アルキメデスの大戦
測らずにはいられないのだ〜
上映時間: 130分
監督: 山崎貴さん
出演: 菅田将暉さん、柄本佑さん、舘ひろしさん、他
山崎貴監督の新作。全く見る気は無かったんだけど、アトロクのムービーウォッチメンで課題映画になったので、ま、観てみっかということでひさびさに山崎貴作品を映画館で観てきました。想像より全然良かったし、楽しめました!
要所要所に膝がカクッとなるダサいシーンは確かにあるし、話が動き出すまでやや話運びが鈍いのが気になったりしたけど、今回は題材のおもしろさの勝利!という感じ。
圧力をかけられながらも数字だけで勝負をしていくという「ドリーム」な感じや、だんだんバディ感が出てくる菅田将暉と柄本佑のやりとりや、最後にグルンと視点が反転する展開や、ヤマトがなぜ生み出されたのかのロジック、そして実際に生み出してしまった男の複雑な涙…となんとなく「風立ちぬ」感もあり、かなり見所いっぱいで飽きなかったし、クライマックスあたりの盛り上がりは山崎貴作品では味わったことないものだったし、かなり満足したかも!と思いました。
序盤の大和描写は頑張ってたし、ここがちゃんとしてるから最後まで観れたと思いますというくらい掴みが最高。迫力があったし、だめだこりゃ感もしっかりあって良かったです。
じゃなぜこうなる大和を作ることになったのか、そのロジックが今回はすごくよかった。クライマックスの田中泯さんと菅田将暉の会話、そこからの完成した大和を見る複雑な涙。クライマックスの会議シーンから大和完成までの後半は過去の山崎貴作品の中でも一番唸らされました。
あとどうしても、山崎貴が現在関わってるオリンピックと、この映画で定義づけられる大和がものすごく被るなぁと、個人的にはそこがおもしろかったです。オリンピックという美しい大船の建造を託された山崎貴。実は複雑な感情だったりするのかなぁ。