ボノー:ディヴェルティスマン P.Bonneau Divertissement
P・ボノー作曲 フルート4本とピアノ伴奏のための ディヴェルティスマン
P.Bonneau Divertissement for 4 Flutes and Piano
Flute1, Misato Takimoto 瀧本実里
Flute2, Yuya Kanda 神田勇哉
Flute3, Maho Kajikawa 梶川真歩
Flute4, Toyomitsu Yamauchi 山内豊瑞
Piano, Marika Nagasaki 長崎麻里香
昨日は、ラインに知らせが幾つかあったのですが、その一つはロスアンジェルスからでした。アメリカからラインが届くと言うのは初めて知りました。演奏会前のホールの写真が添えてあるのを見るとホールの座席からプログラム越しにステージが見えます。席としては上の方で、ステージは小さく見えます。NHKホールで言えば自由席位の位置かな。旅の若者が取れるチケットとしてはそんなものかなと思える席です。
しかし、嬉しかったのはプログラムを左手に掲げながら、ホールのステージを重ねて写した写真に添えられたその文面です。彼女の夢がまた一つ叶った喜び。
こんにちは。私は今ロサンゼルスに一人で旅行してます。そして、先生に一年生の時に見せていただいたダンソンNO.2の指揮をされていたドゥダメル指揮のロサンゼルスフィルハーモニーオーケストラの演奏会に先ほど行って参りました。
ダンソンNO.2と出会ってからずっと生で聴いて見たいと夢見ていた彼の音楽を生で体験して涙が止まりませんでした。また、昨年RMFの演奏会に行き、震え上がった演奏をしたアンドリュウベインの演奏にも心打たれました。(後略)
※ RMFとはパシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌のことです。このページをご覧
になれば、和服姿でホルンを演奏するサラ・ウイリスなども見られます。
この話は、はっきりと覚えていませんが「世界一貧しいオーケストラ」という題だったような気がしますが、エル・システマを紹介した一冊の本を紹介し、同時にシモンボリバルオーケストラの動画を見せたのだと思います。「貧しくとも、可能性を諦めなければ夢は叶う」と言う話をしたのです。そしてこの年、私が指揮している市民バンドで実際に演奏もしたことを思い出しました。この一通のラインは、私を幸せにしてくれました。
私はこの前の年に赴任したのですが、しばらく賞を取っていなかったこの学校が久しぶりに入賞したら、楽器がだいぶ痛んでいるようだから新しい楽器を買ってくださいと、一千万を寄付して下さった方がいて沸き立っていた頃です。
私は、音楽を学びたくなって、高校三年生の時友人が学んでいるピアノの先生に頼み込んで一年間レッスン代も払わず教えて戴いて音大を受験した経験がありました。似たような考え方で運営されているエルシステマの考え方を取り入れている団体は、私が知るだけで「福島」や「都内」にもあります。
前振りが長くなりましたが、このブログも考え方は同じです。一人は、このラインで便りをくれたホルンを学んでいる教え子、もう一人はフルートを学んでいる教え子、ヴァイオリンを学んでいる教え子と、そして音楽を学びたいと言う若者にせめて情報提供しようと言う考えなのです。私が受けた恩恵は、次の世代に少しでもお返ししようと言う考えに一致します。
さて肝心の今日の話題に入りましょう。今日聴きますのは、ポール・ボノーの「ディヴェルティスマン 」です。
ポール・ボノー(Paul Bonneau, 1918年9月14日 - 1995年5月)は、フランスの作曲家です。セーヌ=エ=マルヌ県モレ・シュル・ロワンの生れで、パリ音楽院に入学し、和声をジャン・ギャロンに、フーガをノエル・ギャロンに、作曲をアンリ・ビュッセルに師事しました。
1939年に陸軍に入り、1945年に軍楽隊長に就任しています。ラジオ・フランスの軽音楽部門の指揮者の仕事に専念するため退役し、ラジオ・フランスでは1944年から30年間で多くの曲を指揮しました。また1959年に「レ・ジーン・シンガーズ」という合唱団を創設し、指導にあたっています。
作品には「サクソフォーン協奏曲」「ニューヨークのフランス人」などの管弦楽曲のほか、バレエ音楽や映画音楽などを書いています。今日聴く作品は、至ってポピュラーな雰囲気の作品で演奏者も聞く者も楽しめる作品です。
CDも紹介しようと思いましたが、ボノーの指揮するものやサクソフォーンなどの作品のCDはありますが、フルートの作品は見つけられませんでした。
DANSON No.2 ユーチューブに飛びます。
※ 演奏会のご案内⑫
Bonneau, Paul DIVERTISSEMENT
<解説>
フランス現代の作曲家P.ボノーの作品『ディヴェルティスマン(嬉遊曲)』(1957)です。ピアノの間奏をはさむ三部構成で、「序奏」はM.ラヴェル風の響きの和音が美しく、続いて「中間部」は魅惑的で南国風なメロディーとユニークなピアノ伴奏(ラテン・ビギン風リズム)がとても愉快で楽しく、終曲は躍動的なリズムが追い迫ってくる、緊迫感のある舞曲「タランテラ」です。(解説/佐野悦郎)