かき鳴らせ!人生讃歌/「ぼっち・ざ・ろっく!」を観た | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。





  「ぼっち・ざ・ろっく!」


かき鳴らせ!人生讃歌



「ぼっち・ざ・ろっく!」放送時から話題ではありましたが、放送後さらに話題になりストリーミングで一気見する人々が爆増しているようで、私もそのうちのひとり。年始に話題の本作を一気見してみました。普段アニメ弱者の私ですが、いや〜めちゃくちゃおもしろかった!観た後は毎日「結束バンド」の曲をSpotifyで聴いてるくらい、どハマりしました。



女の子たちのバンド活動の日常という、日常系アニメの楽しさはもちろんあるんですが、とにかくまず主役のぼっちちゃんのキャラクター性がものすごく良かったですね。


ぼっちちゃんのぼっち描写の解像度が異様に高くて、とにかくキャラ造形や言動が切実でキュートで。感情移入しまくりでつい応援してしまうキャラクターになっていました。


この作品の素晴らしいところは、日々の小さな精神的な成長の積み重ねが、バンド音楽という巨大なカタルシスに収束するところだと思うんですよね。何気ない日常の「今日はちょっと頑張ってみた」的なぼっちちゃんの頑張り、その積み重ねが人生を切り開くわけです。


のほほんとした日常系アニメでありつつ、この「ぼっち・ざ・ろっく!」は、コミュニケーションの可能性と、誰かが勇気を出して頑張る姿を肯定する優しさに満ちていて。ものすごく立派な人生讃歌になっています。ここに物凄く感動しました。


必死に頑張る姿は美しいし、一生懸命はかっこいい。前半部分のぼっちちゃんのキャラ造形が素晴らしい分、彼女の少しずつの成長に感動し、頑張ってみようと踏み出す彼女には、巨大な応援の気持ちが湧き上がる。本当に素晴らしい作品になっていました。神回と言われる8話のステージで「このままじゃ嫌だっ!」とギターソロをはじめるぼっちちゃんがこの作品のハイライトのひとつだと思うんですが、まさに「このままじゃ嫌だっ!」ともがく私たちに、前に踏み出す勇気をくれるそんな作品でしたね。


↓これ



てなわけで、本当に素晴らしかった「ぼっち・ざ・ろっく!」。色々エモいけど、この作品が偉いのは本当にのほほんとした日常のつらなりであるという点だと思います。まじでゆるい、しかしそこが偉い。


「ぼっち・ざ・ろっく!」最高でした。