ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
ハリウッド、本気の平成ゴジラ
上映時間: 132分
監督: マイケル・ドハティさん
出演: ゴジラさん、モスラさん、キングギドラさん、ラドンさん、他
ギャレゴジさんはけっこう大好きだったし、そのあとのコング先輩もよかったしで、今後どうなっていくのか楽しみであったモンスターユニバース。その新作となるキングオブモンスターズを観てきました。平成ゴジラっぽい!!と思いました。
怪獣が想像以上に出ずっぱりで暴れまわり、怪獣さんたちは最高なんですが、とにかく怪獣以上に出てくる人間がみんな狂ってて超おもしろかったです。とにかく物語の足を人間が引っ張り引っ張り、しょうがねえなと言わんばかりに怪獣さんたちが物語を引っ張る。話はひどいんだけど、なんかそんなすとこどっこいな感じ含めてすごく平成ゴジラっぽくて、個人的には平成ゴジラ世代なので「やってんねぇ~!」と呑気に楽しめました。
個人的にはモスラの大ファンでモスラ右翼なので、モスラのテーマソングが流れた瞬間はほんとに最高の気持ちでしたし、やたらに神々しさを増したモスラさんのお姿はそれはそれは感動的でしたが、ちょっと光り輝きすぎててフォルムが見ずらいのが残念でした。光り輝きすぎというのはもちろん物理的に光り輝きすぎということです。。あとはチャン・ツィーが「モスラ~ヤッ」とうたってれば百点でした。
キングギドラさんは3つの首が喧嘩したりしててかわいかったです。まぁでも正直ボス感はあんまりなくて、完膚なきまでに破壊しまくるもうどうしようもない絶望みたいなシーンがいまいち足りなかったかなあと思います。正直あんま強そうじゃなかなったかなぁ。
ゴジラぱいせんはよりヤクザ感がましてて、かつ人間へのツンデレっぷりもさらに増してましたな。やばい!ピンチ!死ぬ!っていうときにゴジラぱいせん登場ー!!という展開が何回もあってちょっと飽きました。はいはいゴジラさん来るんでしょ?はいきたー。という具合に。しかし惜しげもなく使われるゴジラのテーマソングとソイヤッッソイヤッッという謎の掛け声も相まってやっぱいざ来てくださるとめちゃくちゃあがりましたね。さすがゴジラさんです。ただゴジラまわりで複雑な気持ちになったのは、原爆でゴジラを起こすという描写。あれはいいのかしら。ダメでしょ(笑)ゴジラ1作目と真逆なメッセージと、それをアメリカが映画化して日本人の渡辺謙にやらせるという、なんだろうこれはとかなり思いはしましたが、あの大ゴジラ聖堂みたいな古代文明チックな舞台建てはすげぇ好きだったりしました。
あとなんといってもラドンですよ。どうやら巷ではいろいろネタにされてるらしいですが、そんなことないよ!と僕は思ってて、怪獣映画で一番見たいシーンでやっぱり圧倒的力を持つ怪獣に人間が手も足も出ないという描写なわけじゃないですか。それこそ超無慈悲に街の人々が死んでいくというさ。この怪獣と相対した時の絶望描写をちゃんと描けたのはこの映画に関してはラドン大暴れシーンのみなんですよ。だからぶっちゃけ僕が見たかった怪獣映画的カタルシスはこの映画ではラドン1点に集約されておりました。普通にめちゃくちゃに怖かったよねラドン。
というわけで、なんだかなぁと思うところはありつつも、怪獣を見てて超楽しかったし、モスラはいつだって最高だし、ラドンの大暴れは最高だし、あとは人間どもお前ら邪魔すんじゃねえよ!(笑) と思いつつも嫌いになれないものすごくピュアな、ピュアすぎる怪獣大好きおじさんの魅力が詰まってて、よかったねドハティよかったねとほほえましい映画でした。僕は楽しみましたよ。