に、度々新聞記者として派遣されながら、漂う死臭に気が付かなかったとは言わせない。
菩薩道に生きる方と、修羅道に生きた者との明暗を感じました。
あの世への夢は、自制しています。
甘美な世界なら、帰って来ないかもしれないからです。
追伸
[不思議の解明]のテーマ記事は、気づいた時、これからも推敲していきます。