クーナウ「歌へ、跳べ、喜べ」 | 翡翠の千夜千曲

翡翠の千夜千曲

音楽を学びたい若者で困難や悩みを抱えている人、情報を求めている人のための資料集

Johann Kuhnau „SINGET, SPRINGET, JUBILIERET“

Online-Konzert aus der Leipziger Philippuskirche. Juli 2020. 

Opella Musica & camerata lipsiensis 

 

per Überweisung an: 

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Opella Musica: 

Isabel Schicketanz, Sopran 

Heidi Maria Taubert, Sopran 

Davis Erler, Alt 

Tobias Hunger, Tenor 

Friedemann Klos, Baß 

camerata lipsiensis: 

Nadja Zwiener, Violine 

Yumiko Tsubaki, Violine 

Caroline Kersten, Viola 

Magdalena Schenk-Bader, Viola 

Ulrike Becker, Violoncello 

Tilmann Schmidt, Violone 

Stefan Maass, Laute Nelly Sturm, Fagott 

Friederike Vollert, Blockflöte 

Claudius Kamp, Blockflöte 

Friederike Köhncke, Oboe 

Elisabeth Grümmer, Oboe 

Linus Krimphove, 

Trompete Keitaro Shimizu, 

Trompete Stephan Katte, Horn 

Thomas Friedlaender, Horn 

Daniel Schäbe, Pauken 

Gregor Meyer, Leitung und Orgelpositiv

 

 

 

 

 

 「歌へ、跳べ、喜べ」とは訳しましたが、正しいかどうかは分かりません。バッハには、カンタータBWV 36 - 「あなたの喜びで舞い上がる」というのがありますが、ニュアンスが違います。テキストが聖書によるものか、誰かの詩によるものなのかも不明です。

 ところで、このライプツィヒの聖フィリップ教会での演奏者の中にはヴァイオリンとトランペット奏者に日本人の名前が見えます。誰がどこで生きているかは分かりません。「世界の村で発見、こんなところに日本人」なんていうテレビがありましたが、生きるためにたどり着いた場所がそこだったということもあれば、求めていたものを探しに行ったらそこにあったなどいうこともあるでしょう。いずれにしろ、そこには必要とされているのです。

 いずれにしろこの演奏会はコロナで演奏会ができなかった日々から、せめてオンラインで演奏会ができることの喜びを伝えています。また、この演奏会はシリーズになっているようでその7回目に当たるようです。

 今日の主人公、ヨハン・クーナウ(Johann Kuhnau, 1660年4月6日 - 1722年6月5日)は、ドイツ・バロック音楽の作曲家でオルガニスト、チェンバロ奏者でした。クーナウを知る人は、それほど多くはないと思いますが、ライプチィッヒ聖トーマス教会のバッハの前任者と言えば時代背景を踏まえて理解できると思います。
 ドイツ・ザクセンで大工の息子として生まれたクーナウは、ドレスデンの著名なキリスト教学校に奨学生として学んでいますから、優秀であったことが分かります。その後ライプツィヒで法学を学び、ツィッタウでカントルの地位についています。1682年、クーナウはライプツィヒに戻り、1684年から聖トーマス教会のオルガニストを務め、さらに1701年からはヨハン・シェッレの後任として同教会トーマスカントルの地位に就き、1722年に亡くなるまでその地位にありました。加えて、クーナウは同じく1701年から、大学音楽監督となっています。前記の通り、彼の後任のトーマスカントルはJ.S.バッハでした。
 クーナウの作品は、鍵盤楽器のための楽曲が良く知られています。その鍵盤楽器のための作品として「新鮮なクラヴィーアの果実」や「新クラヴィーア練習曲集 」(1692年出版)などがありますが、どちらもイタリアのトリオ・ソナタの三楽章構成の様式をそのまま鍵盤楽器に当てはめています。バッハはクーナウの音楽に強い興味を示していて、彼の「クラヴィーア練習曲集」という名前はクーナウの「新クラヴィーア練習曲集 」から直接影響を受けたものだとされています。

 彼の作品は、鍵盤楽器の作品集や宗教的な作品を集大成した8枚のCDなど数多く録音されていますが、どういう訳かこの作品は楽譜も録音も見つけることができませんでした。代表作の一つであるマニフィカトはコープマンの演奏があり、楽譜もありますが、ユーチューブでは転載が禁じられていますので、お聞きになりたい方は下記のリンクを辿って直接ユーチューブでご覧ください。

 

 

※ 演奏会のご案内⑬ ダンシングフルートVol2

 

※ 演奏会のお知らせ⑭ 翡翠トリオピアノ三重奏の夕べ

 

 

J.Kuhnau: Complete Sacred Works III

グレゴール・メイヤー 、 オペラ・ムジカ 、 カメラータ・リプシエンシス

『ヨハン・クーナウ(1660-1722):宗教的作品全集 第3集』

【曲目】
1.マニフィカト
2.おお、聖なる時(ソプラノとバス版)
3.おお、聖なる時(ソプラノ、アルト、テノールとバス版)
4.歓喜せよ、汝ら地の民よ、喜べ、異教徒たちよ

【演奏】
グレゴール・マイヤー(指揮)
オペラ・ムジカ
カメラータ・リプシエンシス