昨日、北海道で地震があった。今のところ死者は出ていないようだが、電車が止まり帰宅困難者が多数出たという。
私が知る限りでも近畿地方では阪神・淡路大震災が、東北・関東地方では東日本大震災があった。九州では熊本を中心に大きな被害が出たし、鳥取で、新潟で、長野でも大きな地震があった。
東京では直下型地震が予想されている。東海・関東を中心とする東南海地震が、近畿・四国の太平洋側では南海トラフ大震災がごく近い将来に予測されている。主として太平洋側の地域である。しかし、確かに近い将来に大地震の危機が予測はされても「いつ、どこを中心に」発生するかは確定しているわけではないし、断定も今の科学技術ではできない。
そのような「いつ、どこで」が不確かな大地震の対策として莫大な財政・経費を投じることはできないというのが、現在の政界・財界の姿勢であろう。「転ばぬ先の杖」とは言うが、そこまでは踏み込む決断ができない。いわば成り行き任せで、自分の時代には発生しないであろうと「判断停止」して手をこまねいているしかない状態と言えるだろう。
しかし、本当に関東大震災レベルの震災が東京を、関東圏を襲えばどうなるか。関東大震災を見よ。阪神・淡路大震災を見よ。火事が起こり、建物は倒壊し、道路やライフラインは寸断され、どれだけの人が亡くなったか。消防車も自衛隊も防災・救出に出動しようにも即座には動けず、政府も情報を正しく把握して対策に取りかかるのに時間を要して即刻の対応などできはしなかった。何もかもが混乱し、「自助・共助・公助」というが、公助など早速には期待できはしないことを知った。津波に襲われ、高層ビルは倒壊し、交通機関は止まり、道路は寸断されるなど予測されているような事態が起きれば、本当にどうするのだ? 手をこまねいての成り行き任せしかないのか?
政府や企業が災害を受ける可能性の低い地への移転をしない限り、そこで働く人々も移転したくともできない状況がある。可能性は高いにしても絶対とは言えない災害に備えて、今働いている職場を退職して地方に疎開することは、生活を考えれば躊躇するからである。
その点、企業が安全な地方に移転してくれれば働く人々や家族も疎開できるのだが。
東京一極集中が益々進展しているが、これに歯止めをかけるには政府の英断が必要である。しかし、その英断ができる人物がいない。
「君子 危うきに近寄らず」というが、政治も経済もが「危うい」東京に益々集中している実態がある。にもかかわらず、対策が取れないまま。
現在のわが国は港湾の近くに工業地帯が成立しており、その周辺に住宅地がある。海岸近くは津波に襲われればひとたまりもないことを東日本大震災で我々は思い知らされた。北海道や鳥取、新潟などの地震に比べて、同じ程度の規模の地震でありながらも住宅密集地の被害がいかに大きいものであるかも阪神・淡路大震災で学んだ。
まずもって津波の被害を避けるために、企業は不便を承知で海岸部から津波の届かないところへ、加えて山崩れ崖崩れや土石流の被害の可能性の低い地に移転することが望ましい。勿論住宅地においても同様である。被害が起きてしまってからでは遅いし、より以上の経費もかかるのだ。思い切って今英断・実行しない限り、一旦震災が起こればわが国は世界でも最貧国に転げ落ちるだろう。
私の今住むところは津波の心配は全くなく、住宅密集地でもないため火災に巻き込まれる心配もない。過去に震度5以上の地震に襲われた記録もない。ライフラインが止まっても、薪があるので煮炊きには困らず、谷川の水を湧かして飲めば飲料水にも事欠かず、トイレに困ることもなく、畑には野菜があり米もあり、当面1月くらいは十分しのげる。自宅は万一壊れても、物置や作業小屋などを利用すれば雨露はしのげるし、田舎なので地区住民同士の繋がりが深く、衣食住ともに助け合える安心感もある。大雨の際の土石流くらいがやや心配な程度である。したがって、自分たちのことはさほど心配していないが、千葉に住む娘夫婦の家族が心配である。娘夫婦は職場に、孫は学校に行っているときなどに地震に見舞われたらどうするのか。それぞれが帰宅難民になってしまえば、スマホもかからなければ家族同士どのように連絡を取りあって再会できるのか。生き残っても、関東大震災クラスなら道路が寸断する中で近隣県からの救援も当分は期待できず、ライフラインも止まれば食糧も調理もどうするのか。そんなことを考えると、心配が募りいてもたってもおられない心境である。
だからといって、生活のことを考えれば、今の仕事を辞めて田舎にかえってこいとは言えない。
以前から地震をはじめとする自然災害について考えさせられていたが、今回の北海道の地震で帰宅難民が多く出たことを知り、たとえ住居倒壊は免れたとしても、親が帰宅難民となった場合、小学校や保育園に行っている我が子とどのようにして出会えるのか、出会えるようになるまでの間、だれが面倒を見てくれるのか等、不安が増すばかり。道路等が復旧するまでは、食糧や水や医薬品や生活必需品を車に積んで千葉まで運ぶことも無理だろうし。
そんなことを考えさせられた地震報道でした。……… 災害が起きないことを祈りつつ……… ごきげんよう。