人を喰ってる/「ガンニバル」を観た | そーす太郎の映画感想文

そーす太郎の映画感想文

しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 
 
 
 

  ​ガンニバル

 

 

 人を喰ってる
 

観てしばらくたってますが、記録。
正直まったくノーマークだったんですが、監督が片山監督と知って新年から観はじめたのがこの「ガンニバル」それを早く言ってくれ〜。

とにかく新年からこんなおもしろくていいのかという一本で大変素晴らしかったです。おもしろすぎました…。

いくつものおもしろさが混在してる本作ですが、暴力警察柳楽くんの右往左往といい、人喰いをやってる一族がいるのでは?というミステリーといい、田舎特有の限界集落村八分ホラー要素といい、とにかく描かれる全てがおもしろすぎて大変満足のいくシーズン1でした。

柳楽優弥の素晴らしさは群を抜いていて、俺たちが観たい柳楽優弥がそこにいたという感じ。ディストラクションベイビーズ性を遺憾なく発揮し、無理矢理困難を乗り切るパワー、彼ならなんとかなるんじゃないか?という興味、主人公の佇まいとして素晴らしいものがありました。

日本の田舎ホラーとしても堂々たる出来で、撮影の素晴らしさはもちろん、描かれるディティールのとにかく「嫌な感じ」がたまらなくうまい。後藤家の高圧的な態度や、近隣村人が手のひらを返して村八分をしかけてくるあたりも田舎の嫌さを煮詰めた感じで最高。

そこに要所要所に加わる見せ場的アクションの素晴らしさには驚き。序盤のカーチェイス、からのトンネルでの銃撃戦など、見応えしかない素晴らしいクオリティのドラマで、大変贅沢でした。

後藤家が何を隠し、何をやっていたか、が露わになるドラマ後半のエピソード群は目を離せず。まじ最低…!!という大バイオレンス展開&大ピンチで終わっちゃうというラストの展開含めて、シーズン2への橋渡しも完璧。新年早々本当に楽しませていただきました。

ノーマークの本作でしたが、蓋を開けてみれば好きなものしか入ってないデラックス弁当。超最高でした。