(ヒヨドリ)
野鳥の子育ては、厳しい世界です。
休んでいたベンチの傍の木に、つがいのヒヨドリが飛んできました。
辺りには、散歩している人影がありません。
すぐ他に飛び去るのが通例です。
*呼び止めてみました。
ジッとして動かくなりました。
此方に意識を向けているのが感じられます。
オスが、誘うように飛び去りましたが、木に蹲るようにしています。
「・・・・」
雛を亡くした母鳥は、忘れていません。
*(雛鳥の気持ちになって呼び止めたのです)
犬を散歩させている人が、その木の下で立ち止まると、決心したようにオス鳥を追って行きました。
思い出させてしまったと、少し後悔しましたが、
来年、暖かくなる頃、めでたく新しい命の雛を育てることに期待しています。
短稿でした。