ヴァチカンのエクソシスト
元気のよさと腕っぷし
なんだか愉快な映画っぽかったのでヴァチカンのエクソシストを観ました。元気のいい映画なんだろうなぁと思ってたのですが、観てみると案の定とても元気のいい映画でした。
悪魔についた人々をラッセル・クロウが助けてくわけだけど、悪魔つきだって言われてもほとんどは精神的なもので、ちょっとの悪魔祓いのロールプレイ演技などでの暗示やちょっとしたカウンセリングで解決する。しかし、稀にマジで悪魔がついてることがあってそっちがマジやばいみたいな話がなんか妙にリアルで印象に残りました。
あと巨大な体のラッセル・クロウが小さいバイクに跨ってるビジュアルとか、悪魔を割とフィジカルで制していく姿、そしてなんか常に明るいのとユーモアで、なんか全体的に観てて気持ちのいい映画になっていました。
あと古い修道院を舞台にしたお化け屋敷ホラーとしても優秀で、そこに住んでる家族の個性も含めて、ジャンル映画としてなんか心地の良い、ちょうどいい映画になってました。
全体的にとても楽しんだんだけど、ちょっと引っかかったのは、修道院側の犯してきた犯罪を悪魔のせいだったとしてしまったのはなんかダサかったです。これまでいろんな映画やドキュメンタリーでキリスト教側が犯してきたあれやこれやを目にしてる分、なんかね、それを悪魔のせいにしてしまっていいんだろうかとちょっと思ったりしました。ここを悪魔のせいってしちゃったら何でもかんでも悪魔のせいって言えば許されるみたいな、それこそ「スポットライト」とかで描かれたような「事実」がすごい薄まるというか…あまりにも批評性がなくてここだけすっごい引っかかったかな。
まあしかし、それ以外はとてもおもしろかったし、いろんな意味でとても楽しめました。
おもしろかったです。